住宅ローン控除の必要な手続き&記入例

公開日:2018年08月01日
最終更新日:2019年10月15日

住宅ローンを組んでマイホームを組んで、マイホームを新築・購入・増改築などすると、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けることができます。
サラリーマンの場合には、最初の年に確定申告をすれば、翌年からは勤務先の会社の年末調整で引き続き控除を受けることができますが、個人事業主などが控除を受ける場合には、引き続き2年目以降も確定申告をする必要があります。

また、住宅ローン控除は全員が受けられるわけではありません。特に個人事業主の場合、住宅の使い方によっては住宅ローン控除が受けられないケースもあります。また、控除額はいつ入居したかによって額が変わってきます。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、正式には「住宅借入金等特別控除」という名前の税額控除です。
税額控除とは、納めるべき所得税額からさらに差し引くことができる制度で、大きな節税効果が期待できます。

控除額は、個々のケースによって異なりますが、通常の住宅の場合に最高で40万円、認定長期優良住宅の場合は、最高50万円の控除を受けることができます。
例えば、住宅ローン残高が2,000万円の場合、税額控除の金額は「住宅ローン残高2,000万円×1%=20万円」となり、控除額は20万円ということになります。
つまり、毎年20万円の税金が最長10年還付されるのですから、節税効果は絶大です。

ただし、すべての住宅ローンが対象となるわけではありません。
住宅ローン控除の対象となるのは、返済期間が10年以上で、建物を購入または建築するために、金融機関から借入れた借入金です。
親から借りたお金や返済期間が10年未満の場合には、住宅ローン控除の対象となりませんので、注意しましょう。

控除を受けるためには確定申告が必要

サラリーマンの場合、最初の年に確定申告をすれば、翌年からは勤務先の会社の年末調整で引き続き控除を受けることができます。
申告しなければ適用を受けることはできませんので、注意しましょう。
また、個人事業主などは2年目以降も毎年申告をする必要があります。
添付する書類も数多くあるので、注意しましょう。

住宅ローン控除で必要となる添付書類

・登記簿謄本と住民票
・マイホームの売買契約書(あるいは請負契約書)
・ローンの年末残高等証明書
・住宅借入金等特別控除額の計算明細書(※記入例後述)
・給与所得の源泉徴収票

住宅関連の税額控除

住宅ローン控除は、購入年(入居年)によって条件が異なります。
なお、住宅関連の税額控除としては、バリアフリー改修工事や省エネ工事、耐震工事をした場合に受けられる控除もあります。

住宅ローン控除

前述した通り、住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを購入した人が受けられる税額控除です。
控除額は、いつ入居したかによって額が異なりますが、通常の住宅で最高40万円です。
住宅ローン控除をうけるための要件は次の全てを満たすことが必要です。

(1) 住宅を新築、購入した日から6カ月以内に実際に住むこと
(2) 住宅ローン控除を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること
(3) 住宅ローン控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること

個人事業主と会社員(法人役員を含む)ごとの合計所得金額は次の通りです。

・個人事業主
事業所得または不動産所得の合計所得金額は次の通りです。
合計所得金額=収入金額-経費-青色申告特別控除

・会社員(法人役員を含む)
会社員は給与所得であり、合計所得金額は次の通りです。
合計所得金額=年収-給与所得控除額(最高額220万円)

つまり、給与所得控除額の最高額220万円を差し引く前の年収3,220万円以下の場合なら、「3,220万円-220万円」で、3,000万円以下となるので、住宅ローン控除を受けられるということになります。

(4)住宅の床面積が50平方メートル以上であること
一戸建ての場合は登記簿謄本、マンションの場合は登記簿謄本上の専有部分の床面積で判断します。

(5)床面積の2分の1以上を住居用に使用していること
特に個人事業主の場合、たとえば店舗兼住宅をローンで購入したとします。そのとき、全体の床面積のうち住居用に50%以上使用していないと住宅ローン控除を受けることはできません。

(6)住宅ローンの返済期間が10年以上であること
これらの条件のほかに、中古住宅の場合には、中古住宅の場合には、家屋が建築された日から取得までの期間が20年以内(マンションなど耐火建築物については25年)、または、一定の耐火基準を満たす耐火住宅であることが求められます。

通常住宅…最高40万円
認定住宅(認定長期優良住宅・認定炭素住宅)…最高60万円

特定増改築等住宅借入金等特別控除

「特定増改築等住宅借入金等特別控除」とは、ローンを組んでマイホームをバリアフリー改修工事、省エネ改修工事、多世帯同居改修工事をした人が受けられる控除です。
控除額は、ローン残高をもとに計算します。控除期間は5年で、最高12万5,000円です。
省エネ・バリアフリー改修、多世帯(三世代)同居リフォームを組んでいる人は、「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」「特定増改築等住宅借入金等特別控除」「住宅特定改修特別税額控除」のうち、1つを選択して控除を受けることができます。

一般的には、工事費用が100万円を超えた場合には、控除期間が10年と長い「住宅ローン控除」を選択し、工事費用50万円超なら控除期間が5年の「特定増改築等住宅借入金等特別控除」、住宅ローンを組まずに50万円超の工事費用が掛かった場合には、「住宅特定改修特別税額控除」を選びます。

(1) 自身が所有する家屋の増改築で、自身が住んでいること
(2) 工事費用の2分の1以上が、自分の居住部分の工事費用であること
(3) 増改築したあとの住宅の床面積が50㎡以上であること
(4) 増改築の日から6カ月以内に居住用として使い、適用を受ける年の12月31日まで住んでいること
(5) 合計所得金額が3,000万円以下であること
(6) 省エネ改修工事に係る標準的な費用の額が50万円超であること
(7) 標準的な工事費から補助金等を控除した金額が50万円超であること

住宅耐震改修特別控除

「住宅耐震改修特別控除」とは、住宅の耐震改修工事をした人が受けられる控除です。
控除額は、標準的な改修工事費用×10%で、最高25万円です。

住宅耐震改修特別控除を受けるためには、以下の要件が必要となります。

(1)昭和56年5月31日以前に建築された家屋で、自己の居住用であること
(2)耐震改修した家屋が、現行の耐震基準に適合するものであること
(3)「増改築等工事証明書」または「住宅耐震改修証明書」の交付を受けていること

住宅特定改修特別税額控除

「住宅特定改修特別税額控除」は、下記に該当する住宅の工事をした人が受けられる控除で、ローンを組まない場合にも受けることができます。
控除額は、標準的な工事費用×10%で最大金額が決まっています。

(1)バリアフリー改修工事(最大20万円)
(2)省エネ改修工事(最大25万円、太陽発電設備設置工事を含むときは最大35万円)
(3)多世帯同居改修工事(最大25万円)

必要となる要件は、前述した「特定増改築等住宅借入金等特別控除」とほぼ同じです。

認定住宅新築等特別税額控除

「認定住宅新築等特別税額控除」は、認定住宅を新築・購入した人が受けられる控除です。中古時物件は除外されます。
なお、耐久性・省エネ性に優れた「認定長期優良住宅」や断熱性・二酸化炭素削減の基準を満たした「認定低炭素住宅」を新築・購入した場合には、「住宅ローン控除」と「認定住宅新築等特別税額控除」のうち、有利な方を選択できます。

控除額は、標準的なかかり増し費用×10%で、最高65万円です。

住宅ローン&耐震はダブル控除が可能

住宅ローン控除、特定増改築等住宅借入金等特別控除、住宅特定改修特別税額控除は、そのなかから1つを選択する必要がありますが、住宅ローン控除と住宅耐震改修特別控除は、ダブルで控除を受けることができます。
ただし、ダブルで控除を受けるためには、現行の耐震基準に適合したものであることなどが必要です。

住宅ローン控除の確定申告手続き

住宅ローン控除等の適用を受けるためには、確定申告手続きを行う必要があります。
それぞれの控除に対応した計算明細書や添付書類(売買契約書または建築請負契約書、住宅(土地、建物ごと)の登記簿謄本、金融機関等からの借入金残高証明書など)が必要になりますので、控除を受けるための要件と併せて税理士に確認することをおすすめします。
ここでは、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の計算明細書や申告書の作成方法についてご紹介します。

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除の計算明細書)の記入方法


(1)「新築又は購入した家屋等に係る事項」の欄に、売買契約書と登記事項証明書に書かれている購入価額と床面積などを記入します。
(2)(1)で記入した取得価格を「④特定所得にかかる事項」の「あなたの持ち分に係る取得対価の額等」の欄に転記して、合計額を記入します。
(3)消費税8%の物件の場合は「④特定所得にかかる事項」の「特定取得」の欄に○印をつけます。
⑥の「居住用部分の家屋又は土地等に係る住宅借入金等の年末残高」の欄に、借入金の年末ローン残高等証明書に係れている年末ローン残高を記入します。
(4)控除額を「年末ローン残高×1%」で計算して、「⑧「(特定増改築等)住宅均等特別控除額※⑱の欄」の欄に記入します。

確定申告書A(第一表)の記入方法

(6)給与や年金など記入したすべての所得金額を合計して、収入金額と所得金額の欄に記入します。合計額を記入することを忘れないようにしましょう。
(7)記入したすべての所得控除を合計して記入します。社会保険料控除、生命保険料控除など、自身が該当する控除すべてに記入するようにしましょう。
(8)課税される「所得金額は、⑥-⑦で計算して、記入します。
(9)⑧で計算した所得金額に対する税額を計算して、記入します。
(10)計算明細書(一面)で求めた控除額を記入します。
(11)⑨-⑩を計算して記入する。マイナスのときは「0」と記入します。
(12)⑪-源泉徴収税額を記入する。⑫がマイナスのときは、それが還付金の額となるので、振込口座を記入します。

会計ソフトの活用

以上、住宅ローン控除の概要や控除額、計算方法などについてご紹介しました。
これまで述べてきたように、住宅ローン控除は計算方法が煩雑で申告書の作成する場合も分からないことが多いでしょう。
そんな時には、住宅ローン控除の金額や還付される所得税を自動計算できる会計ソフトを活用することがおすすめです。

「会計ソフトfreee」なら、各質問に回答するだけで、税額などを自動計算し、確定申告書を作成することができます。

①[過去10年以内に、住宅ローンを組んでマイホームを購入またはリフォームしましたか?]に◯をつけます。
②[新築住宅を購入(認定住宅を除く)]を選択し、適用要件など該当項目を選択、入力します。
③控除の適用要件を満たしているかを確認し、「すべての要件を満たしている]を選択します。
お手元の書類をもとに、各項目の入力を行い、[保存]ボタンを押します。

「住宅ローン控除の内容を記入する(住宅借入金等特別控除)」を読む

まとめ

住宅ローン控除は、新築または中古のマイホームを取得した場合に、一定の要件に該当すれば、年最高50万円を所得税および住民税から控除できるお得な制度です。
ただし、申告しなければ適用されることはありませんので、要件を確認して適用を受けるようにしましょう。
確定申告書の作成方法などについて分からない点がある場合には、個人の確定申告に精通している税理士に相談することをおすすめします。

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