ワンストップ特例制度(ふるさと納税)の2つのメリット・2つのデメリット

公開日:2019年04月13日
最終更新日:2019年04月13日

目次

  1. ワンストップ特例制度(ふるさと納税)とは
    • そもそも「ふるさと納税」とは
    • ワンストップ特例制度が適用される人
    • ワンストップ特例制度が適用されない人
  2. ワンストップ特例制度のメリット
    • (1)確定申告が不要
    • (2)住民税から自動で控除される
  3. ワンストップ特例制度のデメリット
    • (1)納付先は5カ所まで
    • (2) 申請書を寄付ごとに提出しなければならない
  4. ワンストップ特例制度の利用の流れ
    • (1) 寄付をする
    • (2) 寄付先に「申請書」を送付
    • (3) 自治体から「特例申請受付書」が届く
    • (4) 住民税控除の通知が到着
  5. まとめ
    • あわせて読みたい

この記事のポイント

  • サラリーマンはふるさと納税の「ワンストップ特例制度」を利用すれば確定申告が不要となる。
  • 「ワンストップ特例制度」を利用するためには「寄付自治体が5カ所以内」などの要件が必要。
  • また「ワンストップ特例制度」を利用するためには申請書を寄付ごとに提出する必要がある。

 

ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」は、確定申告をする必要のないサラリーマンが、ふるさと納税を利用しやすくするために設けられた制度です。
ワンストップ特例制度が適用されると確定申告をする必要はなくなりますが、確定申告をする代わりに寄付した団体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出する必要があります。

ワンストップ特例制度(ふるさと納税)とは

ワンストップ特例制度(ふるさと納税)とは、「確定申告をする必要のないサラリーマンがもっとふるさと納税を気軽に利用することができるように」という目的で、平成27年(2015年)に導入された制度です。
ふるさと納税をして、所得税や住民税から還付・控除を受けるためには確定申告が必要ですが、ワンストップ特例制度が適用される人は、寄付した自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出すれば、確定申告をしないでも住民税の控除を受けることができます。
適用されない人は確定申告をする必要があり、確定申告をしないと損をしてしまうので忘れないようにしましょう。

そもそも「ふるさと納税」とは

ふるさと納税とは、好きな自治体に寄付をすると、寄付金控除として寄付金から自己負担額2,000円をマイナスした額が戻ってくるという制度です。
例えば30,000円を寄付した場合なら、「30,000円-2,000円」の28,000円が戻ってきます。
そして、ふるさと納税のもうひとつのメリットが「寄付をした自治体からお礼として特産品がもらえる」ということです。特産品は自治体によって異なりますが、30,000円寄付すると大体5,000円くらいの特産品をもらうことができます。つまり実質負担額は2,000円で5,000円の特産品をもらうことができるのです。
つまり、好きな自治体に寄付をして応援することでお礼に特産品などをもらえ、さらに「寄付金控除」を受けられるというお得な制度なのです。

平成27年(2015年)には、制度が見直され、原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除される限度額である「ふるさと納税枠」が、約2倍に拡充されるなどの制度改正が行われたことで、さらに注目が高まっています。
参照:総務省「制度改正について」

ワンストップ特例制度が適用される人

ワンストップ特例制度は誰でも適用されるわけではありません。
適用されるためには、以下の3つの要件にすべて該当する必要があります。

(1) もともと確定申告をする必要のない給与所得者等であること
ワンストップ特例制度が適用されるのは、サラリーマンなど給与所得者です。

(2)寄付した自治体が5カ所以内であること
6カ所以上の自治体に寄付をした場合は、確定申告が必要になります。

(3)ワンストップ特例申請書を提出すること
ふるさと納税を行った自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出する必要があります。申請書の締め切りは、ふるさと納税を行った翌年の1月上旬です。この締め切りまでに申請を行わないと、「ふるさと納税ワンストップ特例」を受けられなくなってしまいます。締め切り日が年明けてすぐなので、「つい忘れてしまった」という人が多いようです。

ワンストップ特例制度が適用されない人

給与所得者ではない人や、5カ所以上の団体に寄付をしたり所得税の確定申告をしたりした場合には、ワンストップ特例制度が適用さません。

(1) 自営業者やフリーランスなど、給与所得者ではない人
自営業者やフリーランスなどは、確定申告をする必要がありますのでワンストップ特例制度が適用されません。
(2) 確定申告をする人
サラリーマンでも住宅控除を受ける人や、年収2,000万円以上の人、医療控除を受けるなど確定申告をする人は、ワンストップ特例制度は適用されません。
(3) 6カ所以上の自治体に寄付した人
ふるさと納税を行った自治体が6カ所以上だと確定申告が必要になります。なお、同じ自治体に複数回の寄付をしている場合には、1カ所とカウントされます。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

ワンストップ特例制度のメリット

ふるさと納税の寄付金控除を受けるためには、確定申告が必要です。
しかしサラリーマンなどの給与所得者でワンストップ特例制度が適用されるケースでは、確定申告不要となります。

(1)確定申告が不要

サラリーマンなどの給与所得者の場合で寄付した自治体数が5つ以内なら、確定申告なしで寄付金控除を受けることができる「ワンストップ特例制度」が適用されて確定申告が不要となります。

(2)住民税から自動で控除される

ワンストップ特例制度が適用されると、所得税の控除額を含め、翌年の6月以降に支払う住民税から自動的に控除されます。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

ワンストップ特例制度のデメリット

ワンストップ特例制度は確定申告が不要であるというメリットがありますが、6カ所以上の自治体に寄付をすると適用されないなどのデメリットがあります。

(1)納付先は5カ所まで

ワンストップ特例制度は、寄付先の自治体は年間で5カ所以内という条件があります。
したがって、6カ所以上の自治体に寄付をした場合で、ふるさと納税の控除を受けたい場合には、サラリーマンなどの給与所得者でも確定申告が必要となります。

(2) 申請書を寄付ごとに提出しなければならない

ワンストップ特例制度が適用されるからと言って、何もしなくていいというわけではありません。ワンストップ特例制度が適用されるためには、確定申告をしない代わりに「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を書いて、自分が寄付をした自治体に郵送する必要があります。
この申請書を提出しないと、ワンストップ特例制度は適用されなくなってしまうので、「給与所得者である」「寄付先が5カ所以内である」などの条件に該当するケースであっても確定申告が必要となってしまいます。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

ワンストップ特例制度の利用の流れ

ワンストップ特例制度が適用されるためには、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記入し、自分が寄付をした自治体に郵送する必要があります。
この申請書は、寄付の申し込みをするたびに必要で、同じ市に複数回寄付した場合には、申請書は原則としてその都度必要となります。

(1) 寄付をする

ワンストップ特例制度が適用されるためには、寄付先が年間で5カ所以内であることが必要です。
1つの自治体に複数回寄付した場合には1カ所とカウントされます。
(ただし、後述する申請書は寄付するごとに郵送する必要があります。)

(2) 寄付先に「申請書」を送付

ワンストップ特例制度が適用されるためには、確定申告をしなくてよい代わりに、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記入して、自分が寄付をした自治体に郵送する必要があります。
この申請書にはマイナンバーを記入する必要があり、マイナンバー確認書と本人確認書類とともに郵送をしなければなりません(押印が必要なので、郵送でなければ受理されません)。
この申請書は、寄付をした自治体から届く「寄付金受領証明書」に同封されていることがありますが、原則としては自分で申請書を取り寄せたりホームページからプリントアウトしたりする必要があります。
なお、1つの自治体に複数回寄付した場合には1カ所とカウントされますが、この「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」は原則として寄付するごとに郵送します。
例えば、A市に3回寄付をしたら、3回申請書を郵送する必要があります。

(3) 自治体から「特例申請受付書」が届く

自治体から「特例申請受付書」が届きます。
「特例申請受付書」とは、ワンストップ特例制度の申請を受領した旨を連絡するための書類なので、この受付書が届いたらワンストップ特例制度の受付がされているということになります。ただし、受領した自治体がすべて必ず返送してくれるわけではないので、もし送られてこない場合は寄附した自治体へ直接問い合わせて確認しましょう。

(4) 住民税控除の通知が到着

「ふるさと納税をした」という情報が、寄付先の自治体から寄付をした人の居住地の市役所に届きます。そして、所得税の控除額も含めて、翌年度の住民税から自動的に控除されます。
確定申告をする場合には、所得税分はその年の所得税から控除(還付)され、住民税分は翌年度の住民税から控除(住民税が減額する)されますが、ワンストップ特例制度が適用された場合は、控除額の全額が、翌年度の住民税から控除(住民税が減額する)されます。
つまり、ワンストップ特例制度の場合には、控除対象はすべて住民税となり、申請書を提出すると税控除は翌年分の個人住民税から減額されるという形になります。
確定申告を利用した場合もワンストップ特例制度を利用した場合も、控除される金額は同じです。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

まとめ

以上、ワンストップ特例制度の内容や手続き、メリット・デメリットについてご紹介しました。ワンストップ特例制度は、確定申告が不要になるというメリットがありますが、寄付先が5カ所までと制限されていたり、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」の郵送が必要になったりするなどのデメリットがありますので、これらの点に注意しながら上手に活用する必要があります。
また、そもそもふるさと納税は、還付される税金は住民税取得割の2割が限度額なので、その限度額を超えてふるさと納税をしないようにすることも重要です。
還付金限度額は、毎年6月頃に自治体から送られてくる「住民税決定通知書」で確認することができますし、控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安で確認することもできます。
参照:総務省「控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」
ただし詳細については、住民税課に問合せたり税理士に相談したりするのがおすすめです。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

あわせて読みたい

ふるさと納税については、下記記事でも詳しくご紹介しています。
あわせてご覧ください。

ふるさと納税の確定申告|確定申告の方法と申告用紙の書き方まとめ

ふるさと納税の確定申告|確定申告の方法と申告用紙の書き方まとめ

サラリーマンの確定申告|年末調整をしていても確定申告必要な場合とは

確定申告に強い税理士を探す

確定申告のみ対応にノウハウを持つ税理士を探す

地域から確定申告のみ対応に実績がある税理士を探す

より細かいカテゴリから税理士を探す

人気記事

タグ一覧

業種

その他

PageTop