退職金にも税金はかかる!確定申告で得するケースと計算方法

公開日:2019年04月13日
最終更新日:2019年04月18日

目次

  1. 退職金の税金
    • 「退職金」以外で退職所得となるもの
  2. 退職所得の税金の計算方法
    • 住民税の計算方法
  3. 退職金の確定申告
    • 再就職した人
    • 再就職しなかった人
    • 退職後アルバイトをした人
  4. まとめ

この記事のポイント

  • 退職金は「退職所得」として税金がかかる。
  • しかし、税額計算をするうえでは他の所得と区別して税金の計算(分離課税)をするように配慮されている。
  • 確定申告を行なえば、還付金を受けられる可能性がある。

 

退職金は「退職所得」として課税対象になります。
しかし、退職金には「長年の働きに感謝する」という慰労金や給与の後払い的意味合いがあると同時に、「退職後の生活を保障する」という意味合いも持っています。

したがって、退職金にかかる税金には特別の軽減を図ることになっていて、他の所得とは別に計算(分離課税)をするように特別の配慮がなされています。

退職金の税金

会社を退職した時にもらう退職金も、「退職所得」として税金がかかります。
しかし、退職金には「長年にわたって勤務したことに感謝する」という慰労金や給与の後払い的意味合いがあると同時に、退職した後の生活を保障するという意味合いも持っています。
それなのに他の所得と合算して課税してしまうと一時歴に多額の収入を得ることになり、重税になってしまいます。
そこで、税額計算をするうえでは他の所得と区別して税金の計算(分離課税)をするように特別の配慮がなされています。

「退職金」以外で退職所得となるもの

「退職所得」とは、退職手当や一時恩給など、退職によって一時的に支払われる給与などのことですが、以下のものなども退職所得として扱われます。

(1) 事実上は退職しないものの、新たに退職金規定を制定したり中小企業退職金共済制度や確定拠出年金制度への移行などによって、従来の退職給与規定を改正した時に、従来の在職年数を打ち切り計算することとなったため支給されるもの(2) 使用人が役員に昇格する場合で、使用人であった期間に対応して退職給与を打切り支給するもの(打切り支給後は、使用人であった期間を加味しない場合に限る)

(3) 定年になった以降も引き続き勤務する使用人に対して、その定年に達する前の勤務期間の分の退職金として支払われるもの

(4) 社会保険制度(厚生年金保険法・国民年金法など)の規定に基づいて支給される一時金

(5) 確定給付企業年金法の規定に基づいて支給される一時金

(6) 確定拠出年金法により老齢給付金として支給される一時金

退職所得の税金の計算方法

(1) 退職金に対する税金は、他の所得とは分離して計算され、以下によって算出された退職所得の金額に税率を乗じた金額となります。
なお、平成25年(2013年)以降に退職した人のうち、役員等勤続年数が5年以下である人が、その役員等勤続年数に対応する退職金として支払われたものについては2分の1の適用はありません。
退職所得控除の額は、退職した人の勤続年数に応じて異なります。
勤続年数に1年未満の端数がある時には、たとえ1日でも1年と計算します。

「(退職金-退職所得控除額)×2分の1」
2年以下:80万円
3年~20年:40万円×勤続年数
21年以上:70万円×勤続年数-600万円

(2) 税率は、総合課税の税率が適用されます。
例えば、勤続年数34年3か月で退職金2,500万円の退職金を受け取った時は、以下のように計算します。

700,000円×35年(勤続年数)-600万円=18,500,000円…退職所得控除
(25,000,000円-18,500,000円)×2分の1=3,250,000円…課税退職所得金額
3,250,000円×10%(所得税率)-97,500円=227,500円…所得税額
227,500円+(227,500円×1.021※復興特別所得税)=232,277円…所得税および復興特別所得税の合計額

住民税の計算方法

住民税も、所得税度同様の計算方法によって算出された課税退職所得金額に一律10%を乗じて「住民税額=課税退職所得金額×10%」の計算式で税額を計算します。

退職した年の住民税については、再就職をしなければ翌年に自分で支払わなければなりませんので、どのくらいの住民税を支払わなければならないのか、あらかじめ計算しておくとよいでしょう。

退職金の確定申告

会社を退職する際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば、所得税や所得税および復興特別所得税、住民税は源泉徴収されますので、原則として確定申告の必要はありません。
しかし、この申告書を提出していない場合には、確定申告を行なえば還付金を受けられる可能性があります。
参照:国税庁「退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)」
退職所得は、前述したように勤続年数が長いほど控除額は大きくなりますが、この申告書を提出していないと、一律に20%以上の所得税が源泉徴収されてしまいます。
申告書を提出していない場合には、確定申告をすることで還付を受けられますので、忘れずに確定申告をしましょう。
また、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していても、退職した年の収入が少ない場合は、扶養控除や生命保険料控除などの所得控除がすべて適用されていないことがあります。
例えば、源泉徴収票で源泉徴収税額が0円になっていたら、基礎控除が控除しきれていないことになります。このような場合には、確定申告をすることで、控除しきれなかった所得控除を退職所得から控除することができるので、税金の還付を受けられる可能性があります。

「退職した人の確定申告|退職金の税金は確定申告すれば戻ってくる」って何?」を読む

再就職した人

「退職所得の受給に関する申告書」を提出せずに再就職した場合には、給与所得については再就職先に前職の給与所得の源泉徴収票を提出すれば年末調整をしてもらうことができますので、確定申告の必要はありません。
ただし、退職所得について自分で確定申告を行なう必要があります。

再就職しなかった人

年の途中で定年退職してその後再就職していない場合や、年金の支給をまだ受けていない場合には、1年間の所得も少なくなりますのでその分税金は軽減されます。
その軽減された分は、確定申告をすることで取り戻すことができます。
サラリーマンの場合、毎月の給与から所得税が源泉徴収されていますが、源泉徴収された額は見込み額なので、実際納める税額より多く徴収されているケースが多いからです。

退職後アルバイトをした人

会社を退職した後、再就職はしなくてもアルバイトや副業などで収入があった場合、アルバイト先が1社で前職の会社員の時のも含めて年末調整をしてくれていれば、確定申告は必要ありません。
しかし、アルバイト先を年の途中で辞めて年末調整をされない場合やアルバイト先が2社以上ある場合には、サラリーマン時代の給与所得にアルバイトの給与所得を合計した確定申告をする必要があります。

まとめ

以上、退職金の税金や計算方法、確定申告すると得をする方法などについてご紹介しました。
退職金は、「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出していれば原則として確定申告は必要ありませんが、この申告書を提出していない時には、税金を払い過ぎている可能性があります。確定申告をすれば、払い過ぎた税金が戻ってくるので、忘れずに確定申告をしましょう。

「退職金にも税金はかかる?確定申告で得するケースと計算方法」を読む

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