住民税とは|計算方法・納付方法・節税対策

公開日:2019年04月14日
最終更新日:2019年04月18日

目次

  1. 住民税とは
    • 住民税の申告方法
  2. 住民税(所得割)の計算方法
    • 所得割の基本となる所得金額を求める
  3. 住民税の納付
    • 個人事業主は「普通徴収」
    • サラリーマンなどは「特別徴収」
    • 前年に収入がない場合は納付の必要なし
    • 退職後に住民税を払わなければならないことも
  4. 住民税が安くなる方法
    • ふるさと納税で住民税額が軽くなる
  5. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 個人の住民税は、前年の所得に対して1月1日現在の住所地で課税される。
  • 所得税の確定申告書を提出した人は市区町村から納税通知書が送付されてくる。
  • サラリーマンは、毎月の給与から天引きされる。

 

住民税とは、地方公共団体の住民であることで課税される地方税です。
住民税の納める時期や納税方法は、サラリーマンとその他の人で異なりますが、ほとんどのケースでは、自分で手続きを行う必要はありません。サラリーマンは毎月の給与から天引きされ、個人事業主など確定申告をした人は市区町村から納税通知が送付されてきます。

住民税とは

住民税とは、自治体が住民サービスを行うことを目的として課税される税金のことで、普通は道府県民税(都民税を含む)と市町村民税(特別区民税を含む)を合わせて「住民税」と呼びます。
個人の住民税は、前年の所得に対して1月1日現在の住所地で課税されます。
仮に1月2日以降に住所地を移転した場合でも、1月1日現在に居住していた市区町村の住所地で課税されます。

住民税の申告方法

住民税の申告書は、3月15日までに納税者のその年の1月1日現在における住所地の市区町村に提出します。
ただし、所得税の確定申告書を提出した人は、その申告書の写しが市区町村に送付さ、市区町村から納税通知書が送付されてきますので、改めて住民税の申告書を市区町村に提出する必要はありません。

なお、サラリーマンなどの給与所得者は、勤務先の会社から「給与支払報告書」が住民税の資料として提出され、これらの課税資料に基づいて市区町村で課税が行われ、毎月の給与から天引きされます。
したがって、実際に住民税の申告書を自分で提出しなければならない人はあまりいないということになります。
具体的には、下記のケースに該当しない人が住民税の申告書を提出する必要があります。

(1) 前年の所得が給与所得のみの人
(2) 所得税で確定申告をした人
(3) 前年に所得がなかった人

住民税(所得割)の計算方法

個人の住民税は、前年の所得に対して1月1日現在の住所地で課税されますが、所得の額に応じて課税される「所得割」部分と、所得金額に関わらず等しく負担する「均等割」の部分からできています。

所得割の基本となる所得金額を求める

住民税の所得割の部分の額の基本となる所得金額の計算方法は、所得税の場合とほぼ同じです。
給与所得、不動産所得、利子所得、配当所得、事業所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得の10種類に区分し、配偶者控除や社会保険料控除、生命保険料控除などの所得控除をして計算します。そして所得控除の合計額を差し引いた後の金額が課税所得となり、これに住民税(所得割)の税率を乗じて税額を計算します。そこから税額控除を差し引いた金額が納税額となります。

住民税には、所得の額に応じて課税される「所得割」の部分と所得の金額にかかわらず個人が等しく負担する「均等割」の部分から成り立っています。

(1) 所得割額
(前年の総所得金額等-所得控除額)×税率-税額控除額

(2) 均等割(東京23区の場合)
都民税額1,500円+特別区・市町村民税3,500円

(3) 所得割、均等割の税額
① 所得割
道府県民税 一律4% 市区町村民税 6%
② 均等割
道府県民税 1,500円 市区町村民税 3,500円

住民税の納付

住民税についての納税手続きについてですが、確定申告を済ませればその情報をもとに自治体が計算して納付書を送ってくれるので、自分で行う手続きはありません。
サラリーマンの場合は、6月から翌年の5月までの12回に分けて、毎月の給与から天引きされますが、確定申告をした人は、市区町村から5月~6月頃に納付書が送付されてくるので、その納付書を使って手続きを行います。

個人事業主は「普通徴収」

普通徴収とは、住民税の納税通知書が納税者に交付されることによって、納税者が自分で納める方法です。
市区町村は、毎年納税者から提出された申告書等に基づいて住民税を計算し、税額、計算方法、納付額などを納税通知書に記載して、納税者に交付します。
納税者はその1年間の住民税を4回に分けて納めます
道府県民税や特別区民税と合わせて徴収されます。
個人事業主などの場合は、この普通徴収という方法で、1年間の住民税を4回に分けて納めます。

サラリーマンなどは「特別徴収」

特別徴収とは、住民税の徴収について、便宜上特別徴収義務者が納税者から税金を徴収して納付する方法で、サラリーマンなどの給与所得者は、この特別徴収という方法で1年間の住民税額を月ごとに分けて納めています。

(1) 給与所得からの特別徴収
サラリーマンは、会社が給与から天引きする「特別徴収」という方法で、1年間の住民税額を月ごとに分けて納めます。
なおサラリーマンが副業などを行っているなど、給与所得以外の所得があり確定申告をした場合には、その所得に対する住民税も、特別徴収の対象となります。
もし、副業を会社に知られたくないなどの事情がある場合には、確定申告書の「住民税に関する事項」欄の「自分で納付」(普通徴収)欄に〇をします。

(2) 公的所得からの特別徴収
前年中に公的年金の支払いを受け、当該年度の初日に国民年金法に基づく老齢基礎年金等の支払を受けている65歳以上の人は、住民税が特別徴収の対象となります。
ただし、①老齢基礎年金等の年額が18万円未満である時、②当該年度の特別徴収税額が老齢基礎年金等の年額を超える時は特別徴収の対象外となります。

前年に収入がない場合は納付の必要なし

住民税の納税義務者は、都道府県内および市区町村に住んでいる人で、納税はその年の1月1日に住んでいる都道府県や市区町村に対して行います。つまり、その前年の所得に対して1月1日の住所地で課税されることになります。
ですから、前年に所得のない新入社員の場合には、住民税は課税されません。

退職後に住民税を払わなければならないことも

住民税は前年の所得に対して1月1日の住所地で課税されるので、新入社員とは逆に、定年退職や結婚退職などの理由でで会社を辞めても、その翌年には働いていた時の住民税を納めなければならないこともあります。
つまり、すでに働いていないくて所得がないにもかかわらず、住民税は前年の所得に対して課税されるので住民税の納税を行わなければならなくなるわけです。住民税は、1回あたりの金額も多いので、苦労する人も多いようです。あわてないためにも退職後に住民税の分をストックしておきましょう。

住民税が安くなる方法

特別徴収された住民税も、所得税の確定申告を行なうことで、損益通算や所得控除などによって税額の還付を受けることができる可能性はあります。
しかし、その場合にはまず他の所得から生じる「納付すべき住民税額」があれば、まずはその額から控除されます。そして、ここで控除しきれない場合に初めて、市区町村から還付されます。
「源泉徴収ありの特定口座」で徴収された住民税や株式等の配当等から徴収された住民税も、還付金を受けることができます。
住民税の還付がある時には、市区町村から通知がありますので、振込先口座の指定の手続きを行います。

ふるさと納税で住民税額が軽くなる

ふるさと納税を行うと、寄附をした合計金額から2,000円を差し引いた額が翌年納める住民税、所得税が還付という形式で控除になります。
ワンストップ特例制度を利用した場合、控除額は変わりませんが所得税分の還付はなく、所得税分も含めた控除額が翌年度の住民税から控除されます。

「ふるさと納税の確定申告|確定申告の方法と申告用紙の書き方まとめ」を読む

「ワンストップ特例制度(ふるさと納税)の2つのメリット・2つのデメリット」を読む

まとめ

以上、住民税の計算方法や納付、還付されるケースなどについてご紹介しました。
住民税は、特に手続きが必要となるわけではありませんが、サラリーマンから個人事業主などになった場合に、苦労する人が多いようです。
サラリーマンの場合は、会社が給与から天引きする「特別徴収」という方法で1年間の住民税額を月ごとに分け納めますが、個人事業主になると「普通徴収」という方法で1年間の住民税額を4回に分けて納めなければならなり、1回当たりの金額が大きくなることから、苦労する人が多いようです。
個人事業主になった場合には、早めに税理士に相談して、資金繰りなどについてアドバイスを受けておくと、いざという時に慌てずに済むのでおすすめです。

「脱サラする前にやっておきたい8つのこと」を読む

税理士をお探しの方

個人事業主やサラリーマンの方は、税理士に相談する機会はあまりないかもしれません。しかし税理士は、税務相談について気軽に相談することができる身近な専門家です。
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