自分で法人決算・申告する人のためのチェック項目一覧

公開日:2018年11月09日
最終更新日:2018年11月09日

目次

  1. 決算書の基礎知識
    • 決算書と申告書の違い
    • 貸借対照表
    • 損益計算書
    • 株主資本等変動計算書
    • キャッシュ・フロー計算書
  2. 決算書の作成手順
    • 日次の処理業務
    • 月次決算業務
    • 年次決算業務
  3. 日次の処理業務
    • 取引仕訳の登録
    • 仕訳のチェック
  4. 月次決算業務
    • 月次の整理仕訳
    • 月次の残高チェック
  5. 年次決算業務
    • 決算整理
    • 決算仮締め、本締め
  6. 会計ソフトの活用
    • 会計ソフトfreeeのメリット
    • 税理士検索freee

決算業務については、「税理士に丸投げ」という会社も多いと思います。
確かに、会社の規模が大きくなると、税金の計算がどんどん複雑になりますので、正しい納税を行うためには、税理士に相談するのがおすすめです。
また、それほど大きな動きがなく、起業間もなく、売上があまりないという場合には、自分で決算業務を行うこともできます。
例えば、「会計ソフトfreee」を導入すれば、1年間の集計を自動化し法人決算もスムーズに行うことができるので、中小企業でも自社で会計をしやすい環境にすることができます。

また、年次決算申告について税理士に相談する場合でも、月次決算は自社でタイムリーな経営判断ができるようになるため、経営のレベルアップに役立てることができるというメリットもあります。

ここでは、法人の会計を自社でするためには、どのような業務が必要になるかについてご紹介します。

決算書の基礎知識

法人の決算書は「貸借対照表」、「損益計算書」、「株主資本等変動計算書」で構成されていて、会社法で年度ごとに作成することが義務づけられています。このほか、資金の流れをまとめた「キャッシュ・フロー計算書」も併せて決算書とすることがあります。
(※上場会社は、キャッシュ・フロー計算書の作成が義務付けられていますが、中小企業には、キャッシュ・フロー計算書を作成する義務はありません。)

決算書と申告書の違い

「決算書」は「申告書」と混同されることもありますが、厳密には違うものであり、それぞれ異なる目的があります。

「決算書」は会社の損益や財産の状況を表した書類で、株主や金融機関など利害関係者に報告する目的とした書類です。

これに対して「申告書」は、法人税の申告と納税のために作成する書類です。法人税の計算を目的としているため、利益の計算方法など決算書と異なる部分があります。税金を計算した根拠として申告書に決算書を添付することから混同されやすいのですが、決算書と申告書の違いはきちんと認識しておきましょう。

貸借対照表

貸借対照表とは、年度末の会社の財産の状況を表した書類です。左側(借方)には現金や商品在庫、固定資産といった資産の残高が記入され、右側(貸方)には借入金など負債や資本金など純資産の残高が記入されます。
一般的には、総資産に占める純資産の割合が一定以上あれば、会社の財務は良好と判断することができます。

「賃借対照表(B/S)とは|構造・ルール・見方・ポイントまとめ」を読む

損益計算書

損益計算書とは、会社の年間の利益を表したものです。売上による収益から売上のために使った費用を差し引いて利益を求めます。
つまり、さまざまな費用をすべて引いたうえで残高が残っていたら、利益が出たことになり、マイナスになれば、赤字であることになります。

損益計算書で示される利益は、その性質に応じていくつかの種類に分類されます。
売上高から売上原価を差し引いたものが、「売上総利益」です。そして、この売上総利益からさらに販売と管理のコストを差し引いた「営業利益」であり、本業による利益を表します。
このほか、利息など本業とは直接関係のない損益を含めた「経常利益」、臨時的な損益を含めた「税引前当期純利益」、法人税を差し引いた最終的な利益である「当期純利益」があります。

「損益計算書(P/L)とは|構造・ルール・見方・ポイントまとめ」を読む

株主資本等変動計算書

株主資本等変動計算書は、会社の純資産がどのような理由でいくら増減したかを集計したものです。会社の純資産は年間の利益のほか、配当金の支払、増資、減資などによっても増減します。

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュ・フロー計算書とは、一定期間のキャッシュの動きを把握するための計算書です。法人の会計では、利益の増減と資金の増減は必ずしも一致しているわけではなく、利益があるからといって、資金が十分にあるとは限りません。
キャッシュ・フロー計算書で、キャッシュの動きを項目訳すると、会社の資金がどのように動いたかを理解できるようになります。

上場会社は、キャッシュ・フロー計算書の作成が義務づけられていますが、中小企業には、キャッシュ・フロー計算書を作成する義務はありません
しかし、資金繰りがうまくいかなければ、最悪の場合には、倒産という事態にもつながりかねないため、中小企業でも、キャッシュ・フロー計算書で資金の流れをチェックしておくことは、大変重要です。
むしろ資金力が十分ではない中小企業こそ、キャッシュ・フロー経営を重視すべきといえます。

「銀行を安心させるキャッシュフロー計算書」を読む

決算書の作成手順

決算書は、期末になってから一気に作成しようとしても、とても処理は追いつきません。決算書は、日々の帳簿づけから始まり、日々の帳簿づけの積み重ねがあってこそ、はじめて決算作業務を進めることができるのです。
ここでは、日次の業務、月次の業務、年次の業務や、決算書を作成する手順について、簡単にご紹介します。

日次の処理業務

売掛金・未収金などの入金管理や、買掛金・未払い費用などの支払い管理を行います。日々の取引が少ない場合は、まとめて週末に記録しても構いません。取引が多い場合には、処理を貯めてしまうと計上ミスが起きやすいので、タイムリーに処理することをおすすめします。

月次決算業務

月次決算業務とは、月次損益計算書を・月次貸借対照表を作成して業績を把握する業務のことをいいます。
月次決算業務では、損益計算書を作成するのが中心の業務となりますが、その計算書を予算と対比したりすることで、経営者が会社の業績を適切に把握することができるようになります。
また、売上や利益が当初の予定どおり計上できているかを確認し、見込みと違うようであれば、原因を確認して対策を考えます。月次のチェックをしないままでいると、業績の悪化に気づかないまま一年を終えてしまうという事態にもなりかねません。
ですから、月次決算業務を行いタイムリーに会社の業績を管理することが、大変重要になってくるのです。
なお、月次決算では、日次の処理で記録した取引にミスがないか、取引先から送られた請求書をもとにして確認作業なども行います。

年次決算業務

「決算」といえば、通常はこの年次決算のことをさします。年次決算では、損益や資産の残高といった面から1年間の事業の成果を集計します。年度ごとの決算は法律で義務づけられているため、必ず実施しなければなりません。

決算書はなぜ重要かー決算書の種類・読み方を分かりやすく解説」を読む

日次の処理業務

日次の処理業務としては、現金の出入りと預金口座の出入りのチェックが主となります。
現金や預金の入出金時には、それに伴う納品書や請求書、領収書について確認して、整理・保管する作業と、取引を仕訳して記録する作業があります。
会社によっては、日々の売り上げの管理も、経理の仕事になっている所があります

取引仕訳の登録

売上、仕入、入金、出金など、その日にあった取引について仕訳を登録します。

仕訳例
・現金での売上があった場合:現金と売上が増加する仕訳を登録します。
・掛取引で仕入をした場合:買掛金と仕入が増加する仕訳を登録します。
・銀行から預金を引き出した場合:現金が増加して預金が減少する仕訳を登録します。

仕訳のチェック

登録した仕訳は、費目と金額の誤りがないかをチェックします。
法人の会計で使う複式簿記では、借方と貸方の残高が一致しなければなりません。計上ミスがあると、借方と貸方の残高が合わないことになってしまうので、その後の処理ができなくなってしまいます。

「日次で行う経理事務とは|自計化を目指すための基礎知識①」を読む

月次決算業務

月次決算では、その月の会社の業績を管理するために行う業務です。
そのためその月に発生した収益および費用は、基本的にすべて計上する必要があります。

月次の整理仕訳

月次決算では、月ごとの損益が適正になるように整理して、仕訳で調整します。たとえば、1年分の火災保険料をある月にまとめて支払った場合は、その月だけ費用が膨らむことになります。そこで、保険料を月割計算して、翌月以降の部分を繰り延べる処理を行う必要があります。また、減価償却する資産があれば、減価償却費も月割で計上します。
このほか、日次の処理で取引の原因がわからずに仮の費目で仕訳を登録した場合は、月次決算で適切な費目に振り替える作業も必要です。

月次の残高チェック

年次決算で年間の取引を一斉にチェックしようとすると、大変な時間と労力がかかってしまいます。そこで、月ごとに現金預金や売上、仕入をはじめとした残高のチェックを行っておきます。集計した残高をもとに試算表を作成して、予算や前年同月の実績と比較します。売上は季節的な要因で変わることもあるので、前年同月との比較も重要です。

「月次経理業務とは|自計化を目指すための基礎知識②」を読む

年次決算業務

年次決算業務とは、株主や税務署などの外部の利害関係者に会社の事業年度の経営成績と期末の財政状態を説明するための決算書を作成する業務です。
決算書の中心は、賃借対照表と損益計算書です。

決算整理

月次決算を正確に行っていれば、年次決算も基本的には同じ作業になります。収益や費用の発生と入出金のタイミングがずれている場合には、年間の損益が適正になるように決算整理をします。

年次決算は、経営者が会社の業績をタイムリーに把握するための業務ですが、年次決算の結果は株主総会での報告や税務申告に使われるため、月次決算より重要性は高くなります。
年次決算業務では、資産および負債の残高を正確に確定させる必要があります。

決算仮締め、本締め

年次決算では、消費税や法人税を計上しなければなりません。税金は決算の結果をもとに計算するため、一度仮締めを行います。
まず、決算整理の仕訳をすべて登録した時点で、仮締めをして試算表を作成します。この試算表をもとに税額を計算し、算出された税額を計上して本締めとなります。

「決算・申告業務(年次決算)とは|自計化を目指すための基礎知識③」を読む

会計ソフトの活用

法人の会計を自社でする場合には、ぜひ会計ソフトを活用しましょう。
上記で紹介した記帳業務に費やす時間を大幅に削減し、スムーズに決算業務を行うことができます。

会計ソフトfreeeのメリット

会計ソフトfreee」を使う最大のメリットは、取引を入力するだけで試算表や貸借対照表、損益計算書などの帳票が、ほぼ自動的に作成できることです。
決算の集計作業が大幅に短縮でき、人員が限られる中小企業でのメリットは計り知れません。さらに経営判断に必要な情報がタイムリーに得られるため、経営のレベルアップにも役立ちます。

また、仕訳の登録では、借方と貸方の合計金額が合わなければ登録ができないなど、エラーチェックの機能もあります。入力ミスの検証は労力がかかるだけに、ミスを未然に防げる機能があるということは大きなメリットです。
また、クラウド会計では、データを自動取得することができますし、仕訳の学習機能もあります。つまり使えば使うほど仕訳作業がスムーズに行うことができるようになるというわけです。

「会計ソフトって何?「クラウド会計ソフト」って何?」を読む

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