経理のアウトソーシングが会社を成長させる理由

公開日:2018年11月07日
最終更新日:2022年04月10日

この記事のポイント

  • 経理は、税理士にアウトソーシングするのがおすすめ。
  • 税理士にアウトソーシングすれば、必要なアドバイスや情報をタイムリーに受けることができる。
  • クラウド会計ソフトを導入して税理士とデータを共有すれば、さらに経理作業を効率化できる。

 

「経理」というと、日々の入出金管理から毎月の給与の支払い、決算業務といった煩雑な経理事務をイメージする人が多いのではないでしょうか。

しかし経理業務は、こうした会社のお金の流れを記録したり支払いを行ったりするのが主な業務ではなく、経営判断に欠かせないデータや情報を管理する「財務管理」の役割を担っています。

ただし実際には、入出金の管理や帳簿の記帳は煩雑で手間がかかる作業が多いため余裕がなく、「財務管理」の業務まで手が回らないケースも多々あります。

このような経理作業は、経理事務そのものを税理士にアウトソーシング(外部委託)することで経理事務作業を効率化させ、本来の財務管理を行うことができます。
したがってまずは、「経理の仕事=経理事務」というイメージを大きく変える必要があります。

経理のアウトソーソングがおすすめの理由

経理の業務というと、入出金の管理、経費の支払い、請求書の発行、各種関連資料の所轄庁への必要書類の提出、税務申告業務などの、いわゆる「経理事務」をイメージする人が多いでしょう。
確かに、このような経理事務は会社を経営していくうえで欠かせない大切な機能であることに間違いはありません。
しかし、経理業務にはもうひとつ大切な役割があります。
それが「財務管理」です。
財務管理とは、会社のお金の流れを把握したうえで、経営目標を達成するための指標決定につながる数値や財務情報の書類を作成する業務のことをいいます。
具体的には、資金繰り表の作成や、月次決算などの作業のことをいいます。

しかし実際には「経理事務」が煩雑で時間がかかることもあり、財務管理まで手が回っていない会社が大変多いのが実情です。

しかし財務管理を行わない会社は、経営のための数字を把握できていない会社であり、企業の継続・発展のための指標を持っていない会社ということになります。このようなケースでは、煩雑な経理作業をアウトソーシングすることで、財務管理まで着手することが期待できます。

(1)経理事務のブラックボックス化のリスク

経理業務はブラックボックス化しやすい業務であるといわれ、この理由は大きくわけて2つあると考えられています。

ひとつ目の理由が、経理業務で使う用語が「勘定科目」「貸方、借方」など耳慣れない用語が多く、また、経理作業が非常にとっつきにくい内容であることです。
さらに経理担当が本人にしか理解できないような方法で業務をこなしてしまい、業務がますますブラックボックス化してしまうのです。
しかし、税理士から見ると、中小企業の経理業務はどの会社もほぼ同じであり、業務フローを定型化できたり、誰でもできるようなシンプルな作業にスリム化できたりするケースがほとんどです。

そして、2つ目の理由が従来の会計ソフトの仕様です。
従来の会計ソフトは、各々のパソコンなどの端末にインストールするタイプが主流であったため、インストールした端末からしかその内容が確認できませんでした。
したがって、他の社員が経理の内容を確認しようとしても、相当の手間がかかってしまい、ますます経理のブラックボックス化が進んでしまったというわけです。
この点に関しては、「クラウド会計ソフト freee会計」が登場したことで、会社の経理状況は、複数の端末からリアルタイムに把握することができるようになりました。
さらに「freee会計」の登場で、経理作業をほぼ自動化することが可能となり、経理の状況を反映させた適時にわかりやすい分析資料を作成することが可能になりました。

(2)自社で経理作業を行うと人件費がかかる

経理業務は、売上に直接貢献しない業務です。
しかし経理業務を自社で行っていると、経理担当者を置かなければならないので、その分人件費がかかります。
会社の規模が大きくなればなるほど、経理部の人数も必要になり、人件費も大きくなります。
また、経理業務のような直接売上に貢献しない業務にかける費用は、ほぼ固定費となってしまいます。

会社の経費には、大きく変動費と固定費がありますが、固定費を上げてしまうと、売上をどれだけ増やしても、損益分岐点を超えることがなかなかできなくなってしまうのです。

「売上は倍になったけど、利益が変わらない」とぼやく経営者がよくいますが、これは固定費が多い会社の特徴です。
会社を経営するためには、固定費を1円でも減らすことができないか、常に検討することがとても大切なのです。

経理のアウトソーソングのメリット

これまで述べてきたように、経理事務を税理士にアウトソーシングしたり、「freee会計」を導入してデータを税理士と連携したりすることで、経理のメイン業務である財務管理の仕事を行うことができるようになります。
また、経理事務がブラックボックス化してしまうことを防ぎ、固定費を削減することができるようになります。

経理のアウトソーソングは、これらのデメリットを解消できるだけでなく、同じデータを見ながら税理士によるカウンセリングを受けることができたり、「freee会計」のさまざまなレポート機能を活用して、経営状況を「見える化」したりするなどのメリットも享受することができます。

(1)税理士に依頼すればミスがない

税理士は税務や会計のプロですから、当然ミスもありません。
面倒な仕訳作業も、税理士に依頼すればミスなくスムーズに対応してもらうことができます。
さらに試算表や資金繰り表などの数字から、「経費削減をすべきである」とか「金融機関からどれだけの融資を受けなければならない」などといったアドバイスを、タイムリーに受けることもできます。

(2)クラウド会計導入でデータはリアルタイムで共有可能

「freee会計」を導入すれば、税理士側も経営者側もリアルタイムに会社の状況を把握することが可能となります。

税理士が経営状況をリアルタイムで把握できるようになれば、資金繰り対策についても早期にアドバイスを受けることができるようになります。余裕を持った資金繰りを行うというような大ざっぱな計画を立てるというよりは、緻密に計画を立て資金を効率良く運用することができるようになるのです。

また、アドバイスを受ける際には、「この程度の融資額なら、毎月の返済額を○○円以下に抑えることができるので、無理なく返済できる」などといった具体的なアドバイスを受けることも可能となります。

いわば、会社の外部CFOのような存在でタイムラグのない適切なアドバイスをすることができるようになります。
「freee会計」の登場で、税理士に経理作業をアウトソーシングを行うメリットは大幅に増えたということがいえるでしょう。

(3)必要な対策をタイムリーに実施できる

従来の会計ソフトを使い自社で経理業務を行っているケースだと、実際に記帳して会計ソフトまたは帳票を通して確認できるようになるまで、相当のタイムラグができてしまっていました。そこで、適時に会社の状況を経営者や関連部署が把握したり、問題があった時に即時に改善プロセスに関する意思決定を行ったりということができないというデメリットがありました。

しかし、「freee会計」を導入し、さらに税理士に経理をアウトソーシングして経理業務の効率をアップさせることで、会社の財政状況を見える化することができます。
つまり、経営成績を適時に把握、分析し、税理士に必要なアドバイスやサポートを受けながら、関連部署で情報を共有することが可能となるのです。

(4)決算作業がスムーズになる

「freee会計」を導入して記帳作業を効率化し、そのデータを税理士がリアルタイムで把握できるようになれば、決算作業も大幅に削減することが可能です。
「freee会計」を導入している場合には、決算において行う作業はそれほど多くありません。基本情報を入力し、収入と支出にズレがないかを確認し、金額のズレが見つかった場合には、通帳などとデータを見比べて訂正をします。
最終的に税理士に決算書をチェックしてもらえば、あとは電子申告するだけで決算作業は終了します。

(5)税務調査対応も効率化できる

税理士に経理をアウトソーシングすれば、税務調査の対象となった時にもスムーズな対応が可能となり、本業に支障が出ません。
税務調査に精通している税理士であれば、税務調査の際に何の書類が必要となるか、当日はどのようなことを質問されるかなどについて熟知していますし、税務調査日当日も立ち会ってもらうことができます。
難解な税解釈についても、しっかり調査官に主張してもらうことができますので、本業に差しさわりなく税務調査に対応することができます。

経理のアウトソーシングのタイミング

これまで、経理作業を税理士にアウトソーシングするメリットについてご紹介してきましたが、起業したばかりで資金にそれほど余裕がない場合などは、経営者自ら経理作業を行うケースも多いでしょう。
それでは経理をアウトソーシングするタイミングは、いつ頃がよいのでしょうか。

(1)アウトソーシングは早いほどよい

アウトソーシングするタイミングは、なるべく早い方がよいでしょう。
現在、自社で経理業務を行っているというケースでも、実は非効率な作業を行っている可能性がありますし、人件費を大幅に削減できる可能性があります。
それに、経理業務を担当者任せにしている場合は、その担当者が辞めてしまったら、その日から経営状況を把握することができなくなってしまいます。

創業期などは、アウトソーシングする費用がないという事情も理解できますが、本業に注力しなければならない大切な時期こそ、経理をアウトソーシングすることで、本業に力を注ぐことができるようになるともいえます。

(2)アウトソーシングする時の見積と注意点

税理士にアウトソーシングする際に、気になるのが税理士報酬でしょう。
税理士報酬は、会社の規模や作業内容、また「freee会計」を導入しているか否かによって、大きく異なります。
したがってアウトソーシングする場合には、「毎月の領収書の整理・保存は何枚くらいか」「領収書のデータ入力はどのくらいあるか」「請求書の作成は月何枚か」など具体的な作業量を明らかにしたうえで、「節税対策についてもアドバイスしてほしい」「決算書のコンサルティングもしてほしい」など、税理士に期待する業務についてもあわせて伝えることが大切です。

まとめ

以上、経理のアウトソーシングのメリットや経理のアウトソーシングが会社を成長させる理由などについてご紹介しました。
税理士にアウトソーシングを依頼する際にも、「記帳は自社で行い、決算のみ税理士に委託する」「経理の全てを委託する」「財務に関するコンサルティングも依頼する」など、要望に応じてさまざまなパターンがあります。
税理士との付き合いは、一度顧問契約を締結すると長期間継続するものです。
だからこそ最初にしっかりとこちらの要望を伝え、ストレスなく付き合うことができる税理士を選び、会社の成長に必要なアドバイスやサポートを受けながら、良い関係を長く続けたいものです。

経理のアウトソーソングについて相談できる税理士をさがす

freee税理士検索では数多くの事務所の中から、経理のアウトソーシングについて相談できる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

クラウド会計ソフトの「クラウド会計ソフト freee会計」が、税務や経理などで使えるお役立ち情報をご提供します。
「クラウド会計ソフト freee会計」は、毎日の経理作業を最小限で終わらせることができるクラウド型会計ソフトです。疑問点や不明点は、freee税理士検索で税理士を検索し、経理のアウトソーシングについて相談することができます。

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