脱サラして開業する前にやっておきたい8つのこと

公開日:2019年04月14日
最終更新日:2023年10月17日

この記事のポイント

  • 脱サラすると、好きな仕事ややりたい仕事を思い通りにできる可能性が高くなる。
  • 脱サラをすれば、誰も安定した収入を保証してくれなくなるリスクがある。
  • 脱サラする前に、メリット・デメリットを確認しておくことが大切。

 

脱サラをする前には、税務や会計以外にも、資金調達や必要となる手続きや届出、人事労務など、さまざまなことを知っておく必要があります。
しかし、それ以前に事業の基礎となる基本的な考え方や市場分析など、起業をする前に考えておきたいことは多々あります。市場調査・分析することによりマーケティング戦略が立てられ、方向性が見えてきますし、そもそも事業に魅力がなければ、事業を継続していくことは難しくなります。

ここでは、脱サラをして個人事業主としてやっていくか会社を作るべきか判断するために知っておきたい8つのポイントをご紹介します。

脱サラする前にやっておきたい8つのこと

脱サラして自分で事業を行うことは、非常に大きな魅力があることです。
本当にやりたかった仕事を自分で考えて実行できる納得感、なおかつそれを成し遂げることができた時の充実感は、格別なものがあります。事業が成功すれば手にする報酬も増えますし、生活が大きく変わることもあるでしょう。
しかし、同時に大きな覚悟も必要です。
脱サラする前には、「本当に独立すべきか」「成功する見通しはあるのか」「資金はどれくらいかかるのか」など、考えておきたいポイントがあります。

まず、脱サラをすると好きな仕事ややりたい仕事を思い通りにできる可能性が高まります。
実際、脱サラしたいと思っている人の多くが、この点を起業の動機のひとつとして挙げています。確かに、本当に好きな仕事で収入を得られるようになれば、やりがいや満足度、達成感はサラリーマン時代より大きいかもしれません。

しかし脱サラをすれば、誰も安定した収入を保証してくれなくなります。家賃も生活費も事業を行う上で必要となる費用も、すべて自分の力で稼ぎ出さなくてはならなくなるのです。従業員を雇用するようになれば従業員の生活まで考える必要が出てきますので、さらに責任は重くなります。

脱サラする前にはメリットだけでなく、このようなデメリットもしっかり理解したうえで、覚悟を持って綿密な計画を立てることが大切なのです。

脱サラする前にメリット・デメリットをしっかり理解して気持ちを固めたら、次にどのような事業をどのように実行していくかを検討していきましょう。

(1)事業の概要をまとめる

まずは、事業の概要をまとめます。
個人事業主なら屋号を決める必要がありますし、会社を設立するなら商号を決める必要があります。また、事業を行う場所はどこにするのか必要な手続きは何なのかも知っておきましょう。

(2)脱サラした動機を説明できるようにする

事業をスタートさせたら、パートナーや取引先、融資をしてもらう金融機関などに、なぜ自分が独立して事業を起こしたいと思ったのかを説明しなければならない場面があります。この時に熱意を持ってしっかりと説明できないと、支援をしてもらうこともできませんし、取引をしたいと思わせることも難しくなります。

(3)経営理念を確立する

事業を運営していくうえでは、社会にどのように貢献して顧客にどのような利益をもたらしたいと思っているのかといった経営理念を確立させる必要があります。
経営理念とは、事業を遂行していくうえで、重要な判断を迫られた時によりどころとなるものです。
たとえば、起業したばかりで実績のない会社が融資を受ける際には、事業計画書が何より重視されますが、その事業計画書のなかでまず目を通すのが、「経営の土台となる理念」だからです。
もちろん、熱意ばかりを強調して具体的な事業計画について納得のできる内容が書かれていなければ、担当者の評価は得られませんが、大きな夢と具体的な目標を持ち、それを実現するために強いマインドを持っているか否かは、非常に重要な評価ポイントとなります。
経営理念としては、リッツカールトンのクレドが代表的な例でしょう。また日本の老舗の社訓なども参考になるものが多いので、起業前に確認しておきましょう。

(4)市場を分析する

事業を成功させるためには、「自分が何を売りたいか(提供したいか)」ではなく、「ユーザー(市場)が何を必要としているのか」といった視点を常に持ち続けていく必要があります。
したがって、どのターゲットに向けた商品(サービス)なのか、市場規模はどれくらいかといった、市場を取り巻く環境の分析は、起業前にぜひとも行っておきたい事項です。
事業を成功させるためには、「自分が何を提供したいか」ではなく、「この事業がどのようなユーザーのどのようなニーズを満たすのか」という点をいかに説得できるかが必要となるからです。
市場を分析する際には、ユーザーのニーズだけでなく、ライバルの事業内容や市場全体の将来性など、さまざまな視点から情報を入手して分析していきましょう。

(5)ビジネスプランを練る

どのような取組みによって、商品(サービス)をターゲットにどのように提供するのかといったビジネスプランも、起業前に検討しておきましょう。
提供する商品(サービス)の価格設定、販売の方法だけでなく、どのように広告・宣伝するのかといった広告戦略、どのように販売するのかという視点も重要です。さらに事業を継続していくためにはどれだけの売上が必要なのか、どのような人材が必要となるのかなども具体的に検討するようにしましょう。

(6)資金計画を立てる

事業を行ううえでは、事業に必要な資金だけでなく毎月の生活費や固定費なども必要になります。「起業するということは、お金の不安と戦うことだ」という人も多いので、この不安を起業前に少しでも解消しておきたいものです。
生活費については、月平均の額の2割増し程度の額を1年分ほど準備しておくと不安が少なくなります。どれくらい蓄えがあれば不安がなくなるかは個人差がありますので、考えておきましょう。
さらに事業を運営するためには、事務所や店舗などを維持するための固定費がかかります。固定費と生活費は、売上があるかなしかに関わらず毎月必ずかかる費用なので、細かく計算してこれも事前に確保しておく必要があります。

なお、事業を行ううえでは、変動費の計算も欠かせません。
前述した事業計画で事業の規模や内容が明らかになったら、これに基づいて変動費を計算します。変動費とは、原材料、広告・宣伝費、通信費や交通費、営業にかかる諸経費なども事業を継続していくうえで必要な支出です。
起業前にはなかなかイメージしづらいものですが、予想される大まかな変動費は片端から書き出して計算しておきましょう。

(7)開業資金を計算する

起業する際には、事務所や店舗だけでなく、機械や備品なども必要になります。
個人事業主として自宅で起業するケースなどは、それほど資金はかかりませんが、会社を設立するということになれば、自宅で起業するといっても登記費用などの設立費用で最低でも25万は必要となります。株式会社の資本金は1円からでもOKですが、設立費用はそれなりの費用がかかるのです。

(8)個人事業主か会社を設立するか決める

個人事業主として開業するか、会社を設立するかも重要なポイントです。
開業資金だけ見れば、個人事業主として起業する方が安く済みますが、起業後の所得にかかる税金という視点で見れば、会社の方が安く済むケースが多々あります。
たとえば、その年の収支が赤字になった場合には、その赤字を翌年に繰越すことができますが、この赤字額の繰越は会社の場合は10年間繰り越すことができます。しかし、個人の場合は3年間です。また、法人の場合、法人契約で従業員を被保険者、受取人を法人にすれば、その保険料を法人の経費にすることができます。
したがって税金面をトータルで見れば、会社を設立する方がお得になるケースが多いといえます。

ただし、毎日の経理作業は個人事業主の方が楽ですし、決算・申告の作業も会社と比較すると個人事業主の方がスケジュールは緩やかです。
また、決算・申告という面で見ても、個人事業主の方が作業は格段に楽です。
個人事業主の確定申告書は税務署に提出すれば同じ書類が納税地である市区町村に自動的に提出される仕組みになっていますが、会社の場合には、税務署だけでなく、都道府県税事務所や市区町村にそれぞれ申告書類を届け出なければならないからです。

まとめ

以上、脱サラして起業する前に知っておきたい8つのことをご紹介しました。
起業したばかりの頃は、おそらくすべての仕事が社長の仕事となりますから、できるだけ時間と手間をかけずに必要最低限の手続きをこなし、なるべく早く事業を軌道に乗せなければなりません。
したがって、事業を成功させるためには何をすべきか、何を準備しなければならないかといった点については脱サラ前にぜひとも検討しておきましょう。

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