福利厚生費とは|節税できるポイントとは

公開日:2019年11月01日
最終更新日:2019年11月01日

目次

  1. 福利厚生費とは
    • 法定福利費と法定外福利費
  2. 福利厚生費に関する節税ポイント
    • (1)借上社宅を利用する
    • (2)社員旅行を実施する
    • (3)スポーツクラブの法人会員になる
    • (4)通勤手当を支給する
    • (5)社内の表彰金制度をつくる
  3. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 福利厚生費を活用することで、節税をすることができる。
  • 会社にとって節税できるだけでなく、従業員の手取りも増える。
  • 要件に該当しないと、全額課税されてしまうので注意が必要。

 

会社で働く従業員にとっては、給与以外にも会社がどれほどの面倒を見てくれるのかという「福利厚生」の面も気になるポイントです。
しかもこの福利厚生費を上手に活用すれば、節税メリットを享受することもできます。

この記事では福利厚生費の意味と、福利厚生に関する節税ポイントをご紹介します。

▶ 法人の節税対策に強い税理士を探す

福利厚生費とは

福利厚生費とは、従業員の職場環境を整えたり人間関係の親密化をはかったりすることを目的として使われる費用です。
健康保険料や厚生年金保険料などは「法定福利費」、社内忘年会の飲食代や従業員に対する慶弔費などは「法定外福利費(※勘定科目は福利厚生費)」となります。

法定福利費と法定外福利費

福利厚生費は、大きく法定福利費と法定外福利費の2つに分けられます。

①法定福利費
会社負担分の健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料、労災保険料など、法律で加入が定められている社会保険に相当する費用。

②法定外福利費
社内忘年会の飲食代、残業食事代、社員旅行、慰安旅行、香典、見舞い金、制服代、保養施設費用など、会社が独自に行う福利厚生を目的とした費用。

▶ 法人の節税対策に強い税理士を探す

福利厚生費に関する節税ポイント

福利厚生費は会社の経費になりますし、しかも従業員の期待にも応えられるので、ついどんどん使いたくなりますが、あまり使過ぎると社員に対する給与とみなされて課税されてしまいますので、注意が必要です。

ここでは、福利厚生費を上手に活用し節税するための5つの方法についてご紹介します。

(1)借上社宅を利用する

賃貸物件を会社が借りて、その物件を社宅として従業員に貸し付けます。
家賃の一部を会社が負担すれば、従業員の家賃負担を軽減できます。
また、会社負担の家賃相当額を従業員の給与から減額すれば、会社にとっては社会保険料の会社負担分も軽減することができますし従業員にとっては社会保険料や所得税、住民税が下がるので、手取りが増えることになります。

ただし、定められた金額以上の家賃を従業員個人に負担していない場合には、家賃負担全額が給与として課税対象になってしまいます。
従業員に負担させる月額賃借料は、以下で計算します。

【役員の場合】
一般住宅の場合
以下の①、②いずれか高い方の金額
①(家屋の固定資産税課税標準額×12%+敷地の固定資産税課税標準額×6%)×1/12
②支払い賃料の50%相当

小規模住宅の場合
以下の①、②いずれか高い方の金額
①家屋の固定資産税課税標準額の0.20%+12円×家屋の床面積(㎡)/3.3㎡+敷地の固定資産税課税標準額×0.22%
②支払い賃料の50%相当

【従業員の場合】
下記で計算した金額の50%以上
家屋の固定資産税課税標準額×0.20%+12円×家屋の床面積(㎡)/3.3㎡+敷地の固定資産税課税標準額×0.22%

(2)社員旅行を実施する

一定の要件を満たす社員旅行は給与課税されず、福利厚生費として損金に算入することができます。

①従業員の半数以上が参加すること
半数以上の従業員が参加しない場合や「役員限定」など参加者が限定されている場合には、個人旅行とみなされ、給与扱いとなってしまう可能性があります。

②旅行の日数が4泊5日以内であること
日数が4泊5日以上であると、給与とみなされる可能性があります。
海外旅行など機内泊がある場合は、機内泊は1泊とカウントしませんので、現地滞在日数が4日以内であればOKです。

③旅行の費用が社会通念上妥当な額であること
「社会通念上妥当な額」は、おおむね1人あたり10万円程度の金額が目安となっています。豪華なホテルに宿泊したり高級レストランで食事をしたりすると、給与とみなされる可能性があります。

(3)スポーツクラブの法人会員になる

スポーツクラブが福利厚生制度であることを明確にすれば、福利厚生費として法人の損金とすることができます。
この場合、役員など一部の人に限定せず全従業員を対象とする必要があります。
一部の人に限定してしまうと、個人に対する給与とみなされてしまいますので注意しましょう。
スポーツクラブが個人会員のみを対象としている場合には、法人の代表者名で加入したとしても全従業員が利用できる状況であれば、法人の福利厚生費として損金の額に算入することができます。

なお、ゴルフもスポーツですが、ゴルフは法人にとって重要な商談の場になることから、取引先の接待のためにゴルフの利用料を法人が負担した時には交際費として損金にすることが可能となります。

(4)通勤手当を支給する

バスや電車などの交通費以外に通勤手当を支給すると、交通費として損金算入することができるうえ、実際の支給額が非課税委限度額以内であれば、所得税は課税されません。
通勤手当の非課税限度額は、以下の表のとおりです。新幹線などの特急料金は非課税になりますが、グリーン車の料金や指定料金などは課税対象となりますので注意が必要です。

区分 非課税となる上限
通勤距離が片道55キロメートル以上である場合 31,600円
通勤距離が片道45キロメートル以上
55キロメートル未満である場合
28,000円
通勤距離が片道35キロメートル以上
45キロメートル未満である場合
24,400円
通勤距離が片道25キロメートル以上
35キロメートル未満である場合
18,700円
通勤距離が片道15キロメートル以上
25キロメートル未満である場合
12,900円
通勤距離が片道10キロメートル以上
15キロメートル未満である場合
7,100円
通勤距離が片道2キロメートル以上
10キロメートル未満である場合
4,200円
通勤距離が片道2キロメートル未満である場合 全額課税

(5)社内の表彰金制度をつくる

会社がアイディアを没収し「採用されたら表彰金や報奨金を出す」という制度の費用は、会社の福利厚生費として損金算入することができます。
ただし、会社にとって損金算入できても従業員の所得として課税されないためには、以下の要件を満たす必要があります。

①通常の職務以外の提案を募集する
②従業員全員に参加を義務づけない
③報奨金を50万円以下(一時所得の特別控除額以下)にする
④一括で支給する

この4つの要件を満たせば、会社は福利厚生費として損金にすることができるうえ、支給を受けた従業員は一時所得となって50万円の特別控除が適用されるので、報奨金が50万円以下なら所得税がかかりません。

▶ 法人の節税対策に強い税理士を探す

まとめ

以上、福利厚生費の意味や福利厚生費を活用した節税対策についてご紹介しました。
福利厚生費は従業員のモチベーションアップにつながることも多く、上手に活用すれば節税もできるので、まさに一石二鳥の効果を期待できます。
ただ、従業員への給与と同等の効果を与える支出については、従業員への給与とみなされ源泉所得税の課税対象となる可能性があります。

福利厚生費を活用した節税対策を実施したい場合には、必要な要件や制度についてあらかじめ税理士に相談することをおすすめします。

税理士をお探しの方

税理士検索freeeでは2,000以上の事務所の中から、福利厚生費の活用などさまざまな節税対策についてアドバイスをしてくれる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

法人の節税対策に強い税理士を探す

法人の節税対策にノウハウを持つ税理士を探す

地域から法人の節税対策に実績がある税理士を探す

より細かいカテゴリから税理士を探す

人気記事

タグ一覧

業種

その他

PageTop