資金繰りを良くするための7つのポイント

公開日:2019年04月19日
最終更新日:2019年05月07日

目次

  1. 資金繰りとは
  2. 資金繰りを良くするための7つのポイント
    • (1)入出金サイトを明確にする
    • (2)取引先の信用調査を行う
    • (3)売上代金は確実に回収する
    • (4)経理を理解する
    • (5)決算書のしくみを理解する
    • (6)人件費の目安は粗利の50%
    • (7)節税をする
  3. 資金繰りに強い経営者になるためには
    • (1)会計ソフトで決算書を見える化する
    • (2) 税理士をパートナーに持つ
  4. まとめ
    • 資金繰りに強い税理士をお探しの方
    • あわせて読みたい

この記事のポイント

  • 資金繰りとは、会社のお金を守り資金の流れをコントロールしていくこと
  • 入出金サイトを明確にし決算書を読み込むことで、資金繰りは改善できる。
  • 会計ソフトを活用し税理士をパートナーに持つことで、より事業を成長させることができる。

 

会社の活力の源泉は、キャッシュです。
キャッシュがあれば、会社は継続することができます。
しかし、どんなに利益を上げていても会社にキャッシュがなくなったら、あっという間に会社はつぶれてしまうこともあります。
したがって、経営者は常に資金繰りを意識して「キャッシュの流れ」を把握するという意識を持つことが重要です。

資金繰りとは

資金繰りとは、会社に入ってくるお金と出ていくお金の管理を行い、会社のお金を守り、資金の流れをコントロールしていくことをいいます。
資金は、よく人間の血液にたとえられます。身体全体にまんべんなく血液が循環してはじめて人間は活動することができるのと同じように、企業活動は資金があるからこそ活動することができるのです。
したがって、資金繰りを管理し問題点があればすぐに改善するという意識を持つということは、会社を継続するために必要であり、経営者にとって最も大切な役目であるということができます。

資金繰りを良くするための7つのポイント

資金繰りの方法は個々の会社の状況によって異なりますし、資金繰りを良くする方法はさまざまありますが、ここではまず、最低限押さえておきたい7つのポイントについてご紹介します。

(1)入出金サイトを明確にする

まず、入金や支払のサイト(期間)を明確に決めましょう。取引先との関係性や業界の事情があると思いますが、入金のサイトはできるだけ早く、支払のサイトはできるだけ長く設定するようにしましょう。
例えば、商品の仕入れ代金を支払う前に前金で売上代金をもらっていれば、会社の資金が尽きることはありません。そして、支払のサイトを遅くすることができれば、自分の手元に資金が長い間残ることになります。手元に回ってくる資金の順番を早くするだけで、手元の資金の状況には大きな差が出ます。
支払いを先に行なってしまっていることが原因で、「手元に資金が足りない」という状態になっているケースは多々あります。
請求書がくるとすぐに払ってしまう人がいますが、「この支払に対する入金はいつか」という意識を明確にし、手元に資金が残る状況がなるべく長くするようにしましょう。

(2)取引先の信用調査を行う

代金回収に問題が発生しそうな取引先とは、そもそも取引をしないと決めるのも資金繰りを改善するうえでは大切なことです。
そのためには、取引をする前に「取引先の信用調査」を行うのがおすすめです。
上場している会社であれば、この信用調査は必ず実施されています。なぜなら、信用調査手続きは、上場審査の際に必要だからです。
しかし、中小企業だと信用調査は実施されていないケースが多いので、自社で可能な限りで調査を行う必要があります。確かに信用調査は面倒な手続きですが、売上が欲しいあまりに取引を開始してしまうと、後で代金が回収できず資金繰りに苦しむ状況を生み出しかねません。

(3)売上代金は確実に回収する

当たり前の話ですが、売上代金は確実に回収しましょう。
代金の回収は時間が経過すればするほど難しくなります。したがって、「前金でもらう」「口座振替を利用する」「カード決済を利用する」など工夫して、早めに回収する努力をしましょう。
回収期日に入金がなかった場合には、必ず催促するようにしましょう。催促をしない取引先だと思われてしまうと、支払いを後回しにされてしまうこともあるからです。
未回収の売上代金を確実に回収するためには、売掛金を発生日別にリストアップした表を作成するのがおすすめです。
入金が1日でも遅れたら、電話やメールで催促を行なうようにしましょう。

(4)経理を理解する

「会社の経理のことは分からない」「領収書をそのまま税理士に渡している」という経営者もいますが、経理とは「経営管理」の略であり、経理を理解していない経営者は会社をつぶしてしまうことがあります。
「こんなに売上がアップしているのに、会社にお金がない」という状態は、経理を理解し早期に対策を行うことができれば、多くのケースで改善できるものです。
経理を理解し、経営の意思決定に活用することは、資金繰りを良くするために大変重要なことなのです。

(5)決算書のしくみを理解する

経営者は、決算書のしくみを理解し分析し経営に生かしていくことが必要です。
「決算書の分析」というと、一見難しいように思うかもしれませんが、まずは損益計算書と貸借対照表のしくみと見方は理解しましょう。
損益計算書とは、簡単にいえば「ある期間にいくら儲かったか」をあらわす書類で、貸借対照表は、「今いくら持っているか」をあらわす書類です。

損益計算書
損益計算書は、会社の業績を「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」の5つの利益に分けて「段階的に」示されています。
その利益が何をあらわしているのか、という意味は理解しておくようにしましょう。

「損益計算書(P/L)とは|構造・ルール・見方・ポイントまとめへ」を読む

貸借対照表
貸借対照表は、今いくら持っているかをあらわす書類で、左側に「資産の部」、右側に「負債の部」「純資産の部」が記載されています。
まず注目すべきなのは、右側の「負債の部」「純資産の部」です。

「負債」は借入金などの返す義務があるものであり、「純資産」は返す義務のない財産をあらわしています。したがって、負債の割合が多くなればなるほど、資金繰りが危険であるということができます。

なお、会社の数字を分析し経営に生かすためには、年に1度決算書を見るのではなく、毎月の試算表を作成し、比較することが必要です。資産や負債をどのように管理していくか、利益に対して経費がどれくらいかかっているのかといった点が分かれば、会社の資金繰りを劇的に改善させることが可能になります。

事業を継続し発展させていくためには、いかにしてお金を稼いで、いかにしてお金を残すかということが大切です。
また、設備投資が必要になることもありますし、従業員の雇用が必要になることもあります。そして、そのための原資となるのが資金なので、経営者としてはこのバランスを常に意識しておくようにしましょう。

「貸借対照表(B/S)とは|構造・ルール・見方・ポイントまとめへ」を読む

「決算書とは|見方・読み方の基本ルール」を読む

(6)人件費の目安は粗利の50%

人は、会社にとって貴重な財産です。
「同業他社より多く給与を与えて、社員に還元したい」と思う経営者もいますが、高い給与を支払い続けた結果、会社がつぶれてしまったら元も子もありません。
会社が事業を継続するためには、払える限度というものがあるということを知っておきましょう。
上手に人件費をコントロールすることは、上手にお金を回すコツでもありますが、「人件費にどのくらいのお金をかけるべきなのか」は、経営者の頭を悩ませるものです。しかし、これには「粗利の50%」というある程度の目安があります。
粗利にはいろいろな考えがありますが、ここでは簡単に売上高から変動費(売上原価や売上に応じて変動する経費)を差し引いたものと考えましょう。

(7)節税をする

適切な節税対策を行うことも、資金繰りを良くするために必要です。税金の支払いが減れば、それだけ資金繰りが改善されるからです。
節税の方法は多々ありますが、突然大きな売上が発生してしまった時や今後利益が出ることが確定した場合などは、決算期を変更したり資本金額を見直したりすることで、税金の額を減らすことが可能です。

また、赤字の場合には、法人税を返してもらえる「繰戻還付」という制度があります。この制度は中小企業限定の制度で、還してもらえる税金は1年前に払った税金が限度です。
「昨年は黒字で法人税を納めたけれど、今年は赤字で法人税は発生しない」という時に、昨年の黒字と相殺することができます。なお、今年の赤字を繰越欠損金として将来の黒字と相殺することもできます。

節税方法はそれぞれの会社の状況によってさまざまですが、中長期で計画的に行った方が効果が上がるものがほとんどです。また、税金を払いたくないと思うあまりに間違った節税対策を行ってしまうと、経営そのものに悪影響が出ることもあります。
早めに税理士などの専門家に相談してアドバイスを受け、有効な節税対策はもれなく行なうようにしましょう。

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資金繰りに強い経営者になるためには

これまで資金繰りを良くするための7つのポイントについてご紹介してきましたが、それでは、これらのポイントを活用し、資金繰りに強い経営者になるためにはどうすればよいのでしょうか。

(1)会計ソフトで決算書を見える化する

「会計ソフト」を導入して記帳を行えば、毎月自動で決算書を作成することができますので、忙しい経営者でもすぐに会社の状況を把握することができます。
特に「会計ソフトfreee」なら、経理を見える化できるので、税理士にリアルタイムで帳簿をチェックしてもらうことができ、問題点があればすぐに指摘してもらうことができます。

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(2) 税理士をパートナーに持つ

税理士は、経営のよきパートナーになってくれます。
決算書や資金繰り表の数字から、どのような投資をいつ行えばいいのか、人件費を削減するべきか増員するべきか、金融機関から融資を受けるべきかなどについてもアドバイスをしてもらうことができます。
さらに税務調査の対象となった場合にも、パートナーとしてしっかり対応してもらうことができます。

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まとめ

以上、資金繰りに強い経営者になるための7つのポイントについてご紹介しました。
ここでは、最低限知っておきたいポイントについてご紹介しましたが、資金繰りを良くする方法はたくさんあります。経営のパートナーとなってくれる税理士にアドバイスを受けながら、会社を成長させていきましょう。

資金繰りに強い税理士をお探しの方

資金繰りについて適切なアドバイスをしてくれる税理士を探す時には、税理士検索freeeがおすすめです。
税理士検索freeeでは2000以上の事務所の中から資金繰りに強いかどうか、ITに強いか、女性が担当か、などさまざまな条件で希望に合う税理士・会計士・社労士の認定アドバイザーに出会うことができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

あわせて読みたい

決算や決算書に関する知識や活用法、税理士を選ぶポイントなどにつては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。

決算書とは|見方・読み方の基本ルール

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