給与明細の控除項目の意味・手取り額の計算方法

公開日:2019年07月07日
最終更新日:2020年03月09日

目次

  1. 支払額(手取り額)の計算
  2. 給与計算で見る支給項目
    • (1)主な支給項目
    • (2)労働時間を計算する
    • (3)割増賃金を計算する
  3. 給与計算で見る控除項目
    • (1)社会保険料を計算して控除する
    • (2)労働保険料を計算して控除する
    • (3)所得税を計算して控除する
    • (4)住民税を計算して控除する
    • (5)その他の控除を確認する
  4. 給与計算ソフトを活用しよう!
    • 複雑な給与計算実務を自動計算
    • マイナンバー制度にも対応
  5. まとめ

給与は、支給された額がそのまま「手取り額」となるわけではありません。
健康保険料や厚生年金保険料、源泉所得税、住民税などが差し引かれ、そのほか労働組合費や生命保険料、親睦会費などが差し引かれた額が実際に手にする「手取り額」となります。

ここでは、会社から支給される給与からどのようなものが控除されるのかについて、ご紹介します。

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支払額(手取り額)の計算

前述したとおり、給与のいわゆる「手取り額」は、会社から従業員に総支給額が支給され、そこから保険料、税金、労使協定による控除(会社で加入する生命保険や親睦会費など)が差し引かれたものになります。

支払額(手取り額)=総支給額-(法定控除額+協定控除額)

労働基準法では、給与の支払について「全額で支払う」ことを義務づけていますが、例外として「法令に別段の定めがある場合」や「労使協定に定めがある場合」が、給与の一部を控除して支払うことができるとされています。

法定控除には、健康保険料や厚生年金保険料、源泉所得税、住民税などが該当します。
一方、労使協定に定めがある場合を「協定控除」といい、社宅費や会社で加入する生命保険や親睦会費などがこれに該当します。

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給与計算で見る支給項目

給与計算は、前述した通り「支払額(手取り額)=総支給額-(法定控除額+協定控除額)」で計算されます。
そこで、まず支給項目を確認することから始めます。

支給項目とは、基本給、役職手当、職務手当などの固定的給与があり、項目名は会社によって異なります。
これに時間外手当や深夜労働手当など、変動的な給与が合算され、総支給額が決定されます。

(1)主な支給項目

支給項目の固定的給与と変動的給与に該当する給与は以下のとおりです。

固定的給与:
基本給、役職手当、職務手当、資格手当、営業手当、住宅手当、家族手当、通勤手当

変動的給与:
時間外労働手当、深夜労働手当、休日労働手当

(2)労働時間を計算する

労働時間とは、会社の指揮命令に服し、労働力を提供している時間です。
したがって、給与計算をする前にはタイムカードや出勤簿で労働時間を計算する必要があります。
社内にいても休憩している昼休みなどの休憩時間は労働時間には該当しませんが、休憩時間でも来客や電話当番をしている場合には、労働時間となります。

労働時間には、法定労働時間と所定労働時間があります。
労働基準法では、原則として1日8時間、1週間40時間を超えて労働させることができないとされていて、これを「法定労働時間」といいます。
一方、所定労働時間とは、会社の就業規則などで定められた労働時間です。法定労働時間より少なくすることはできますが、法定労働時間を超えることは許されません。

会社が従業員に対して、法定労働時間を超えて労働させる場合には、36(サブロク)協定を締結し割増賃金を支払わなければなりません。

36協定とは、会社と労働組合が締結する協定で、労働基準監督署に提出する必要があります。

「36(サブロク)協定とは|36協定を締結すべきケースと記載すべき内容 」を読む

(3)割増賃金を計算する

法定労働時間を超えて労働させる場合には、割増賃金を支払わなければなりません。
割増賃金には、大きく3つの種類があります。

①時間外労働
法定労働時間を超えて労働させた場合には、その超えた時間に対して通常の給与の25%以上の割増賃金を支払わなければなりません。

②休日労働
法定休日に労働させた場合には、休日労働手当として、通常の給与の35%以上の割増賃金を支払わなければなりません。

③深夜労働手当
労働基準法では、午後10時から午前5時までの時間帯を「深夜」と定めています。
会社は、従業員を深夜に労働させた場合には、深夜労働手当として通常の給与の25%以上の割増賃金を支払わなければなりません。
なお、時間外労働や深夜の時間帯に及んだ場合には、50%以上(時間外+深夜)、休日労働が深夜におよんだ場合には60%以上(休日+深夜)の割増賃金を支払わなければなりません。

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給与計算で見る控除項目

支給項目を確認したら、次に控除項目を確認します。
控除項目には、法定控除と協定控除があります。

法定控除:
健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料
源泉所得税、住民税

協定控除:
社宅費、寮費、親睦会費、財形貯蓄費、社内預金
生命保険料、労働組合費、会社が貸したお金の返済金など

(1)社会保険料を計算して控除する

法定控除のうち、まずは社会保険料の控除額を計算します。
社会保険では給与のことを報酬と呼び、社会保険料の計算は、この被保険者の報酬の額をもとに行われます。
社会保険でいう「報酬」の範囲は、労働基準法の給与の範囲とは異なりますので、注意が必要です。

報酬となるもの、ならないものは以下の表で確認します。

そして、報酬月額を算出したら、それを標準報酬月額表の報酬月額の欄に当てはめ、保険料を求めます。

たとえば、東京都の従業員で1カ月の報酬額が29万円の場合には、標準報酬等級22級に該当します。
「介護保険第2号被保険者に該当しない場合」には14,850円、「介護保険第2号被保険者に該当する場合」には、17,445円となります。そして厚生年金保険料は27,450になります。
参照:全国健康保険協会平成31年度保険料額表

(2)労働保険料を計算して控除する

労働保険は、雇用保険と労災保険に区分されます。

労働保険料の計算は、その会社で保険年度中に支払われた賃金の総額をもとに計算します。
ここでいう賃金とは、基本給、時間外手当、家族手当、住宅手当など、労働の対象として会社が従業員に支払うすべてのものをいいます。

雇用保険料は、会社と従業員の双方で負担します。保険料率は事業の種類によって次の3種類に分かれています。

(3)所得税を計算して控除する

所得税とは、個人の所得に課せられる税金です。
給与所得については、会社が所得税額を計算し、その所得税を従業員に代わって国に納める方式がとられています。これを「源泉徴収制度」といいます。

所得税額を計算する大まかな流れは、会社から支給される総支給額から非課税扱いとなる通勤手当などを差し引き、その額と扶養親族等の数を源泉徴収税額表に当てはめて計算することになります。

たとえば、社会保険料控除後の給与等の金額が30万円で扶養親族の数が3人の場合、所得税額は3,510円となります。

参照:国税庁「給与所得の源泉徴収税額表(平成31年(2019年)分)」

(4)住民税を計算して控除する

住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を総称したものです。
住民税には、所得の多少にかかわらず一定額を納税する均等割と所得金額に応じて税額が計算される所得割があります。
住民税については、市区町村が計算して通知してくるので会社では計算されません。

(5)その他の控除を確認する

法定控除の他、労使協定によって控除される「協定控除」があれば、それも差し引かれます。
協定控除とは、社宅費、財形貯蓄費、労働組合費などが該当しますが、これらは会社と従業員代表が協定を結ぶことで、はじめて控除されます。

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給与計算ソフトを活用しよう!

給与計算は、それぞれの従業員の給与や報酬の額によって控除する額が変わりますし、所得税を計算する際には、従業員の扶養家族の数も確認しなければなりません。
さらに健康保険や厚生年金、雇用保険等の社会保険関連の法令やひとつずつ手作業で数値を確認していては、効率が悪いですし、ミスが起こることもあります。
そんな時に活用したいのが、給与会計ソフトです。

複雑な給与計算実務を自動計算

給与計算ソフトを活用すれば、勤怠データや従業員情報から給与を自動で計算されます。税制変更にも自動で対応しているので、その都度確認する必要はありません。
また、クラウド会計ソフトと連携させれば、給与計算の確定処理をするだけで、会計システムに入力する仕訳データが生成されます。

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マイナンバー制度にも対応

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まとめ

  • 社会福祉法人とは、社会福祉法の定めるところにより、設立された法人のこと
  • 社会福祉法人には理事や財務諸表を監査できる監事をおく必要がある
  • 設立に際しては、所轄庁の認可を受ける必要がある

以上、給与明細の控除の意味や計算方法について、ご紹介しました。
給与計算は、従業員とその家族の生活を支える糧となるもので、絶対にミスは許されません。
給与計算ソフトを活用すれば、その過程さえ間違わなければ迅速かつ正確に計算することができ、さらに集計作業から明細書の作成まで行うことができます。
なお、給与計算を行う前に知っておくべき労働基準法の知識、就業規則の作成、三六協定の届出などについては、社会保険労務士にアドバイスを受けると良いでしょう。

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