年次決算とは、企業の1年間の収益や費用、資産、負債を計算して、損益や財産の状況を確定させ、外部に公表する資料を作成することです。主に社外の利害関係者(株主、国、金融機関、取引先など)に会社の財政状態と経営成績を報告することを目的としています。
そのため、報告するための決算書(貸借対照表や損益計算書など)を作成する際には、企業会計原則という原則に基づいて作成する必要があります。
年次決算で作成する書類は、主に以下のようなものがあります。
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貸借対照表
会社にどれだけの財産があるか、財政状態を明らかにする書類
損益計算書
会社がいくら儲かっているか、経営成績を明らかにする書類
株主資本等変動計算書
剰余金の分配など、利益を何に使ったのかが分かる書類
個別注記表
重要な会計方針や会社の財産、損益の状態を判断するために必要な事項がまとめられた書類
附属明細書
固定資産の明細など、決算書の内容の詳細を記載する書類
事業報告
会社の事業状態を説明する書類
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法人税の確定申告書は、原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内に提出しなければなりません。その期限を過ぎてから申告すると、加算税等が課されることになるので、注意が必要です。
法人の決算業務は、主に以下のような流れで行います。
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①合計残高試算表の作成
月次決算で作成した合計残高試算表を1年分まとめ、年次決算用の合計残高試算表を作成し、期中の取引が正しく処理されているかを確認します。
②決算整理作業
各勘定科目の金額を確定させる決算整理作業を行います。
具体的には、以下のような作業を行います。
・残高確認など各金額の確認
・経過勘定項目の処理
・固定資産台帳の作成
・実地棚卸
・引当金の設定
・減価償却の処理
・税金項目の処理
③決算書の作成
損益計算書、貸借対照表など
④決算報告
決算書の提出
税金の申告納税
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「クラウド会計ソフト freee会計」を利用している場合には、簡単に決算書を出力することができます。
しかしその決算書を作成するためには、日常の取引記録を正しく処理した帳簿を作成するのが欠かせません。これに加えて消費税のチェックも必要です。ひとつひとつの仕訳ごとに消費税のチェックを行い、正確に処理をしなければなりません。
そして決算手続きが終わったら税金の計算をすることになりますが、その段階で「こんなに納税額が大きいなんて、資金繰りに影響を与えてしまう」と慌てるケースは実に多いのです。
税理士に相談することで、個々の状況に応じて、決算のスケジュール、申告作成のスケジュール、決算の概要と納税見込みを事前にアドバイスしてもらうことができますし、損益予測と資金繰りの予測、有効な節税対策を早めに提案してもらうことができるため、決算時に慌てることもなくなります。
日常の取引記録は、「クラウド会計ソフト freee会計」を導入すれば、簿記の知識がなくても簡単に行うことができますし、簡単に決算書を出力することができます。
しかし、税理士による「法人の決算サポート」を受けることで、初期設定から勘定科目の説明や勘定科目の追加もアドバイスしてもらうことができるので、効率的です。
それに、決算書は会社の状況を把握できる資料ではありますが、会社の決算を組んで財務諸表として公表していくための専門資料でもあるのです。つまり、ある程度の規模の会社になれば、簿記や財務諸表論などの知識がないと、適切な節税対策や納税資金の確保を行うことは難しいでしょうし、また、今後の経営に活かすための視点で決算書を分析することも難しいでしょう。
「クラウド会計ソフト freee会計」を活用すれば、同じデータを同じタイミングで税理士と共有することができるので、経営計画の策定、予算と実績との対比等、経営者の意思決定までサポートしてもらうことができます。
また、月次で面談・監査を受ければ、税務・会計業務のみならず、会計から導き出されるデータを分析し、経営改善に役立つアドバイスまで受けることができます。
決算申告のみ対応
個人事業主から法人成りしたばかりの時や事業規模が小さいうちは、記帳業務は自社内で行い、決算申告のみ税理士に依頼するのもよいでしょう。
「帳簿をつけるためには、簿記の知識が必要なのではないか」と心配になる人も多いと思いますが、
クラウドの会計ソフトfreeeなら、簿記の知識がなくても、簡単に入力できるようになっています。
ただし、簿記の知識が必要になってくるケースも多々あるので、その際には、税のプロである税理士のアドバイスを受けるとよいでしょう。
月次で面談・監査
事業規模が大きくなってきたら、税理士に月次で面談・監査を受けることをおすすめします。
節税対策は、中長期で行う方は効果が大きいので、税理士に依頼してしっかりと節税対策を行えば、納税額を減らすことができて、結果としてトータルでの支出額を減らせるケースも多々あります。
また、経理業務にかけてきた時間を、本業の業務や顧客開拓の時間に費やせば、それ以上のリターンが見込める場合もあります。
下記から探すことができるので、検索してお問い合わせしてみてはいかがでしょうか?