労務リスク対応(労基署対応など)

労務リスク対応(労基署対応など)について知る

労務リスクとは

労務リスクとは、「残業代未払い問題」や「不当解雇」「ハラスメント」などの労働問題が発生するリスクをいいます。
一度労働トラブルが発生し、損害賠償を請求されるような事態になれば、会社の経営の存続に大きな影響を与えることもあります。裁判が長引いた結果、最悪倒産という事例も少なくありません。

このような事態を防ぐためには、労務リスクを企業全体に影響を及ぼす重大な問題として捉えることが大切です。
株式上場を検討している場合や、M&A、事業譲渡等を検討している場合であれば、労務リスクに備える労務監査は、会社の価値を高めるという意味でも必要となります。
つまり、労務リスクに備えて必要な体制を整備することは、トラブルを予防するだけでなく、企業戦略の面からみても大変重要な課題といえるのです。

※労働基準監督署とは、労働基準法に違反している会社を是正し、民間企業に労働基準法を遵守させる厚生労働省の機関です。

労働トラブルの事例

労働者から労働基準法に違反している事実について申告があると、労働基準監督署は会社から事情を聞いたり、直接出向いたりするなどして事実関係を確認します。
そして、労働基準法違反の事実を把握すると、会社に指導(改善を求めること)・勧告(労働基準法を守るように求めること)を行います。

労働トラブルの相談件数は、年々増加傾向にあり、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)の調査によると、平成28年の相談件数は131,221件となっています。

○都道府県労働局雇用環境・均等部(室)の調査「相談件数推移」

相談内容の内訳を見ると、最も多いのがセクハラで、次いで婚姻、妊娠・出産等を理由として不利益な扱いを受けたという「マタハラ」の問題が多い結果となっています。

ここでは、相談件数の多い主な労働トラブルについて、ご紹介します。


○セクハラ
セクシャルハラスメント(セクハラ)とは、性的なジョークや不要な身体接触などの性的な嫌がらせの行為をいいます。
セクハラの被害者は、加害者に対して損害賠償を請求できますが、使用者である会社の対応に問題があった場合には、会社に対しても損害賠償を請求することもできます。
会社としては、「セクハラが訴訟にまで発展する可能性があるのだ」ということ念頭に置いて、対策を立てておく必要があります。


○パワハラ
厚生労働省は、パワーハラスメント(パワハラ)について「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えるまたは職場環境を悪化させる行為」と定義しています。
パワハラの被害者も、セクハラ被害者同様、加害者に対して損害賠償を請求できるほか、使用者である会社の対応に問題があった場合には、会社に対しても損害賠償を請求することができます。


○マタハラ
マタニティハラスメント(マタハラ)とは、職場環境において、女性に対して行われる妊娠・出産に関する嫌がらせ行為をいいます。マタハラの被害者のなかには、体調をくずしたり流産をしたりといった重大な被害を受けた人もいて、なかには訴訟に発展したケースもあります。
会社としては、マタハラが社会的に看過できない問題として注目されているのだという事実を重く受け止め、慎重に対応する必要があります。


○未払い残業代
未払いの残業代の問題は、最近増えている労働トラブルのひとつです。
従業員が何十人もいて、その従業員全員に遡って残業代を支払わなければならない状況になってしまえば、その額は莫大な金額になってしまいます。
トラブルを未然に防ぐためには、就業規や給与規定、則等を見直し対策をとることが必要です。


○不当解雇
従業員から「不当解雇」と訴えられないためには、適切な手続きに従って解雇する必要があります。会社が従業員を解雇する場合には、30日前に解雇予告をしなければなりませんし、もし解雇を予告しないで突然解雇する場合には、30日分の平均賃金(解雇予告手当)を支給しなければならないとされています。
また、「ちょっとミスをした」「体調が悪くて休んだ」程度の理由では、解雇は認められませんので、その点も注意が必要です。
不当解雇と主張されると、解雇を撤回し慰謝料を支払わなければならなくなるケースもあります。


○休職・復職
従業員がストレスを感じて心身の不調を訴えるケースは増加しており、各企業は早急に対策を取ることが求められています。
実際に休職者が発生した場合には、復職までの流れや手続きについても検討する必要があります。休職期間中の賃金や社会保険料の支払いはどうするのか、いつまで休職を認めるのかなどについて、誠実に話し合いを進めることが大切です。

税理士・社労士選びを労務リスク対応(労基署対応など)から学ぶ

労務リスク対応(労基署対応など)について、社労士に依頼するメリット

労務問題は、トラブルを未然に防ぐ対策を構築することと同時に、トラブルが発生した場合には、迅速かつ適切な解決を図るための体制を構築することも大切です。
労働トラブルについて豊富な経験がある社会保険労務士に相談することで、労働トラブルを未然に回避する諸規定の作成や、適切に運用するためのサポートを受けることができます。

また、労働基準監督署の立入り調査(臨検)には、計画に基づく定期的なものの他に、労働者から「残業代がもらえない」「有給休暇がない」等の申告があった場合に行われる調査がありますが、この調査時の対応いかんでは、是正勧告や指導が行われることもあります。
社会保険労務士に依頼すれば、これらの調査の立会いに応じてもらうこともできます。

社労士による労務リスク対応(労基署対応など)サポート

労働トラブルを防ぐためには、さまざまな角度から検証を行い、複数の対策を講じる必要があります。具体的には、相談窓口を設ける、教育研修を行なう、被害者の職場復帰のサポートを行うなどの対策です。
どのような対策を講じるかについては、弁護士、社会保険労務士などの人事の専門家の意見を聞きながら検討し、社内に周知していくことが必要です。

労務リスク対応(労基署対応など)に強い税理士・社労士を探す

人事や労務に関する問題は「人の心」が関係する問題です。
トラブルを発生させないためには、諸規定の構築だけでなく、上司も部下も安心して働くことができるような職場環境を整えることが求められます。

労務リスク対応(労基署対応など)に強い社会保険労務士に相談することで、労務リスクを洗い出し、安心して働くことができる職場環境を整備することができます。
また、予防策として「就業規則」や「社内規定」の見直しはもちろんのこと、最新の法改正や社会情勢、実際に社内で発生した事例などに対応しうる、規則や体制の最適化を提案してもらうことができます。

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