現金出納帳|基礎知識と入力作業の流れ

公開日:2019年12月13日
最終更新日:2019年12月13日

目次

  1. 現金出納帳とは
    • そもそも「帳簿」とは
    • 現金出納帳はなぜ必要か
  2. 現金出納帳の入力作業
    • 現金出納帳の項目
    • 現金残高管理の方法
    • 仮払金の出金と清算の方法
  3. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 現金出納帳とは、現金の出入りがあった時に入力する帳簿である。
  • 日々の現金の出入りと帳簿の残高が一致しているかを確認するために作成する。
  • 現金出納帳は、不正行為を防止するためにも必要な帳簿である。

 

現金出納帳とは、現金の出入りがあった時に入力する帳簿で、家庭のお金の出入りを記録する家計簿のようなものです。
事業用の金庫やレジから出し入れした金額と帳簿の残高が一致しているかどうかを確認するために作成します。

現金出納帳は、日常的にこまめに入力作業が必要な帳簿であり、もっとも出番の多い帳簿ということができます。そこで、この記事では、この現金出納帳の意味や管理法、会計ソフトを活用するメリットなどについてご紹介します。

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現金出納帳とは

現金出納帳とは、現金の出入りがあった時にその内容を入力する帳簿です。ちょうど、家庭のお金の出入りを記録する家計簿に似ています。
現金出納帳は、事業用の金庫やレジから出し入れした金額と帳簿の残高が一致しているかどうかを確認するために作成します。

事業の状態を把握するためには、帳簿は欠かせません。お金の動きを追うことで、売上や出費の状況を把握し、最終的な利益を明らかにすることができるからです。

帳簿はいくつも種類がありますが、現金出納帳は、そのなかのひとつで、日々の現金の出入りと帳簿の残高が一致しているかを確認するために作成する帳簿です。

事業を行ううえでは、「事務用品の購入」「仕入代金の支払い」「預金をおろす」など日々、何かと現金が動くものです。この現金の動きを記録するのが現金出納帳です。
たとえば、現金を支払う時には「いつ、何のために、どこに、いくら支払ったのか」という内容を記載します。また、現金が入金した時は「いつ、何のために、どこから、いくらお金が入金されたのか」を記載します。

現金のやりとりは、領収書などをもとにして行いますが、領収書をため込んでしまうと「何に使ったものか」といった記憶が頼りになるので、できるだけその日のうちに入力を済ませてしまいましょう。

そもそも「帳簿」とは

帳簿には、簿記の基礎となる「主要簿」と、その主要簿の記録を補うための「補助簿」があります。

主要簿
主要簿は、総勘定元帳と仕訳帳で、現金の動きや残高、増減した取引の内容が示されます。そして、この主要簿をもとに貸借対照表・損益決算書といった決算書が作成されます。
補助簿
補助簿には「補助記入帳」と「補助元帳」があります。
「補助記入帳」は、特定の取引についての明細を記録するための帳簿をいい、「補助元帳」は、特定の勘定についての明細を記録するための帳簿です。
現金出納帳は、補助簿のなかの「補助記入帳」のひとつです。

補助簿は多くの種類がありますが、すべてを作成する必要はなく、各会社で必要に応じた補助簿を決定します。デザイナーやライターなど、仕入が必要ない仕事なら買掛帳を作成する必要はありませんし、掛け取引を行わず完全に現金商売の場合には、売掛帳や買掛帳の必要はありません。

現金出納帳はなぜ必要か

数多くある補助簿のうちで、日常的にもっとも入力作業が必要となるのが現金出納帳です。
現金出納帳が必要な主な理由は以下の2つです。

①現金の動きを正確に把握することができる
現金出納帳の作成が必要な理由の1つは、「現金の取引を正確に把握し可視化できる」という点です。
現金売上が入った、売掛金を現金で回収した、預金を引き出して事業用の倉庫や財布に加えた、など日常では現金の出入りが頻繁にあります。
このように、どこでいつ、どのように入出金があったのかを記録することは、事業を行ううえで正確な数値を判断するために欠かせません。
毎月のお金の出入りを把握すれば、お金が多めに出ていく週が、1カ月のうちいつ頃なのかといった傾向をつかみやすくなります。

②不正行為を防止できる
また、現金出納帳の作成が必要なもう1つの理由が、不正なお金の使い込みを防止できるという点です。残高と金庫やレジの現金の有り高は一致しなければなりませんので、現金出納帳と実際の現金の額を毎日チェックすれば、不正行為のリスクを回避することができます。
現金出納帳があれば、万が一現金残高と帳簿の数字が合わない場合に追跡する材料となります。
現金管理は、必ずリスクがついて回るものですので、リスク回避をするための対策は非常に大切です。

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現金出納帳の入力作業

現金出納帳には、事業用現金の出し入れの状況を取引順に記入していきます。したがって、現金売上や現金仕入を行った場合の売上帳・仕入帳のような役割も兼ねています。

たとえば、現金による売上は、原則として1取引ごとに相手先、品名、数量、単価を摘要欄に記入し、金額を現金売上欄に記入します。
飲食店や小売業の場合には、1日に何度も現金売上があるので、その日の営業終了後に1日分の売上を合計して記入すればOKです。

入金
売上代金(現金のほか、小切手や郵便為替なども含む)、預金の引き出し、従業員の主張旅費の仮払いを清算したことによって戻ってきたお金

出金
預金の預け入れ、従業員の出張費や交通費の清算、打ち合わせなどの費用、仮払金

現金出納帳の項目

現金出納帳には、日付、項目、摘要、入金、出金、残高を記入します。

①日付
お金の入金・支払いがあった日付を記入する項目です。日付順に記入していき、同じ日に収入や支出があった場合、それぞれ別の欄に記記入します。

②項目
取引を分類する「勘定科目」を記入します。
勘定科目とは、収入や支出などお金がどこから入ってきて、どのような費用になるのかを把握するためのもので、「交通費」「光熱費」「雑費」「交際費」「打ち合わせ会議費」などがあります。

③摘要
収入・支出の具体的な内容を記入します。
勘定科目「事務用品費」であれば、摘要欄には「コピー用紙購入」など詳細を記入します。銀行に入金、引き出した時にも、○○銀行へ入金・□□銀行より出金」と記載します。
④ 入金・出金
入金・出金した金額を記載します。消費税については税込金額を記載します。

⑤ 差引残高
現金出納帳は、現金残高を必ず記入します。そして、その日のうちに実際の現金と付き合わせます。

差引残高=前日の差引残高+当日の収入金額-当日の支出金額

現金残高管理の方法

言うまでもありませんが、現金残高管理は、大変重要です。
必ず1日の終わりに実際の現金と付き合わせ、取引を始める前の現金残高と1日分の入金・出勤の合計をプラスマイナスした金額が、最終現金残高と一致していることが必要です。
ルールに従って作成すれば、現金残高が合わないということはありませんが、どうしても入出金の金額が合わない場合には、いったん「現金過不足」という勘定科目に入れます。そして、金額が合わない理由が分かった時点で修正します。
ただし、これは緊急事態のやむを得ない対処法です。
担当者が勝手に判断して、「現金過不足」の勘定科目に入れればよいというわけではなく、必ず上司の了承を得たうえで行うよう徹底しておく必要があります。

仮払金の出金と清算の方法

交通費や交際費などの経費を従業員に前払いして、後から実費を清算することがあります。
このように、従業員に事前に経費となるお金を支払うことを「仮払い」といいます。
仮払いをする時には、従業員に「仮払経費申請書」を提出してもらい、その申請書と引き換えに現金を渡します。

そして、清算をする時には、できるだけ迅速に行うようにします。
清算した時に、仮払いした現金で足りなかったという場合には、従業員に不足分を支払います。そして、仮払いした現金が実際にかかった費用より多かったという場合には、超過分を返してもらいます。
清算後は、仮払申請書を保管し、交通費や交際費として伝票を起こします。
仮払金の残高チェックはこまめに行い、経費の伝票が回ってきた時には、事前に仮払申請書が提出されているかどうかも併せて確認するようにしましょう。

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まとめ

現金出納帳は、毎日の現金のやりとりを発生順に記録していく帳簿です。
支払のつど領収書を受け取って、その内容を入力します。
現金の支払いを減らせば記入する回数も減りますので、クレジットカードなどを利用して支払いをすればミスも減ります。
さらに、会計ソフトとクレジットカードを連携させれば、会計ソフトに「水道光熱費 摘要:東京電力 9月21日 9,000円」といった数字が自動で記帳され、その登録は次回から自動化することもできるので、入力作業の負担を大きく軽減することができます。

手作業が減ることで入力ミスや確認作業を削減できるというメリットもあります。

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事業の内容によっては現金出納帳以外にも作成すべき帳簿がありますので、自社の場合にはどの帳簿を作成しなければならないのかについては、税理士のアドバイスに従いましょう。

税理士をお探しの方

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税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。
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