東証マザーズとは|マザーズに上場するためには

公開日:2019年03月18日
最終更新日:2020年01月14日

目次

  1. 東証マザーズとは
    • 東証マザーズの特徴
  2. 東証マザーズに上場することとは
    • 上場審査
    • 東証マザーズの形式的基準
    • 東証マザーズの実質的基準
  3. 株式上場の相談先
  4. まとめ

これまで日本の証券市場としては、証券取引所と株式店頭市場(現在のJASDAQジャスダック)が中心でしたが、1999年以降、東証マザーズやナスダック・ジャパンといった新しい市場が創設されたことで、新規に上場を目指している会社にとって、上場市場の選択肢が大きく広がりました。

東証マザーズとは

東証マザーズとは、平成11年(1999年)に東京証券取引所によって創設された、新興・成長会社向けの市場です。
それまで日本では、証券会社へ上場している企業の数が米国と比較して大変少なく、また上場するまでに要する年数も30年ほどかかり、米国の10年程度と比較して長期間を必要とする状況がありました。
そこで、ベンチャー企業など、社歴の短い新興・成長会社でも、高い成長性が見込まれる時に資金調達ができるように、創設されたのが、東証マザーズなどの新市場です。

株式市場の種類

従来の市場 新興・成長企業向け新市場 プロ向け市場
東京証券取引所 市場一部・二部 マザーズ・JASDAQ TOKYO Pro Market
名古屋証券取引所 市場一部・二部 セントレックス
札幌証券取引所 既存市場 アンビシャス
福岡証券取引所 既存市場 Qボード

「株式上場とは~メリット・デメリット」を読む

東証マザーズの特徴

東証マザーズは、成長する可能性をもつと認められる企業を上場の対象としています。
したがって、業種などにとくに制限はなく、優れた技術やノウハウを有していて、今後大きな成長の可能性があると認められる場合には、十分にマザーズの上場対象企業となるということになります。

また、東京証券取引市場一部、二部の場合、通常上場申請から上場まで約半年かかっているのに対して、東証マザーズの場合には、上場審査が2カ月を目安とされています。
したがって、早期に資金調達の機会が提供されるというメリットがあります。

東証マザーズに上場することとは

株式上場とは、資本市場にデビューすることです。
つまり、自分の会社を株という商品に形を換えて、市場で自由に売買してもらうことです。株式市場はさまざまな種類がありますが、東証マザーズは成長する可能性が高い企業を上場対象としているので、事業計画書などを作成し、将来の収益性を十分説明することが必要です。

上場審査

株式上場するということは、不特定多数の投資家が上場会社の発行する株式を売買できるようになるということです。したがって、上場会社は投資家たちが安心して投資できる企業であることが大前提となります。

そこで、株式上場しようとする会社は、上場会社としての資質があるかについて、さまざまな基準から審査を受けることになります。

この審査基準には、実質基準と形式基準があります。

東京証券取引市場一部、二部と東証マザーズを比較すると、東京証券取引市場一部、二部の方が、基準は厳しい内容となっています。

東証マザーズの形式的基準

形式的基準基準とは、財務数値(総資産、時価総額、利益など)、株主数、株式数など、上場時までに最低限必要な数値上のルールのことをいいます。

形式的基準としては、「時価総額10億円以上」「株主数200人以上」などの基準が求められます。10億や株主200人以上などの数値だけ見るととても達成できない数値のように感じますが、これらの数値はいますぐ達成しなければならない数値ではなく、上場までに達成すればよい数値です。

東証マザーズの形式的基準基準としては、以下のような基準があります。

○対象企業
高い成長の可能性を持つと認められる企業

○時価総額(上場時見込み)
10億円以上

○株主数(上場時見込み)
200人以上

○上場前の公募
上場時までに500単位以上の公募を行うこと。
単位とは、単元株制度を採用する場合には1単元の株式の数、単元株制度を採用しない場合には1株のことをいいます。

○流通株式(上場時見込み)
(1)流通株式数 2,000単位以上
(2)流通株式時価総額 5億円以上
(3)流通株式数(比率) 上場株式等の25%以上

○事業継続年数
新規上場申請日から起算して、1年以上前から取締役会を設置して事業活動を継続していること

○監査意見
(1)「上場申請のための有価証券報告書」に添付される、監査報告書(最近1年間を除く)において、「無限定適正意見」または「除外事項を付した限定付適正意見」が記載されていること。
(2)「上場申請のための有価証券報告書」に添付される監査報告書などにおいて、「無限定適正意見」が記載されていること。
(3)上記監査報告書または四半期レビュー報告書に係る財務諸表等が記載または参照される有価証券報告書などに「虚偽記載」がないこと。
(4)新規上場申請に係る株券などが、国内の他の金融商品取引所に上場されている場合においては、次の2点に該当しないこと。

・最近1年間の内部統制報告書に「評価結果を表明できない」旨の記載がされていること。
・最近1年間の内部統制報告書に「意見の表明をしない」旨の記載がされていること。

○単元株式数および株券の種類
単元株式数が100株となる見込みがあること。
新規上場申請に係る株検討が、次の①から③のいずれかに該当すること。

(1)議決権付株式を1種類だけ発行している会社における当該議決権付株式
(2)複数の種類の議決権付株式を発行している会社に置いて、経済的利益を受ける権利の価額などが、他のいずれかの種類の議決権付株式よりも高い種類の議決権付株式
(3)無議決権株式

○その他
株式事務代行機関の設置(信託銀行など)

東証マザーズの実質的基準

実質的基準とは、企業が上場会社としてふさわしい会社であるかチェックするための基準です。収益を維持・向上していけるかどうかの事業評価、収益をコントロールできる管理体制が整備されているかなどがチェックされます。

東証マザーズでは、以下の観点から上場審査が行われます。

(1)企業内容・リスク情報等の開示の適切性
(2)企業経営の健全性
(3)企業のコーポレートガバナンスおよび内部管理体制の有効性
(4)事業計画の合理性
(5)その他公益または投資者保護の観点から、東証が必要と認める事項

そこで、東証マザーズの実質的基準基準についても、この観点に沿ってさまざまな基準が求められます。

(1)企業内容・リスク情報等の開示の適切性
東証マザーズは、企業内容・リスク情報等の開示について適切性があるか否かについて審査するため、以下の4点の基準が必要となります。

①経営に重大な影響を与える会社の情報を適切に管理し、投資者に対して随時適切に情報開示できる状況であること。
②上場申請書類が、法令等に準じて作成されていて、財政状態・経営成績・資金収支などの分析、従業員の状況などが分かりやすく記載されていること。
③申請する会社およびその資本下位会社が、特別理解関係者、人的関係会社などとの取引行為が、申請会社の実態の開示をゆがめたりしていないこと。
④親会社がある場合には、申請する会社の経営に影響を与える事実を申請する会社が適切に把握することができること。また、投資者に対して適切に開示できる状況であること。

(2)企業経営の健全性
企業経営の健全性を確認するため、申請する会社およびそのグループが、事業を公正かつ忠実に遂行しているか審査されます。
特定の者に対して、不当に利益を供与または享受していたり、役員として忠実かつ十分な職務の遂行を行っていたりしないかといった点が確認されます。

(3)企業のコーポレートガバナンスおよび内部管理体制の有効性
申請する会社のコーポレートガバナンスおよび内部管理体制が適切に整備され、機能しているか判断されます。
役員が適正な職務の遂行を行うために必要な体制が整備されているか、経営活動の内部管理体制が整備され、その体制が適切に運用されているかなどが確認されます。

(4)事業計画の合理性
申請する会社の事業計画の内容について、ビジネスモデル、事業環境が適切に策定されているか、事業計画を遂行するために必要な体制が整備されていることが認められることが必要です。

(5)その他公益または投資者保護の観点から、東証が必要と認める事項
公益または投資者保護の観点から、株塗りの権利内容および講師が不当に制限されておらず、業績に重大な影響を与えるような係争または紛争を抱えていないことなどが確認されます。

株式上場の相談先

これまでご紹介してきたように、株式上場をするためには、さまざまな基準が必要で、準備する書類も多々あります。
また、主幹事証券会社や監査法人、印刷会社などの協力が必須となります。

会社が上場するまでに必要となるパートナー

主幹事証券会社 株式の引受業務、上場準備に関するコンサルティング、実質審査などを行います。
監査法人 上場申請のための会計監査、株式上場のための調査など、全般的なアドバイスを行います。
税理士 税務に関するアドバイスや税務対策を行います。
弁護士 法務全般のリスク対策、種類株式の設計などを行います。
弁理士 特許権などの知的所有権がある場合には、その管理とアドバイスを行います。
信託銀行 株式事務代行業務、株主総会運営実務等について、アドバイスを行います。
ベンチャーキャピタル 上場準備段階において、資金提供を行います。
印刷会社 上場適格株券(偽造防止のために特殊な様式を備えた株券)の印刷、有価証券届出書の印刷などを行います。

まとめ

  • 東証マザーズとは東京証券取引所によって創設された、新興・成長会社向けの市場である。
  • 今後大きな成長の可能性があると認められる場合には、十分にマザーズの上場対象企業となる。
  • 株式上場を意識し始めたら、早めに上場に対しての計画を練り直す。

以上、東証マザーズの内容や上場基準についてご紹介しました。
東証マザーズは、業種などにとくに制限はなく、優れた技術やノウハウを有していて、今後大きな成長の可能性があると認められる場合には、十分にマザーズの上場対象企業となりますが、株式上場をするためには、さまざまな基準が必要で、準備する書類も多々あります。
これらのことで混乱しないためにも、株式上場を意識し始めたら、上場のためのERPを見直し、しっかりと上場の準備を進めていくことが重要です。

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