会社が納める税金一覧と納税方法まとめ

公開日:2018年08月01日
最終更新日:2022年04月26日

この記事のポイント

  • 法人が負担する税金は、法人税、法人住民税、事業税、地方法人特別税、消費税など。
  • 事業年度の終了から2カ月以内に申告をしなければならない。
  • 節税は工夫次第。中長期計画で対策する方が効果はある。

 

会社が払う税金としては、まず法人税が挙げられますが、その他にもさまざまな税金を納める必要があります。
個人事業主が負担する税金には、所得税・住民税・事業税・消費税がありますが、法人が負担する税金は、法人税のほかに、法人住民税、事業税、地方法人特別税、消費税など、さまざまな税金を納めなければなりません。

住民税や事業税は、所得や法人税額によって変わるので、節税対策を行って、法人税額を抑えることができれば、税負担を軽くすることができます。

ここでは、法人が納める税金の種類と基本的な節税対策についてご紹介するのと併せて、会計ソフトを活用して、効率的に会計処理を行う方法や税務申告についてご紹介します。

※この記事の税率は、※2021年6月現在のものです。

法人の税金

法人が負担する税金には、法人税・法人事業税・法人住民税など非常に多くの種類があります。それぞれの種類によって税率が異なるうえに、税率は頻繁に改定されます。したがって、税理士のサポートを受けながら、最新の情報を得ることが大切です。

法人税

法人税は、法人の所得(税金計算上の利益)に課税される国税です。
法人の各事業年度における所得金額は、その事業年度の「益金の額」から「損金の額」を差し引いた金額です。

法人税の「所得金額」は、売上高などの収益からその売上原価および販売費・一般管理費度の他の費用・損失を差し引いて算定されます。

法人税の税率は、資本金が1億円以下の中小法人の場合、税率は所得に応じて下記の2段階に分かれます。

所得金額 税率
年間800万円以下の部分 15%
年間800万円を超える部分 19%

参照:国税庁「法人税の税率」

会社は、原則として、事業年度の終了から2カ月以内に法人税や消費税の確定申告をして、納付税額がある場合には、税金を納付しなければなりません。
もし、期限までに納税ができない場合には、本税以外に付帯税として延滞税・利子税・不納付加算税などが科されることになります。

法人住民税

法人も住民税を支払う必要があります。
法人住民税とは、自治体が住民サービスを行うことを目的として課税される税で、市区町村税、道府県民税があります。
法人住民税は、所得があるなしに関わらず資本金と従業員数に応じて課税される「均等割」の部分と法人税の額に応じて課税される「法人税割」の部分があり、法人は法人税額と均等割額を自ら計算・納付します。

法人税割+均等割=法人住民税額

法人税は、法人の所得金額に応じて算定された税額のことです。したがって、法人税を安くすることができれば、法人住民税も安くすることができることになります。

法人住民税の標準税率は1%ですが、地方公共団体は条例によって2%の制限税率を設けることができます。
※制限税率とは、地方自治の原則に基づいて負担限度・地域的均衡を保つために地方税法で求める標準税率の他に設定されることが認められているものです。

均等割は資本金と従業員数に応じて5段階で算定されます。

資本金等の額 税額(年)
1,000万円以下の普通法人(および一般社団法人、一般財団法人、人格のない社団など) 2万円
1,000万円超1億円以下の普通法人 5万円
1億円超 10億円以下の普通法人 13万円
10億円超 50億円以下の普通法人 54万円
50億円超 80万円

寮、宿泊所、クラブその他これらに類似した施設を有する法人は「均等割」を納付する必要があります。

法人事業税

法人事業税は、地方公共団体の行政サービスを受けている個人・法人の事業に対して、所得金額または収入金額を課税標準にして、都道府県に納税する地方税です。

資本金または出資金の額が1億円を超える普通法人には、各事業年度の付加価値額に基づく付加価値割、各事業年度の資本金に基づく資本割および各事業年度の所得金額に基づく所得割を合計して、外形標準課税が行われます。

資本金または出資金の額が1億円以下の中小法人に対しては、各事業年度の所得に応じて下記の3段階に分かれます。

各事業年度の所得 税率
年400万円以下の金額 3.5%
年400万円を超え800万円以下の金額 5.3%
800万円を超える金額 7%

※企業版ふるさと納税で、住民税・事業税が軽減!
平成28年度税制改正によって導入された企業版ふるさと納税が、令和7年(2025年)3月31日まで延長されました。
青色申告法人が、地域再生計画に記載された「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業に関連する寄付金」を支出した際には、その支出した寄付金の合計額から一定の法人事業税と法人住民税を税額控除することができます。
そして、法人住民税から控除しきれなかった時には、法人税からも一定の税額控除を行うことができます。
※詳しくは、税理士にご相談ください。

地方法人税

地方法人特別税は、法人事業税の一部を国税として、これを地方財源として、国から都道府県に配分するための税金です。
地方法人税の額は、令和元年10月1日以後に開始する課税事業年度については10.3%の税率を乗じた金額となります。

地方法人税額=課税標準法人税額×税率10.3%

参照:国税庁「地方法人税の税率の改正のお知らせ」

消費税

消費税は物やサービスの消費に課税される税金です。事業者は、売上で受け取った消費税と仕入や経費で支払った消費税の差額を計算して納税します。

消費税は、基準期間(法人では原則として前々事業年度)における課税事業年度の課税売上高に対して課されることになっています。
設立したばかりで基準期間がない法人については、資本金または出資の金額が1,000万円未満であれば、免税事業者になります。

参照:国税庁「消費税」

参照:国税庁「消費税/納税義務の免除」

印紙税

印紙税とは、領収書や契約書など所定の文書に収入印紙を貼って納める国税です。これらの文書は、「税金を負担するだけの能力がある」と判断されることから、課税対象となります。
印紙税を納める義務があるのは、課税文書の作成者です。
仮に、売買契約書などで2人以上の人がその文書の作成に関わっている場合には、それらの人が連帯して納付する義務を負います。

課税の対象になる文書の種類や税額は、国税庁のホームページに詳しく記載されています。

参照:国税庁タックスアンサー「印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」
参照:国税庁タックスアンサー「印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで」

登録免許税

登録免許税は、法人に関する商業登記や不動産登記を行う時に納める国税です。
手続きを行う際に現金で納付し、領収証書を登記申請書に貼って提出します。(税額が3万円以下の場合は印紙納付をすることもできます。)課税の内容や税率・税額は、国税庁のホームページに詳しく記載されています。

参照:国税庁タックスアンサー「登録免許税の税額表」

固定資産税

固定資産税は土地、建物、機械などの固定資産を保有していることで課税される地方税です。
毎年1月1日を基準にした税額が市町村(東京23区は都税事務所)から通知されますが、機械などの資産については毎年1月末までに所有状況を申告しなければなりません。なお、市街地の土地、建物については都市計画税が上乗せされます。

自動車重量税

自動車重量税とは、自動車の所有者に対して課税される都道府県税です。
自動車は、乗用車・トラック・バスなどに分類され、さらに営業用と自家用等区分されます。また、総排気量によっても区分されます。そして、この区分によって1台当たりの年間の自動車税が決められます。

軽自動車税種別割

市区町村は、軽自動車税を毎年4月1日現在の掲示府同社の所有者に対して課税します。軽自動車は原動付自転車、軽自動車、小型特殊自転車、二輪の小型自動車に分j類され、自動車税と同じようなしくみで課税されます。

※軽自動車税種別割は、「軽自動車税」から名称変更されました。

自動車税環境性能割と軽自動車税環境性能割

自動車取得税が廃止されたことに伴い、新たに自動車や軽自動車を購入するときに納める税金として環境性能割が導入されました。
税額は車検の用途(自家用、営業用)、燃費によって定められています。

会社の節税対策の基本

法人が納める税金のなかで、所得に課税される法人税などは、中長期計画を立て、さまざまな税制を利用することで節税ができます。ここでは、中小法人でもできる基本的な節税対策をご紹介します。

青色申告法人の承認は必須

節税の大前提ともいえるのが、青色申告法人です。
青色申告では、複式帳簿の記帳と保存が義務づけられ、貸借対照表と損益計算書を作成する必要がありますが、欠損金の繰越控除などさまざまな税制上の優遇を受けることができます。

このほかにも、所得の控除や税額控除などさまざまな制度のほとんどが、青色申告であることを前提としています。

青色申告の申請は簡単にできるので、もしまだ白色申告のままであれば、すぐに会社を管轄している税務署に申請して、承認を受けるようにしましょう。

税制優遇制度の活用

中小法人に対してはさまざまな税制上の優遇があります。これらの優遇制度を上手に活用すれば節税ができます。

たとえば、交際費は原則として損金不算入ですが、中小法人等については特例があり、年800万円まで損金にできるほか、30万円未満の資産は取得費の全額をその年の経費にすることができます(ただし年300万円まで)。このほか、一定の設備投資を行った場合には、所得控除や税額控除を受けることができます。

中小法人に対する税制優遇については期限が区切られているものがたくさんあり、情報収集が欠かせません。経営者が自分で情報収集するには限度があるため、税理士に相談してサポートを受けることをおすすめします。

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割増償却と特別償却

割増償却とは、通常の減価償却費に割増して、費用を計上することができるという制度で、特別償却は、通常の計算ではなく特別な償却率によって計算した金額を費用として計上することができるという制度です。
経済的な情勢、政策によって、さまざまな制度が設けられます。

対象となる設備投資や特例を受けるための要件は細かく定められているため、中小企業庁の広報冊子を参照するか税理士などの専門家に確認してください。

参照:中小企業庁ホームページ 財務サポート「税制」

税額控除

税額控除とは、税額から差し引ける制度で、納付税額を軽減することができます。
税額控除は、租税特別措置法による税額控除および法人税法による税額控除に分けられます。

税額控除の提供対象資産、対象法人、適用対象業種、地域、計算方法は変わることがありますが、たとえば下記のような多くの税額控除が青色申告法人には認められています。

・試験研究を行った場合の税額控除
・高度省エネルギー増進設備を取得した場合の税額控除
・中小企業等が機械等を取得した場合の税額控除
・国際戦略特別地域で工場用機械等を取得した場合の税額控除
・国際戦略総合特別区域で、機械等を取得した場合の税額控除
・地方活力向上地域等で特定建物等を取得した場合の税額控除
・地方活力向上地域等で雇用者が増加した場合の税額控除

参照:国税庁「中小企業等投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除)」

節税は工夫次第

法人税を節税するためには、法人の支出の中で経費にしていなかったものを経費に組み入れたり、社長個人に対する支払いを増やしたりといった方法も効果的です。具体的には以下のような方法があります。

減価償却資産の償却費を計上する
役員報酬を引き上げる
社長の自宅を社宅にして法人が費用負担する

ただし、やみくもに役員報酬を引き上げると、役員の所得税が高くなる可能性があります。ひとり社長の場合などは、法人と社長の税金をトータルで考える必要があり、税理士による細かいシミュレーションのもとで、しっかり検討する必要があります。

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会計ソフトを活用しよう

これまでご紹介したように、法人税の青色申告を行うためには、複式簿記による帳簿をつける必要があります。
会計ソフトを使えば、簿記の知識がそれほどなくても、簡単に帳簿をつけることができます。消費税は自動計算してくれますし、頻繁に行われる税制改正にも対応できるメリットもあります。

仕訳はほぼ自動化

会計ソフトを利用する際に銀行やクレジットカードと連携させることで、明細が自動で反映されますので、日々の経理作業をほぼ自動化することができます。またデータはリアルタイムで反映されるので、疑問点や不明点等あれば、税理士とデータを共有しながらアドバイスを受けることができます。

消費税を自動計算

会計ソフトでは、仕訳を登録するときに総額を入力するだけで、自動的に本体と消費税に分けられます。日々の会計だけでなく、消費税の申告業務も効率的に行うことができます。多くの場合は初期設定どおりにしておけば問題はありませんが、非課税の取引がある場合は仕訳の登録で設定を変更する必要があります。

「会計ソフトってなに?クラウド会計とは」を読む

税制改正に対応

法人に対する税制は毎年のように制度が改正され、その情報を集めるだけでも大変な労力が必要です。インターネットを経由して使うクラウド型の会計ソフトでは、税制改正にもタイムリーに対応しています。
ただし、どの節税対策を行うべきかなどについては、税理士に相談して指導を受けるようにしましょう。

会社の税金について相談できる税理士を探す

freee税理士検索では、2000以上の事務所の中から会社の税金や節税対策、給与計算、社内規程などについて相談することができる税理士・会計士・社労士の認定アドバイザーに出会うことができます。

また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。 税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

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