会社の税金|法人3 税(法人税・法人住民税・法人事業税)まとめ

公開日:2019年12月22日
最終更新日:2019年12月27日

目次

  1. 会社が納める税金
  2. 法人税とは
    • 法人税の計算
    • 法人税の申告と納付
  3. 法人住民税とは
    • 法人住民税の計算
    • 法人住民税の申告と納付
  4. 法人事業税とは
    • 法人事業税の計算
    • 法人事業税の申告と納付
  5. まとめ
    • 税理士に相談したい方

この記事のポイント

  • 会社が毎年支払う税金には、法人税、法人事業税、地方法人税、消費税、償却資産税などがある。
  • 法人税、法人住民税、法人事業税は「法人3税」と呼ばれる。
  • 赤字の会社は、法人税はかからないが法人住民税の均等割の部分がある。

 

会社にはいくつか支払わなければいけない税金が存在します、
それらの中で特に「法人税等」と呼ばれるのは、「法人税」「法人住民税」「法人事業税」で、法人3税と呼ばれています。
この記事では、会社が納める税金の内容や、法人3税の計算方法、申告・納税の方法などについてご紹介します。

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会社が納める税金

会社が毎年支払う税金には、法人税、法人事業税、地方法人税、消費税、償却資産税があります。

①法人税
事業年度の所得金額に税率を掛けて計算します。その年の損益が赤字の場合には、課されません。税率は、課税所得800万円以下は15%、800万円超は23.2%となります。

②法人住民税(都道府県民税・市民税)
法人税で計算した所得金額に連動して計算します。

都道府県民税
資本金1,000万円以下の場合には、2万円程度の「均等割」がかかります。
東京23区の場合には、均等割は7万円です。

市民税
資本金が1,000万円以下の場合には、5万円程度の均等割がかかります。

③法人事業税
事業税は、法人税の課税所得によって3.4%~6.7%かかります。

④地方法人税
法人税の所得金額に連動して、法人税額の4.4%になります。法人税の確定申告書と一体になった申告用紙で申告します。したがって、税金がかからない場合にも申告することになります。

⑤消費税
資本金が1,000万円以下会社の場合には、原則として設立後2期は免税されます。
期日以降は2期前の売上高が1,000万円を超えると課税されます。

⑥償却資産税
会社が持っている資産に課される税金です。
土地、建物には「固定資産税」、車、バイクには「自動車税」がかかります。そのほか、事業用資産には「償却資産税」がかかります。
ただし、1つ10万円未満の購入価格の物品については免税されます。

これらの税金のなかでも、「法人税等」と呼ばれるのが、「法人税」「法人住民税」「法人事業税」で、「法人3税」と呼ばれています。
以下では、この法人3税の計算方法、申告・納税の方法についてご紹介します。

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法人税とは

法人税とは、法人の利益に課されるもので、個人の場合の所得税のような税金です。
法人税は、その事業年度の利益に税率を掛けて計算しますが、この利益がそのまま会計上の損益の金額となるわけではありません。
たとえば、交通違反の反則金などは、仕事に関連して課されたものであっても、経費にはなりません。
このように経費になるもの、ならないものを計算し、利益から経費になるものを差し引いた所得金額がプラスの場合には、法人税がかかります。

なお、赤字の会社には、法人税はかかりませんが、後述する法人住民税は、赤字であっても「均等割」という定額部分が課税されます。

法人税の計算

法人税は、各事業年度の所得に法人税率を掛けて計算します。
法人税の対象となる「課税所得」は、「益金-損金」で計算します。
そして、その事業年度の法人の課税所得に対して税率を掛けて計算します。

ここでまず、法人税の計算をする際に知っておかなければならない用語についてご紹介します。

・益金
基本的には、収益の額(売上高、受取利息など)ですが、この収益の額に法人税法の目的に応じた一定の調整を加えた金額が、益金となります。
たとえば、売上高のほかにも資産を無償で取得した場合(メーカー側の負担で、販売コーナーを設置してもらうなど)の収益なども含まれます。

・損金
基本的には、原価、費用、損失の額などが損金となりますが、益金と同じように法人税法の目的に応じた一定の調整を加えた金額が、損金となります。
たとえば、棚卸資産の販売、請負などの益金に対応する原価は損金の額に算入します。

・課税所得
課税所得は、その事業年度の益金からその事業年度の損金を差し引いた金額です。
ほとんどの場合には収益と同じになりますが、必ずしも同じではないケースもあります。したがって、ここでは「収益≒益金」という点は覚えておきましょう。具体的には、損益計算書に記載されている当期利益に一定の税務調整を加えたものに、法人税の申告書の別表四という評を使って所得金額を計算します。

・税務調整
税務調整とは、企業会計で計算した収益、費用、利益に、修正を加えることで、収益、費用、利益には入れるが、益金、損金、所得からは除外するなどの修正が加えられます。
たとえば、オーナー企業などが会社の家族役員に多額の賞与を払ったとします。これは、会社の利益を家族に渡したものと考えられるので、税法上は損金扱いにすることはできません。

法人税の具体的な税率は、法人の種類や資本金の規模および所得金額によって決められています。
税率は、普通法人は一律23.2%ですが、期末資本金が1億円以下の中小企業については、特例として一部に軽減税率が適用されます。

参照:国税庁「法人税の税率」

たとえば、利益が500万円、益金にならないものは100万円、損金にならないものは200万円だった場合には、所得金額は、以下のように計算します。

所得金額=500万円(利益)-100万円(益金にならないもの)+200万円(損金にならないもの)=所得金額(600万円)

所得金額が600万円の場合には、税率は15%なので、法人税額は以下のように計算します。

600万円×法人税率15%=90万円(法人税額)

法人税の申告と納付

法人税は、会社が自ら計算を行って、申告と納税を行います。
株式会社の場合には、企業会計原則等の会計基準に基づいて決算を行い、作成した貸借対照表や損益計算書などの決算書について、株主総会において承認を受けます。

そして、損益計算書に記載されている「当期利益」をもとに法人税の課税対象となる利益(所得金額)と法人税額を計算して、法人税の申告書等を作成します。

法人税の申告書の提出期限は、事業年度終了の日の翌日から2カ月以内です。なお、納税も同じ事業年度終了の日の翌日から2カ月以内に行います。

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法人住民税とは

法人住民税は、会社が納める住民税です。
個人の住民税と同じように、都道府県民税市区町村民税があります。
法人住民税は、赤字の会社であっても均等割とよばれる定額部分が課税されます。
これは、社会への参加費用のようなもので、会社が存在しているというだけで課されるものです。定額部分は、資本金と従業員数によって異なります。

①均等割
法人の所得が黒字か赤字かを問わずに資本金や従業員の数などに応じて課税される定額部分です。東京都の場合には、資本金1,000万円以下で従業員が50人以下の場合には、均等割は7万円です。

②法人税割
法人税額を基礎として課税される部分です。

なお、平成26年の税制改正によって、法人住民税の一部が引き下げられましたが、新たな国税として地方法人税が創設されました。
この地方法人税の税率は、平成31年10月1日以降開始の事業年度によって税率が4.4%から10.3%に引き上げとなります。一方、法人住民税の法人税割の税率は12.9%から7%に引き下げられます。

法人住民税の計算

法人住民税の均等割は、資本金や従業員の数などに応じて課税されるものですが、法人税割は、法人税額を基礎として課税されます。
税率は、都道府県民税が1.0%、市町村民税が6.0%です(※平成31年10月1日以降に開始される事業年度の場合)。

法人住民税の申告と納付

法人住民税は、原則として都道府県・市区町村に事務所、事業所がある会社が納める税金です。
法人税と同様に申告納税制度なので、確定申告書を作成して提出しなければなりません。

複数の都道府県や市区町村に営業所がある場合には、当期の法人税額を描く営業所の従業員野数で按分し、それに各地方公共団体の税率を掛けて計算します。

申告納付期限は、法人税と同じく各事業年度終了の日の翌日から2カ月以内です。

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法人事業税とは

法人事業税とは、都道府県に事務所、事業所または国内に恒久的な施設があり事業を行う法人に課税される地方税です。
法人がその事業活動を行うためには、都道府県の各種行政サービスを受けていることから、その必要経費を分担すべきであるという考えに基づいて会社に課税されます。

法人事業税の計算

法人事業税の課税標準である各事業年度の所得金額は、法人税申告書「別表四」の「総計」の所得金額に、一定の金額を加減算して計算します。
そして、その所得金額に「標準税率」を掛けて計算します。

資本金1億円以下の普通法人の標準税率は、所得のうち年400万円以下の金額については5%、年400万円超800万円以下の金額については、7.3%、800万円をこえる金額については9.6%となります(平成31年10月1日以降に開始する事業年度)。
法人事業税は地方税なので、各都道府県が政令で定めた規定によって課されますが、標準税率×1.2の範囲内でしか適用することはできません。

法人事業税の申告と納付

法人事業税も、法人税と同じく申告納税制度なので、確定申告をしなければなりません。申告納付期限は、法人税、法人住民税と同じく各事業年度終了の日の翌日から2カ月以内です。
都道府県税事務所・支庁に、地方法人特別税・法人の都民税と併せて申告して納めます。

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まとめ

以上、「法人税」「法人住民税」「法人事業税」を中心に、会社が納める税金についてご紹介しました。
税金の申告は、売上にそれほど大きな動きがない場合には、会計ソフトを使えば自分で作成することができます。
ただし、会社の規模が大きくなると、税額の計算がかなり複雑になります。
また、会社に適用される特例がある場合には、その特例の適用を受けなければ納める税額がどんどん高額になってしまいます。
したがって、税金を正しく納め、税額を減らす特例の適用を受けるためにも、税理士に依頼して申告することをおすすめします。

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