記帳とは|なぜ必要か・何をするべきか

公開日:2019年11月10日
最終更新日:2022年06月27日

この記事のポイント

  • 記帳とは、帳簿に取引の内容を記入をすること。
  • 記帳は、決算書を作成することを目的として行われる。
  • 正確に記帳することで税額計算だけでなく事業の状態を把握することができる。

 

「記帳」とは、事業を行っていくなかで生じた取引の内容を帳簿に記入していく作業のことをいいます。
「取引」とは、たとえば「10万円が普通口座に振り込まれた」「100万円の車を購入した」というようなことです。
この日々の取引を帳簿に記入する時に使われるのが通信費、交際費などの「勘定科目」です。
勘定科目を使い、取引を振り分ける作業は「仕訳」といいます。

日々の取引を帳簿に記入し、最終的に決算書を作成するまでの作業のことを「簿記」といいます。

会社や個人事業主は、1年間を区切りとして、記帳作業を行い、最終的に決算書を作成します。

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記帳とは

記帳とは、帳簿に事業を行っていくなかで生じた取引の内容を「帳簿に記入をすること」をいいます。
個人事業主などが所得税を納める際や、会社が法人税などを納める際には、納税者が自分で所得金額と税額を計算して申告し、納税をするという申告納税制度をとっています。

1年間(個人の場合は1月1日から12月31日までの間)に生じた所得金額を正しく計算し、申告するためには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を帳簿に記録(記帳)する必要があるのです。
このようにして作成した帳簿は、一定期間保存することが所得税法で義務付けられています。

参照:国税庁「記帳や帳簿等保存・青色申告」

帳簿等の記帳は、決算書を作成することを目的として行われますが、単に税金の計算を行うためだけでなく、事業経営の合理化・効率化を検討する際にも役立ちます。
事業を長く続けていくためには、お金を正確に管理し、事業活動を計画し、目標を立てて、定期的にチェックし課題があれば早期に対処する作業が非常に大切です。

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白色申告の記帳

納税者が自分で所得金額と税額を計算して申告することを「確定申告」といいます。
確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。

白色申告は、所得税や法人税の確定申告の際に、青色申告の申請を行なっていない方が、選択することになっている申告方法のことです。
白色申告は、帳簿に記帳する内容が単式簿記と呼ばれる方法で、青色申告で求められる複式簿記より管理が簡単です。

白色申告は、かつては所得が300万円以下であれば、いわゆる売上台帳等での管理が必要ないというメリットがありました。
しかし法律の改正により、売上台帳などの帳簿類の作成と保存が義務化されたことから、青色申告との差はほぼなくなったというのが実情です。

青色申告の記帳

青色申告は、所得税法で定められている所得税の青色申告承認申請手続きを行った後に申告することができる申告方法で、白色申告が簡易簿記という簡単な帳簿づけを行えばいいのに対して、青色申告は、複式簿記というややハードルの高い帳簿づけを行うことが義務づけられています。
青色申告は、白色申告より作成する書類が多くはなりますが、メリットがたくさんありその節税効果は絶大です。

青色申告では、収支に関する記帳を複式簿記で管理します。
帳簿にある借方、貸方それぞれの項目に記帳していきます。

複式簿記

決算書の提出時には、記帳作業の結果まとめられた決算書(貸借対照表と損益計算書)の提出が求められます。

記帳するなら、青色申告が断然オトク!

節税を考えるのであれば、その第一歩が「青色申告の承認を受けること」です。
青色申告の最大の理由が控除額の大きさにあります。白色申告は基本的に控除額がありません。あるとしても基礎控除の38万円です。

それに対して青色申告では、特別控除額として最大65万円が設定されています。控除額が大きければ節税につながります。
また、青色申告にはさまざまな特典が用意されています。たとえば白色申告の場合、赤字になった場合の経費を翌年に繰り越すことはできません。ところが青色申告では赤字になった場合でも経費を翌年に繰り越せるようになっています。

※青色申告特別控除については、令和2年分から青色申告特別控除額が65万円から55万円に改正されました。
ただし、e-Tax による申告(電子申告)または電子帳簿保存を行うと、引き続き65万円の青色申告特別控除を受けることができます。

参照:国税庁「青色申告特別控除額が変わります!!」

また、事業主と生計を一にしている配偶者や15歳以上の親族で、その事業に従事している人に支払う給与については、その全額を必要経費に算入することができます(仕事の内容や従事の程度等に照らして相当であると認められるものに限る)。

複式簿記による管理は、多少手間がかかりますが、青色申告は上記でご紹介した以外にもさまざまな特典がありますので、ぜひ複式簿記に挑戦してみましょう。

青色申告の記帳作業を知ろう

記帳作業は、事業の取引の流れに即して行います。
「商品を納品する」「請求書を出す」「請求書を受け取る」「代金を支払う」など、どの取引をどの帳簿にどのように記帳するかは、一定のルールに従います。
記帳作業のゴールは、決算書の作成です。

簿記全体の主な流れ
 
取引の発生

仕訳をする

総勘定元帳に集計

試算表の作成
(決算整理前残高試算表)

試算表の修正
(決算整理後残高試算表)

決算書(貸借対照表と損益計算書)の作成

貸借対照表や損益計算書といった決算書をみれば、「いくら儲けたか」「今いくらあるのか」などが分かるようになっています。この決算書は税金の計算などのもとになりますが、経営分析や予算管理なども行うことができます。

青色申告は複式簿記

青色申告は、複式簿記で記帳をし、その帳簿に基づいて所得金額や税額を正しく計算し申告することで、所得の計算などについて有利な取扱いが受けられる制度です。
青色申告で確定申告を行うだけで、さまざまな節税メリットがありますが、そのメリットは細かく数えると50以上あると言われていますから、これらのメリットを享受して節税するためにも、青色申告を選択するのが良いでしょう。

取引を「勘定科目」に「仕訳」する

複式簿記とは、お金を「取引」と考え、お金の出入りと財産の増減を一緒に見ることができる仕組みになっています。

左側を「借方(かりかた)」、右側を「貸方(かしかた)」と呼び、取引ごとに左と右の両側に分けて記録します。借方、貸方の意味については、特に難しく考える必要はありません。借方の「り」は左側を向いているから、「借方は左側」、貸方の「し」は右側を向いているから「貸方は右側」と覚えるのがおすすめです。
 

 
取引を借方と貸方に分けて記録することを「仕訳」といいます。借方と貸方には同じ金額を記入します。
 

 
複式簿記では、借方と貸方に分けて記録することで、「取引先がどうした」「なぜ私はこのようなことができたのか」という取引の内容を把握することができます。
これは、複式簿記で記帳するうえで基本中の基本となりますので、必ず覚えておきましょう。

勘定科目ですべての取引を区分する

取引を行ううえで、出たり入ったりするお金を分類するのが「勘定科目」です。
たとえば、商品や製品の販売、サービスを提供して得たお金は「売上金」という勘定科目に仕訳します。事業の売上高以外で得た収入は「雑収入」という勘定科目に記入します。これらの勘定科目は、さらに「資産」「負債」「資本」「費用」「収益」のいずれかに入り、このグループ分けによって、損益計算書を貸借対照表という決算書が作成されます。

「会計ソフト」をつかえば簿記の難しい知識は必要なくなります、複式簿記での記帳作業も簡単に行うことができます。会計ソフトの勘定科目は、青色申告決算書の勘定科目にならっていますので、まずはこれにあわせて取引を振り分けるとよいでしょう。
「この取引はどの勘定科目に振り分ければいいの」と迷うこともあるかと思いますが、細かなルールは自分で決めてもかまいません。ただし、「このお金はこの勘定科目」と決めたら、原則としてそのルールは変えないようにしましょう。後から決算書を見た時に、正確な事業状態を把握することができなくなってしまうからです。

記帳する帳簿の種類

複式簿記で必要となる主な帳簿は、「主要簿」と「補助簿」に大きく分かれます。

①主要簿
仕訳帳(すべての取引を発生順に並べたもの)
総勘定元帳(すべての取引を勘定科目別にまとめたもの)

この2つの帳簿から、青色申告決算書が作られます。
ただし、会計ソフトで、以下の補助簿に入力すれば、主要簿は自動作成されます。

②補助簿
現金出納帳(現金のやりとりを入力)
預金出納帳(銀行口座を通したやりとりを入力)
固定資産台帳(減価償却する固定資産を入力)
買掛帳(こちらが支払う後払いの取引を入力)
売掛帳(こちらが支払いを受ける後払いの取引を入力)

仕訳帳
仕訳帳は、日々の取引の仕訳を日付順に記録する帳簿です。

総勘定元帳
総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう)は、仕訳帳の内容を勘定科目ごとに転記した帳簿です。たとえば、現金勘定の表をみると、現金の出入りと残高が記録されています。

現金出納帳
現金出納帳とは、毎日の現金のやりとりを、発生順に記録していく帳簿で、最も出番の多い帳簿です。
帳簿は、現金出納帳と預金出納帳に分かれているので、現金と預金は別のものとして扱います。
現金出納帳に記帳するうえでのポイントは「こまめな記帳」です。記帳作業を後回しにしてしまうと、領収書ばかり溜めってしまい、後から事業用とプライベート用の区別がつかなくなってしまうことがあるからです。

預金出納帳とは
預金出納帳とは、銀行口座のお金の出入りを管理するための帳簿です。
預金出納帳は、口座ごとに管理します。複数の口座がある場合には、それぞれの銀行や口座の種類を補助科目として通帳の数だけ、預金出納帳を設定します。

会計ソフトでは、現金出納帳と預金出納帳のお金の動きが関連づけられています。
たとえば、預金から5万円を引き出した時には、現金出納帳に「普通口座から5万円引出」と入力すれば、預金出納帳に自動で記帳されます。

売掛帳
売掛帳とは、「受け取ることになっているが、まだ受け取っていない売掛金」について管理する帳簿です。
代金の回収を忘れたり金額の間違いを防いだりするためにも、売掛帳は正確に管理する必要があります。月末には、集計の結果から回収状態をチェックし、回収されていない場合には督促を行い、早めに回収しましょう。
売掛金を回収しないままでいると「儲かっているのに現金がない」という状態になってしまいますので、注意が必要です。
請求をした日、入金があった日の2回入力する必要があります。

「売掛金とは|売掛金の意味と仕訳の方法」を読む

買掛帳
買掛帳とは、売掛帳とは反対に「支払うことは決まっているが、まだ支払っていない買掛金」について管理する帳簿です。
仕入先ごとに分けて買掛帳を作成し、月に一度受け取った請求書や納品書をチェックして、支払いもれがないかチェックします。
請求を受けた日、支払をした日の2回入力する必要があります。

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会計ソフトなら記帳も簡単

手作業で記帳作業は、記帳作業自体が面倒で、つい期末時などにまとめてやる羽目になるものです。その結果、抜けもれや間違いが発生し、不正確な処理が起きてしまうことがあります。
「会計ソフト」を利用すれば、このような手作業での記帳作業は大幅に減り、記帳作業自体をほぼ自動化することもできるようになります。

会計ソフトなら仕訳はほぼ自動化

「クラウド会計ソフトfreee会計」では、オンラインバンキングやクレジットカード、その他サービスのログイン情報を登録することで、各サービスの利用履歴(明細)を自動で帳簿に取り込むことができます。

クラウド会計ソフトfreee会計「銀行口座・クレジットカードとの同期のメリットや流れ」

クラウド会計ソフトfreee会計の認定アドバイザーを活用しよう

「freee会計」には、認定アドバイザー制度という制度があり、freeeの導入時からサポートをしてもらうことができます。
会計ソフトで経理を全自動化するために、一番需要なのは最初の設定です。最初の設定さえしっかりできれば、その後の記帳作業を大幅に削減することができます。

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まとめ

以上、記帳の意味や方法についてご紹介しました。
正確に記帳を行うことは、決算書を作成し税額を計算するだけでなく、事業経営の合理化・効率化を検討するうえでも非常に重要です。
お金を正確に管理し、事業活動を計画し、目標を立てて、定期的にチェックするためにも、「freee会計」を活用し税理士のサポートを受け、正しい記帳を行うようにしましょう。

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freee税理士検索では2,900以上の事務所の中から記帳指導をしてくれる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

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