経営分析レポート|収益レポート・損益レポート・資金繰りレポート…他

公開日:2019年07月02日
最終更新日:2024年04月22日

この記事のポイント

  • freee会計は、経営状態をリアルタイムで把握できるレポート機能が充実している。
  • 資金繰りの状況や売れ筋商品の確認や、売掛金・買掛金の管理、売上が多い月などをリアルタイムで確認することができる。
  • リアルタイムでデータを確認できるので税理士と同じデータを共有することができ、問題が起こる前に迅速に対応することができる。

 

会社を経営するうえでは、事業の方向性の決定、経営資源の確保、顧客開拓、資金繰り、帳簿づけなど、実にさまざまな仕事を行う必要があります。
事業が軌道に乗ってくれば少しずつ従業員を増やして、これらの仕事を割り振りすることができますが、起業したての時には、社長1人でこれらのすべての仕事をこなしていかなければならないケースも多いでしょう。
そんな忙しい経営者に活用してほしいのが、「freee会計」のレポート機能です。
この記事では、「freee会計」のさまざまなレポート機能についてご紹介します。
 

経営分析の豆知識

会社を成長させることができる経営者は、例外なく数字に強いものです。売上が上がったのなら上がった要因、下がったのなら下がった要因を探り、数字を根拠にした経営戦略を立てていきます。「数字に強い経営者になること」それが会社の経営を軌道に乗せるために、経営者が第一にすべきことです。そして数字に強くなるためには、一般的な経営指標を理解しておくことが必要です。経営指標とは、決算書を読むためのツールです。決算書は、経営指標というフィルターを通して見なければ、単なる数字の羅列にしか見えません。数字の羅列だけ見ていても決算書を理解することはできませんが、指標というフィルターを使うことで、そこに意味が生まれます。
経営指標といっても所詮は数式で、しかもほとんどは、簡単な割り算に過ぎません。さらに、この計算式も分析目的によって異なります。
したがって、分析する際には分析目的に応じて使い分ける工夫が必要となりますし、目的によってはさらに細かく分析するための指標が必要になることもあります。
顧問税理士に相談すれば、会社の現状を数字の根拠に基づいて、どういう戦略が必要になるか提案してもらうことができます。それに対して「何をどうするか」を最終的に決断するのはもちろん経営者ですが、顧問税理士という存在は、その決断を助けてくれる心強いブレーンといえます。

会社経営に必要な経営分析

経営者は、実に多くの業務をこなさなければなりません。
とくに起業したばかりの経営者は、事業の方向性・目標を決め、それを達成するための経営資源を確保しなければなりません。さらに顧客開拓を行ないながら、銀行などの金融機関と交渉し資金調達を行わなければならないこともあるでしょう。さらには、クレーム対応や帳簿づけ、監督官庁の対応などといった業務も同時にこなさなければなりません。

「本業以外の作業が忙しすぎて、顧客開拓ができない」…これは多くの起業家から聞かれる悩みですが、これだけの仕事を1人でこなさなければならないのですから、無理もありません。
しかし、これらの業務はどれも疎かにできないものばかりです。
顧客開拓できない会社は、たちまち業績不振に陥ってしまいますし、営業ばかりしていて売掛金管理に無頓着でいれば、それはそれで黒字破産という事態を招きかねません。

そこで大切なのが、これらの多くの仕事をいかに効率よくこなしていくかということです。
会社を成長させるためには、「会社=社長」という状態から、いかに抜け出すための道筋を立てることを意識し、体制を整備していくことが大切です。

(1)経営分析の重要性

中小企業の場合には、社長個人が会社の借入金の連帯保証をすることが多いので、会社が返済できなくなれば、原則として社長個人が借金の負担をしなければなりません。
そして、社長個人も返済できなくなると最悪の場合破産してしまい、持っていた個人資産のほとんどを失うことになってしまいます。

事業を継続し、倒産をしないためには、「資金の流れはどうなっているのか」「業績がかんばしくないなら、どこに問題があるのか」「今は業績が良くても、今後他社との競争に勝ち残ることができるか」といったことを常に意識して経営分析を行い、迅速に対応策を検討する必要があります。

(2)経営分析に活用できる「レポート」とは

経営分析の指標には、損益計算書や貸借対照表の数値を活用する収益性の分析、安全性の分析、成長性の分析、生産性の分析などがあります。
これらの分析は、経営戦略を立案し事業を継続させていくために大変重要ではありますが、多忙な日々のなかで常に経営分析の指標を用いて分析することが困難なケースもあるでしょう。
そのような時に活用したいのが、「freee会計」のさまざまなレポート機能です。

クラウド会計ソフトとは、インターネット上で利用できるサービスの1つです。
これまでの会計ソフトを違い、パソコンにインストールする必要がなく、IDとパスワードがあれば、どのパソコン、スマホ、タブレットなど、どんな端末からもデータにアクセスすることができるので、通勤時間や打ち合わせまでの空き時間などに帳簿づけを行うことも可能ですし、複数人が同時にデータを見ることができるというメリットがあります。

金融機関、クレジットカード、電子マネー、Web通販などのデータベースと連携することで、取引データを自動で取り込むこともできるので、今までの経理作業が半分ほどの労力で済ませることができます。

さらには、さまざまな角度からまとめられた会計データを活用することで、効率よく経営分析が可能となるというメリットもあります。

経営分析に活用できるレポート

会社を経営するうえで重要となるのが、お金の流れです。
正確にいうと、支出より収入が多くて、なおかつ支出のタイミングよりも収入のタイミングの方が早ければ、お金の流れは止まらない、ということになります。

反対に、収入の方が多くても支出のタイミングより遅ければ、お金の流れは止まってしまいます。
この「お金の流れ」をリアルタイムで把握するためには、「freee会計」のレポート機能を活用するのがおすすめです。

レポートの種類 使い方のアイディア
収益レポート
  • 今月の売れ筋商品を確認する
  • 得意先ごとの売れ筋トップ10を確認する
  • 売上が多い月を確認する
費用レポート
  • 今月の費用内訳を確認する
  • 費用が多い月を確認する
損益レポート
  • 今月の損益のうち多かった商品は何かを確認する
  • 収支別の取引先トップ10を確認する
  • 損益の主要項目を時系列で確認する
入金管理レポート
  • 来月の入金予定を確認する
  • 得意先ごとの金額を確認する
支払管理レポート
  • 来月の支払い予定を確認する
  • 支払い先ごとの支払い予定を確認する
  • 一括振込用のファイルを出力する
  • 請求書が届いたので、いつの買掛金に対応しているかを確認したい
現預金レポート
  • 今月のお金はどれくらい動いたのかを確認する
  • 先週の現預金の残高を確認する
資金繰りレポート
  • 今月はどういった勘定科目で一番お金を使ったのかを確認する
  • 今後のお金の出入りを踏まえた上で、資金ショートを起こさないかを確認する
集計表
  • 「売上高」として入力した取引の件数を確認する
  • 複数の条件で絞り込みをかけて集計結果を知る

(1)収益レポート

収益レポートでは、今月の売れ筋商品の確認や、売上が多い月をひと目で確認することができます。得意先ごとの売れ筋トップ10を確認することもできますし、取引先別収益の比率も確認することができます。

収益レポート

・直近6ヵ月間の売上品目構成が、どのように推移したか把握できます。
・得意先別の売上状況を、グラフで確認することができます。
・売上が多い月は何月だったのかなど、季節要因の分析に活用することができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「収益レポート」

(2)費用レポート

費用レポートでは、月別の「仕入高」や「外注費」「給料手当」など費用内訳を確認することができます。直近6カ月間の主要な経費項目の金額推移を確認することができるので、必要な予算計画をたてることができるようになり、賢く経費を使うことができます。

費用レポート

・今月の仕入・経費の内容などを、グラフで確認することができます。
・直近6カ月間の主要な経費項目の金額推移を確認することで、経費の動きを把握することができます。
・特定の部門の経費の内容を細かく確認することで、課題を早期に把握し対処することができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「費用レポート」

(3)損益レポート

損益レポートでは、収支別の取引先トップ10や、損益の主要項目を時系列で確認することができます。「収益」または「費用」として登録した損益データが一覧形式で表示されるほか、最終月や月数でフィルタをかけることも可能なので、知りたい期間のデータをすぐに確認することができます。

損益レポート

・ある部門の損益状況を、時系列で確認することができます。
・費用・収益の発生状況について、グラフで把握することができます。
・利益水準が高い月は何月だったのかなどを確認することで、経営戦略に活用することができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「損益レポート」

(4)入金管理レポート

入金管理レポートでは、売掛金・未収入金等の債権の入金予定・滞留状況を確認できます。
売掛金とは、ものを売った(サービスを提供した)にもかかわらず、まだ代金を支払ってもらっていない金額のことです。
会社は、お金をもらえなければ維持できませんので、売掛金が溜まると、たちまち資金繰りは悪化してしまいます。
売掛金をきちんと回収するためには、売掛レポートで常に売掛金・未収入金のデータを把握し、回収できるルールを作り上げることが大切です。
業績の悪い会社ほど、売掛金の回収について明確なルールがなく、回収が遅れがちである…ということがとても多いので、売掛レポートを確認するとともに、回収するためのルールも決めるようにしましょう。

入金管理レポート

・債権(売掛金など)の回収管理を行うことができます。
・入金予定の債権について確認することができます。
・債権の滞留状況について確認することができます。
・得意先別の売掛金の集中状況から、信用リスクの確認をすることができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「売掛レポート」

(5)支払管理レポート

原材料の代金や外注加工費を後日支払う場合があります。
このような取引を「掛け」といいます。買掛金とは、掛け取引で生じた未払いの代金です。
未払金とは、営業活動の結果発生した未払いの代金で買掛金以外のものをいいます。
買掛レポートでは、支期日別の支払待ち買掛金・未払金等のリストのほか、任意の期間内の買掛金・未払金等の変動を見ることができます。
支出と収入のタイミングのバランスをとるためにも、入金管理レポートと支払管理レポートは常に意識することが大切です。

支払管理レポート

・支払い業務の管理を効率よく行うことができます。
・一括振込ファイルを出力することができます。
・来月どの支払先へどれくらい支払予定かを確認することができます。
・ある支払先から請求書が来た場合、いつの買掛金に対応しているかを確認することができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「買掛レポート」

(6)現預金レポート

いくら売上が上がっていても、現預金がなくなれば会社は倒産してしまいます。
現預金レポートでは、「どれだけのお金がいつ動いたのか」「そしてその時点で残高はいくらだったのか」「週の現金の残高はいくらだったのか」など、現預金の流れをひと目で確認することができます。

現預金レポート

・今月のお金はどれくらい動いたのかを確認することができます。
・先週の現金の残高はいくらだったのかを確認することができます。
・現金出納帳や預金出納帳として活用することができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「現預金レポート」

(7)資金繰りレポート

資金繰りとは、会社に入ってくるお金と出ていくお金の管理を行い、会社のお金を守り、資金の流れをコントロールしていくことをいいます。
資金は、よく人間の血液にたとえられます。
つまり、身体全体にまんべんなく血液が循環してはじめて人間は活動することができるのと同様に、企業活動は資金があるからこそ、会社を続けていくことができるというわけです。
つまり、資金繰りを管理し問題点があればすぐに対応するという意識は、会社を継続するために必要不可欠ということになります。

資金繰りレポートでは、資金繰りについて、営業・投資・財務の3つの区分に分けて、勘定科目別に集計されているので、資金繰りの問題点についてもすぐに把握することができます。

資金繰りレポート

・今月はどういった勘定科目で一番お金を使ったのかを確認することができます。
・今後のお金の出入りを踏まえた上で、資金ショートを起こさないか確認することができます。
・直接法のキャッシュ・フロー計算書を作成することができます。

▶ クラウド会計ソフト freee会計「資金繰りレポート」

まとめ

以上、「freee会計」のレポート機能で、経営状況を分析する方法をご紹介しました。
「freee会計」では、日々の取引作業をほぼ自動で行うことができ、さらにこれまでご紹介したレポートについても自動で作成することができます。
レポートは、グラフや表形式で色別されていて、視覚的に経営状況を確認することができ、経営者の仕事を効率よく行うことができるようになります。
導入支援してくれる税理士もいるので、確認してみましょう。

▶ クラウド会計ソフト freee会計

経営分析について相談できる税理士をさがす

freee税理士検索では数多くの事務所の中から会社の経営について相談できる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

 

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

クラウド会計ソフトの「クラウド会計ソフト freee会計」が、税務や経理などで使えるお役立ち情報をご提供します。
「クラウド会計ソフト freee会計」は、毎日の経理作業を最小限で終わらせることができるクラウド型会計ソフトです。疑問点や不明点は、freee税理士検索で税理士を検索し、「クラウド会計ソフト freee会計」の導入や活用方法などについて相談することができます。

 

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