公開日:2024年05月10日
最終更新日:2024年05月10日
顧問契約とは、ある一定の範囲の業務を委託することです。
税理士との顧問契約は、ある程度ひな形が決まっていますが、業務の範囲や報酬の額、支払方法などチェックすべきポイントがいくつかあります。
この記事では、顧問契約の意味やメリット、報酬の相場などについてご紹介します。
顧問契約は、法律上は委任契約または準委任契約に含まれることとなります。
税理士と顧問契約を結ぶときは、業務の範囲や報酬についてしっかりと確認することが、後々のトラブルを防ぎます。
①契約の成立要件です。 ②業務の範囲は契約書内に記載されることもありますが、別紙記載とすることもあります(例では、別紙記載としています)。 ③契約期間の自動更条項です。 なお、契約の終了に関する事項としては、①契約の期間に関する条項、②契約の更新に関する条項、③契約の中途解約申し入れに関する条項、④契約の解除に関する条項と分けて記載されることもあります。 |
④資料を提供すべき責任があることが明記されています。
⑤税務処理においては、複数の処理方法が存在する場合があります。そこで、複数の処理方法が存在する場合には、事前に両者で検討・説明したうえで承諾を得るものと記載されています。 ⑥設備投資に関しては、消費税計算などに影響を及ぼす可能性が考えられるため、顧問税理士にその情報を事前に提供すべきとされます。 ⑦解約に関する通知の期限です。解約時や顧問税理士の変更時のトラブルを防ぐためにも、期限についてはしっかりと確認しましょう。 |
⑧暴力団排除条項です。これは、暴力団等の反社会的勢力を取引から排除するために設けられた条項で、実務上は契約類型を問わずに規定されているのが通常です。 ⑨契約に関してトラブルが生じた場合に、いずれの裁判所で訴訟を提起することができるかを定めた条項です ⑩会社が当事者となる場合には、契約書にサインをする者が当該会社を代表して契約を締結する権限を持っていることが必要です。 |
顧問税理士がいるだけで、ビジネスが大きく変わります。
会計作業を税理士に任せることで、経営者は本業に専念することができますし、効率的な経理システムの構築や有効な節税対策を提案してもらうことができますし、資金繰りの解決策も提示してもらうことができます。
また、スモールビジネスの場合は特にマーケティングやプロモーションに力を入れる傾向があり、会計作業まで手が回らないケースが多いものですが、会計作業を疎かにしていては、事業を存続させることはできません。事業を成長させるためには、正確に数字を把握することが大切だからです。
顧問税理士に決算カウンセリングを依頼すれば、自社の事業の状況を正確に把握することができ、改善策を検討することができます。
さらに、顧問税理士がいることで税務調査の対象となりにくいというメリットもあります。決算書に税理士の押印がある場合、税務署から「この会社は、税理士が顧問だから問題ないだろう」というイメージを持たれるのです。
税理士の顧問契約の相場は、事業の規模や所得金額によって異なります。
個人の場合、所得金額が300万円以下であれば顧問料は2万円程度、決算料は10万円程度というケースが多いようです。
法人の場合は、所得金額が300万円以下であれば顧問料は3万円程度、決算料は20万程度というケースが多いようです。
最初は規模が小さくあまり手間がかからなかったものの、規模がだんだんと大きくなり作業が増えた場合には、顧問料の値上げを提案されることもあります。
いずれにしても、報酬額は双方が納得できる額であることが大切です。
業務内容とあわせて、きちんと説明を受けるようにしましょう。
税理士を変更したいと考えたら、まずは次の税理士を見つけることが大切です。先に顧問契約を解約してしまい次の税理士が見つからなかったら、決算時に大変なことになってしまいます。
また、税理士とは円満に契約を解約することも大切です。
解約する場合には、「契約期間終了の1か月前までに通知する」と規定されていることがあるので、契約書の内容もきちんと確認しましょう。
税理士を選ぶ際に最も大切なのは、顧問料でも事務所の規模でもなく、相性です。
税理士と経営者は、結局のところは人間同士の付き合いとなるのですから、相性は非常に大切です。相性が悪いと、不明点があっても質問できなくなって本来スムーズに進むべき仕事が滞ってしまうこともあります。
税理士と1時間程度話せば、相性の善し悪しはある程度判断できるものなので、ぜひ直接話してみることをおすすめします。
また、分かりやすい説明をしてくれるかも重要なチェックポイントです。
税務や会計の世界では、難解な専門用語が数多くあります。
専門用語を分かるようにかみ砕いて話してくれるか、他の用語に置き換えて説明してくれるかをチェックしてみましょう。
会社が成長すればするほど、税務は複雑になっていきます。
顧問税理士がいれば、複雑な申告に時間をとられることはありませんし、経理担当の従業員を雇用するより顧問税理士と契約する方がお得です。さらに顧問税理士がいれば、経営や税務の相談をすることもできます。
なお税理士を選ぶ時には、顧問料ではなく、個々のニーズに沿った税理士を選ぶことが大切です。
「記帳は自社で行い、チェックだけ依頼する」「節税のアドバイスを受けたい」など、まずは自社のニーズを明確にしてから、税理士を選ぶことが大切です。
freee税理士検索では、数多くの事務所の中から、顧問税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。
税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。
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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」
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