税理士に相談できること|記帳代行・経理指導・税務調査対応…ほか

公開日:2018年11月06日
最終更新日:2022年06月29日

この記事のポイント

  • 税理士とは、税務の専門家である。
  • 税理士には、経理代行や経理指導だけでなく経営の悩みも相談できる。
  • 会計データから資金繰りの提案をしてもらい、黒字倒産を回避できたケースもある。

 

税理士とは

税理士とは、納税者の相談相手になり、納税者に代わってさまざまな税務手続きを行う、税務の専門家です。

具体的には、税務署へ提出するべき書類を作成して提出したり、納税者の税務書類の作成支援を行ったり、税金を計算するための税法の相談に対応したりする業務を行います。

しかし税理士の仕事は、このような税務書類の作成等だけではありません。なかには経営コンサルティングを主業務として、税理士業務は補足的に行っているという事務所も数多く存在します。
税理士は、資金繰りを見ながら資金調達の提案をしたり経営計画の作成や業務を効率化するための会計ソフト導入支援などのサポート、付加価値の高い経理システムの構築サポートなど、実に幅広い業務を行っています。

(1)税理士と公認会計士との違い

税理士と公認会計士の違いについて、明確なイメージを持っている人は少ないと思いますが、税理士と公認会計士は業務内容が大きく異なります。

税理士の独占業務(その資格を取得する者だけが行うことができる業務)は、「税務代理業務」「税務書類の作成業務」「税務相談業務」であるのに対して、公認会計士の独占業務は「監査業務」です。

監査業務:主に企業の決算書が正しく作成されているかチェックして、問題がないかどうかについて監査報告書を発行する業務のこと。

上場企業や一部の大企業は、決算書を作成して監査を受ける必要があり、法律で監査を受けることが義務づけられています。

▶ 公認会計士とは|税理士との違いは?

(2)税理士の「独占業務」とは

先程、税理士と公認会計士の独占業務について触れましたが、税理士の独占業務には「無償独占業務」と「有償独占業務」があります。

無償独占業務
無償独占業務とは、たとえその業務が無料であったとしても、その資格を有している者以外が、その業務を行ってはならない業務のことをいいます。
無償独占業務の資格としては、税理士、司法書士、弁護士、医師、土地家屋調査士などの資格があります。

税理士の無償独占業務については、税理士法第2条に「税務代理業務」「税務書類の作成業務」「税務相談業務」の3つが挙げられています。

税務代理業務
税務代理業務とは、法律で定められた書類を期限までに税務署に提出する必要がある場合に、この税務関係の書類を税理士が納税者に代わって代理で提出する業務です。
この他にも、納税者が税務調査の対象となった際に、納税者に代わって税務署に主張をする業務も「税務代理業務」に含まれます。

税務書類の作成業務
納税者の税務書類(所得税、消費税、法人税の確定申告書類や、年末調整、法定調書の作成、相続税・贈与税の申告書類など)の作成は、納税者以外では税理士でないと行うことができません。

税務相談業務
税務署等に提出する申告書等を作成する場合には、税金を計算する必要があります。
そして、この税金を算出するために納税者からの相談に対応するのは、税理士でないと行うことができません。

有償独占業務
有償独占業務とは、有償で行う業務のみが、その資格を有する者の独占業務となる資格のことをいいます。
有償独占業務の資格としては、行政書士、弁理士、公認会計士、不動産鑑定士、社会保険労務士などの資格があります。

税理士に依頼できる業務

税理士の独占業務としては、税務代理業務・税務書類の作成業務・税務相談業務がありますが、その他にも税理士に相談したり依頼したりできる業務はあります。

(1)記帳代行

個人や会社が提出した領収書、請求書、伝票などに基づき、帳簿の記帳を代行する業務です。
必要な資料を税理士に渡せば、その資料をもとに税理士が申告書を作成し、税理士の署名押印をします。プロが作成した書類なので、税務署からの問い合わせに対しても税理士が担当してくれます。

(2)経理指導(会計ソフト導入支援)

売上請求書、仕入や外注請求書、領収書など、ここの事業内容に応じて必要な書類の作成、整理・保管方法について指導を受けることができます。

経理業務については、「領収書を保管して記帳し、入金と出金の管理さえ行っていれば問題ないだろう」と思っている人がいます。
しかし、入金と出金という事象のなかでも、見積り・納品・請求書の発行・入金とさまざまなプロセスを経る必要があります。
そして、納品した時点か請求書を発行した時点のいずれかで、売上を計上する必要があります。
この売上の計上をする時期については、事業の内容をヒアリングしたうえで決定する方が効率的なので、その点は早めに税理士のアドバイスを受けるのがおすすめです。

なお、「クラウド会計ソフト freee会計」を導入することで、これらの経理業務は大幅に効率化することができます。「freee会計」の認定アドバイザーである税理士には、「freee会計」の導入についてもサポートをしてもらうことができます。

(3)月次決算・月次コンサルティング

月次決算とは、年次決算に対比する概念で、毎月実施する決算業務のことをいいます。
月次決算は、法的に義務づけられているものではありませんが、会社が早期に経営状況を把握し、適切なタイミングで必要な施策を実施するためには大変重要な業務です。

月次決算は、月に1度などの決まった時期に行いますが、税理士に依頼すれば、会計データをもとに帳簿の記帳、月次決算書の作成まで行ってくれます。また、必要に応じて税務相談に対応したり、アドバイスを受けたりすることができます。

▶ 月次経理業務とは|自計化を目指すための基礎知識②

(4)年次決算書・申告書の作成

所得税、消費税、法人税などの確定申告書類の作成を行います。
これらの申告書類は、「freee会計」の導入で、ほぼ自動的に作成することができますが、専門的な税務知識が必要なことも多いので、税理士のアドバイスを受ける方が、節税効果などを享受できる可能性が高く、また効率的といえるでしょう。

(5)節税対策の提案

会社を経営していて順調に利益が上がってくると経営者を悩ませるようになるのが、納税負担です。
このような場合には、法律で定められた範囲内で合法的に税金を圧縮していくことを検討する必要があります。
税理士に相談すれば、個々の状況に応じた節税提案をしてくれて税金を圧縮し、資金繰りを良くするための提案を行ってくれます。

(6)資金調達サポート

金融機関から融資を受けたり、ベンチャー・キャピタルやエンジェル投資家から出資を受けたりする時には、決算書や事業計画書、資金繰り表など、さまざまな書類の作成が必要になります。
税理士に相談すれば、資金調達の際に重視される決算書の問題点を指摘してもらったり、決算書の問題点を補う事業計画書の作成などについてサポートしてくれたりします。

また、税理士事務所によっては、助成金・補助金を申請するための書類の作成や申請代行まで行ってくれる事務所もあります。
助成金・補助金の期限は厳しく、1日でも書類の提出が遅れれば申請を受け付けてくれません。助成金・補助金の受給を検討中の人は、早めに専門家に相談して準備を進めることをおすすめします。

▶ 融資とは|融資の種類、融資の受け方、融資以外の資金調達法

(7)事業承継サポート

中小企業においては、経営を引き継ぐ後継者がいないために、廃業に追い込まれるケースが増えています。
事業承継問題を解決するためには、後継者の選択・育成の問題以外にも、さまざまな問題を解決する必要があります。
そしてそのためには、現状分析・相続財産の評価、資産の承継法などについて、中長期計画を策定し実行していく必要があります。
また、事業承継を円滑に行うための特例も、有効活用する必要があります。
税理士に相談すれば、自社の事情に応じた事業承継計画を策定してくれるほか、さまざまな特例についてもアドバイスをしてくれます。

(8)税務調査対応

日本の所得税や法人税は、「申告納税制度」を採用しています。
申告納税制度とは、税金を納税者自身が申告し税額を確定させて、納税する方式のことです。
そして、これらの申告が正しく行われているか調査するのが「税務調査」です。

税務調査は、原則として顧問税理士や会社に事前に連絡があり、日程調整をしてから行われます。
税理士に依頼することで、税務調査に必要な書類の準備等についてサポートをしてもらうことができますし、調査当日の立会いもしてもらうことができます。

なお、申告書を提出する際に、「税理士法33条の2書面添付」をしていれば、顧問税理士が税務署に出向いて意見陳述を行うだけで済むケースもあります。

▶ 税務調査に強い税理士|立会いを依頼すべき5つの理由

税理士のサポート事例

「うちの会社が小さいし取引数も少ないから、顧問税理士はいらない」「会計ソフトを導入すれば、決算書・申告書の作成も自動で行うことができるので、税理士は必要ない」という経営者もいます。
しかし、会計ソフトを導入している場合でも、法人税及び消費税の申告書を作成するためには、専門的な税務知識が必要となる場面は多いものですし、税金を少なく抑えるためには、税制に精通している必要があります。
さらに、税務調査の対象になった時の対応や、融資を受けるための事業計画書の作成などもあります。本業をこなしながらこれらの業務すべてを追いかけるのは難しいと言えるでしょう。

確かに、税理士に依頼すれば報酬を支払う必要がありますが、「freee会計」を導入すれば、税理士に依頼する業務を削減できて、その分税理士に支払う報酬額を抑えることも可能になります。
税理士を上手に活用すれば、税務に関する不安が解消できるだけでなく、経営のよきパートナーとなってくれることも期待できるのです。

ここでは、税理士と連携し経営を改善させた事例について、ご紹介します。

(1)ケース1:「月次決算で黒字倒産回避」

「経営は順調でしたが、今ひとつ伸び悩みを感じていました。
この時、自社の業界に精通している税理士に顧問税理士を依頼することになり、月次で面談をお願いすることになりました。
月次決算を行うことで、自社の経営状況をリアルタイムで把握できるようになったのはもちろん、業界に精通している税理士に「同業他社と比較した際の自社の課題」について、アドバイスをもらうことができたことが、その後の経営を大きく変えるきっかけになったと思っています。
また、売掛金について細かくチェックしてもらったおかげで、早めに資金繰りの問題点に対処することができました。おかげで、黒字倒産という最悪な事態を回避することができました。」

(2)ケース2:「適切な節税対策で資金繰り改善」

「決算書や資金繰り表の数字を見てもらうことで、どの経費を削減すればよいのか、どのような節税対策を行えばよいのか、資金繰りに問題ないか、設備投資はどのタイミングで行えばよいのか、など具体的なアドバイスをもらうことができました。
中小企業だけに認められる特例を有効に活用して、節税対策を行えたことは資金繰りに大きな影響を与えました。
また、これらのアドバイスを受けて金融機関からの融資は必要か、今の状態であれば、いつどれだけの融資を受ければいいのかといった資金繰りについて相談することができ、そのために必要な書類作成についてもサポートを受けることができました。」

(3)ケース3:「安心して事業承継施策を進められる」

「事業承継について検討し始めましたが、何から手をつければいいか分からずにいました。税理士に相談したところ、株式や土地、建物の評価から、必要となる相続税対策、M&Aという選択肢まで、事業承継を行う際に検討しなければならない課題を提示してもらい、その課題を解決するための対策を提案してもらいました。
事業承継計画は、検討を始めてから5年、10年という長い年月がかかるものです。
早めに相談したことで、安心して余裕をもって後継者の育成や資金の確保などの事業承継施策を進めることができています。」

まとめ

以上、税理士に相談できること、税理士がいるメリットについてご紹介してきました。税理士には、正しい帳簿の作成方法や請求書、領収書などの書類の管理だけではなく、資金繰り、月次決算、税務調査対応など、多岐にわたるアドバイスを受けることができます。
よい税理士との出会いは、経理作業等の不安を解消し経理作業の負担を軽減するだけでなく、大きく事業を発展させることにつながります。

依頼内容や業種別に税理士をさがす

無料で使える「freee税理士検索」では「会計ソフトの導入支援してほしい」「経理全般お願いしたい」「節税対策をしたい」「業界に精通している税理士をさがしたい」など、細かいニーズごとに税理士を検索することができます。

コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

また、税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」を一つの目安として、税理士選びの参考にしていただければと思います。

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

クラウド会計ソフトの「クラウド会計ソフト freee会計」が、税務や経理などで使えるお役立ち情報をご提供します。
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