クラウド会計ソフトって何?クラウドだからこそのメリットとは

公開日:2018年12月01日
最終更新日:2022年03月22日

この記事のポイント

  • クラウド会計ソフトとは、インターネットにデータを保存するクラウドサービスのこと。
  • IDとパスワードさえあれば、どのパソコンからでもデータにアクセスすることができる。
  • クラウド会計ソフトを活用することで、経理作業の効率化が実現できる。

 

クラウド会計ソフトとは

クラウド会計ソフトとは、広い意味ではインターネット上のサーバーにデータを保存するクラウドサービスを使った会計ツールのことをいいます。

クラウド会計は、ここ数年で税理士事務所や企業を中心に急速な広がりを見せています。ソフトの導入やメンテナンスに手間がかからず、会計処理にかける時間も短縮できる点が特長です。また、データが同期されるので、いつでも最新の状態を税理士とリアルタイムでデータを共有できるといった、クラウドならではの利点もあります。

そもそも「クラウド」とは英語で「雲(cloud)」の意味があります。一説ではインターネット上のサーバーを空に浮かぶ雲にたとえて名づけられたとされています。ソフトを利用するたびに雲の上に保存されているデータを参照するイメージです。

似たような言葉として「クラウドソーシング」や「クラウドファンディング」などがあります。こちらのクラウドは英語で群衆を意味するcrowdであり、インターネットによって不特定多数の人や会社を結びつけるしくみを表しています。

(1)クラウド会計ソフトと従来の会計ソフトとの違い

従来の会計ソフトは、店舗でソフトを購入したりオンラインショップからダウンロードしたりする形態のソフトでした。利用するためには、パソコンにソフトをインストールする必要があり、パソコンの基本ソフトの種類(Windows/Mac)によって制限を受けることもありました。
また従来の会計ソフトは、パソコンが壊れてしまうと、保存していたデータが消失してしまったり、バックアップデータがあったとしてもそのデータを復元するのに時間がかかったりというリスクがありました。

しかし、クラウド会計ソフトを利用すれば、万が一手元のパソコンが壊れてしまっても、データは安全に保存されています。そして、IDとパスワードさえあれば、他のパソコンからデータにアクセスすることができます。

クラウド会計ソフトは、インターネットを経由して利用するためパソコンにインストールする必要がありません。インターネットに接続できれば、端末や基本ソフトの種類で制限を受けることもありません(ただし細かい動作環境はソフトごとに指定されています)。

(2)クラウド会計ソフトはデータ連携が簡単

「クラウド会計ソフト freee会計」は、中小企業等において最も多く利用されているクラウド会計ソフトです。

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「freee会計」が選ばれている理由のひとつとして、銀行預金やクレジットカードの取引データを自動で取り込む機能があることが挙げられます。
従来の会計ソフトでは、銀行などのインターネットバンキングからデータを取り出して、自社のソフトに取り込む作業が必要でした。
しかし「freee会計」で外部のデータと連携する場合は自動的にデータが取り込まれるため、ほぼ自動的に経理処理することも可能です。

(3)クラウド会計ソフトはどこからでもアクセス可能

従来の会計ソフトでは、パソコンを買い替えた時や経理担当者が変わった時には、新しいパソコンにソフトをインストールして、面倒な移行作業や引き継ぎ作業が必要でした。
しかし「freee会計」は、ソフトウェアそのものを購入するのではなく、サービス提供会社に対して使用料を支払うことで、インターネット経由で利用できる会計ソフトです。したがって、ソフトのインストールやデータの移し替えは必要なく、新しいパソコンでもすぐに利用することができます。IDとパスワードがあれば、どこからでもアクセス可能なので、スマホからもアクセスすることができます。
電車待ちなど、ちょっとしたすきま時間を利用してデータを確認することも可能です。

(4)クラウド会計ソフトはバージョンアップ不要

「freee会計」では、税制改正やソフトの機能強化のために自動でバージョンアップが行われます。従来の会計ソフトでは、そのたびにバージョンアップされたソフトを購入してパソコンにインストールしなおす必要がありました。

しかし、「freee会計」では、こうしたバージョンアップはインターネット上のサーバーで行われるため、ユーザーがパソコンで何か作業をする必要はありません。もちろん、バージョンアップのための追加料金も不要です。

(5)クラウド会計ソフトのデータの安全性は?

「freee会計」は、金融機関と同等のセキュリティーレベルでデータが管理されています。金融機関のシステム構築・運用のプロフェッショナルがシステム構築を行っています。むしろ自社のパソコンでデータを保存するよりも、安全性は格段に高いと考えられます。

ただし、いくらサーバーのセキュリティーが強固でも、ユーザーIDとパスワードが盗まれてしまえば、部外者でも簡単にデータの読み出しや書き換えができてしまいます。これは、従来の会計ソフトでも同じことがいえますが、ユーザーIDとパスワードは厳重に管理することが大切です。

クラウド会計ソフトで経理業務はどう変わるか

「freee会計」では、会計帳簿の記帳を効率化する以外にも、さまざまな機能を活用することができます。これらの機能は従来の会計ソフトにもありますが、「freee会計」ではより手軽に利用できるよう工夫がされています。また、請求書の郵送代行サービスやスマートフォンでの経費精算など、「freee会計」ならではの機能もあります。

(1)クラウド会計ソフトの「請求書一元管理」

「freee会計」には、請求書の発行業務に連動する機能があります。
請求書を発行するだけで売上の計上までできるため、売上の計上漏れといったミスもなくなります。
この他、納品書、見積書から請求書に変換できる機能や、請求書の郵送を代行するサービスと連携することもできます。

▶ 請求書の作成も、一元管理もカンタンに。

(2)クラウド会計ソフトの「記帳の自動化」

「freee会計」には、経費精算業務に連動する機能もあります。ネットバンキングやクレジットカードと連携させることで明細が反映され、仕訳が自動で計上されるだけでなく、精算業務そのものを改善することもできます。

通帳の摘要欄に記載された内容からAI(人工知能)で勘定科目が選定され、仕訳が作成されます。ユーザーは自動で作成された仕訳の内容を確認して登録するだけで会計処理ができます。
また、レジアプリや交通マネー系ICカードなどのオンラインサービスとの連携も可能です。
さらに、従業員がスマートフォンで領収書などを撮影すれば、それ以降の処理がすべてインターネット上で完結できます。
経費精算のためだけに帰社する手間や、上長が不在で承認が得られず精算が遅れるといった不便が解消します。

(3)クラウド会計ソフトの「給与明細自動反映」

「freee人事労務」を導入している場合には、「freee会計」との連携により、バックオフィスの業務がよりスムーズに行うことができます。

「freee人事労務」において確定された給与のデータは、「freee会計」に自動で取り込まれ、給与の支払いに関する仕訳が自動で「freee会計」に作成されます。給与明細を作成したうえで、会計ソフトに別途転記する手間がなくなります。

クラウド会計ソフトを導入することのメリット

これまでご紹介してきたように、「freee会計」には多くのメリットがありますが、ここでは、経理業務の担当者にとっての代表的なメリットをご紹介します。

(1)難解な簿記の知識は必要なく、その日から作業が可能

クラウド会計ソフトのなかでも、「freee会計」は、従来の会計ソフトに比べて簿記の知識がないユーザーでも、直感的に入力ができるように工夫されています。取引内容をリストから選択して金額を入力するだけで会計処理ができ、「貸方」「借方」「勘定科目」など難解な用語も簿記の知識もそれほど必要ありません。

ご紹介してきたネットバンキングやクレジットカードとの連携や「freee人事労務」との連携機能を利用すれば、仕訳の大半が自動で行うことができます。内容が適切であるか確認する必要はあるものの、これまでの作業と比較すると比べ物にならないくらい簡単な操作で仕訳を完成することができます。
実際に使用してみると、「こんなにスムーズに作業が行われるのか」と思われる人も多いはずです。クリックひとつで仕訳が完成していくので、作業効率は格段にアップし、事務作業時間が大幅に削減することは間違いありません。

(2)ケアレスミスが減る

仕訳が自動作成されるメリットは、作業時間の短縮だけではありません。勘定科目の誤り、借方と貸方の誤り、金額の誤りといったケアレスミスについても、劇的に減らすことができます。このようなケアレスミスを後で見つけて修正する作業は、時として多大な工数をかけなければならないことがあります。
このようなケアレスミスを未然に防ぐことで、事務作業の効率がアップします。

(3)資金繰りが可視化できる

「freee会計」では、今後の入出金予定を入力することで資金繰り(キャッシュフロー)のレポートも作成できます。資金繰りが可視化でき、財務についてタイムリーな意思決定ができるようになります。

(4)タイムリーな経営判断が可能になる

リアルタイムのデータを反映した試算表(貸借対照表、損益計算書)は簡単に出力することができ、資産、負債、損益の月ごとの推移も一目でわかります。収益、費用、売掛金、買掛金に関するレポートは、経営判断のスピードアップに役立ちます。複数のユーザーでデータを共有して、離れた拠点どうしの意思疎通もスムーズに行えます。

(5)税理士等とリアルタイムでデータ共有が可能

「freee会計」では、離れた拠点のユーザーどうしでもデータが共有できますが、この機能を税理士との連携に活用することもできます。経営者と税理士がそれぞれの事務所で同じデータを見ることができるため、リアルタイムでより良いサポートを受けられるようになります。

まとめ

以上、クラウド会計ソフトの意味やメリット、主な機能についてご紹介しました。クラウド会計ソフトは、インターネットを経由して利用する形式の会計ソフトで、インターネットにつながりさえすれば、IDとパスワードですぐにデータにアクセスすることができます。
なかでも、「freee会計」は、ネットバンキングやクレジットカードと自動で連携することができ、入出金やクレジットカードの利用履歴が自動で「freee会計」に反映されます。
従来のように、領収書をひとつひとつ見ながら会計ソフトに入力するという業務を丸ごと削減することができ、リアルタイムでデータを確認することができるなど、多くのメリットがあります。

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

クラウド会計ソフトの「クラウド会計ソフト freee会計」が、税務や経理などで使えるお役立ち情報をご提供します。
「クラウド会計ソフト freee会計」は、毎日の経理作業を最小限で終わらせることができるクラウド型会計ソフトです。疑問点や不明点は、freee税理士検索で税理士を検索して、クラウド会計ソフトの導入や活用方法について質問することができます。

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