クラウド会計で企業の経理を「見える化」するメリット

公開日:2018年08月01日
最終更新日:2019年04月05日

目次

  1. クラウド会計ソフトとは
    • 他の会計ソフトとの違い
  2. 日々の経理作業はどう変わるか
    • 経理業務はほぼ自動化できる
    • 複数人で経理作業を分担することが可能
    • リアルタイムで情報共有できる
    • 経費精算機能を活用して従業員が各自で作業可能に
  3. クラウド会計ソフトのレポート分析と活用方法
    • 売上分析
    • データの集約化
    • 利益予想と納税予想
  4. まとめ

この記事のポイント

  • 金融機関、クレジットカードと連携することで、リアルタイムでデータを確認できる。
  • 複数人で経理作業を分担することで、さらに業務効率がアップする。
  • さまざまなレポートを活用して、売れ筋商品を確認したり費用内訳を確認できたりできる。

 

これまでは、経営状況を把握するためには、月末を過ぎたら通帳記入を行い、領収書を整理して会計事務所にデータを送付して試算表が送られてくるのを待つ必要がありました。
そのため、リアルタイムで会計データを確認することができず、ほとんど経営分析に時間を割くことができないケースがほとんどでした。
しかし、クラウド会計ソフトを利用すれば、記帳業務はほぼ自動化され、常に最新の情報を確認することができるようになります。
また、さまざまな視点から経営を分析したレポートを確認することができるので、経営の指標なるデータが「見える化」され、問題があった場合には迅速に対策をとることができるようになりました。

ここでは、クラウド会計を採用するとどのようなメリットがあるか、そして中小企業で経理が「見える化」されることのメリットについてご紹介します。

クラウド会計ソフトとは

クラウド会計ソフトとは、インターネット上で利用できるサービスの1つです。
これまでの会計ソフトを違い、インストールする必要がなく、IDとパスワードがあれば、どのパソコン、スマホ、タブレットからでも、複数人が同時にデータを見ることができるというメリットがあります。

また、クラウド会計ソフトと金融機関、クレジットカード、電子マネー、Web通販などのデータベースと連携することで、取引データを自動で取り込むことが可能となり、日々の経理業務を効率良く進めることができるというメリットのほか、経理作業や会計データが「見える化」し、さまざまな視点からの経営分析が可能となるというメリットもあります。

他の会計ソフトとの違い

・さまざまなデータベースと連携が可能
従来の会計ソフトは、パソコンなどの端末にインストールして使用するため、情報やデータは端末に蓄積されていました。しかしクラウド会計ソフトのデータは、インターネット上のサーバに蓄積されます。
したがって前述したようなインターネット上のさまざまなデータベース(金融機関、クレジットカードなど)と連携することもできますし、リアルタイムで会計帳簿を確認することが可能となるのです。

・リアルタイムで会計データを閲覧できる
従来の会計ソフトは、インストールしたパソコンでしか会計データを閲覧することができませんでした。しかし、クラウド会計ソフトのデータはインターネット上のサーバに保存されるので、作業終了と同時に経営者も顧問税理士も、同じタイミングで会計データを閲覧することができるようになりました。

・常に最新の状態にアップデート
また、従来の会計ソフトは会計基準の改定やソフトの不具合に合わせて、自らアップデートする必要がありましたが、クラウド会計ソフトは、提供会社側でメンテナンスされるので、常に最新の会計基準にアップデートされた会計ソフトを使用することができます。

日々の経理作業はどう変わるか

前述したとおり、クラウド会計はインターネット上のさまざまなデータベースと連携することができるため、日々の経理作業をほぼ自動化することができます。

これまでのように経理担当が一つ一つ入力を行ったり、外部にデータを出力したり、帳票の印刷を行ったりする必要がありません。
オンライン上で各種関係部署とも連携をとりながら、効率よく作業を進めることが可能となります。

経理業務はほぼ自動化できる

前述したとおり、クラウド会計は金融機関データと連携することができます。
例えば、会社が行った銀行口座を介した取引のデータを金融機関から自動で取り込み、仕訳を自動で生成することが可能となるのです。
また、取引先に請求を行い取引先からの入金があった場合には、自動でそのデータを取り込み、売掛債権データと照合して該当する債権データを適切に消し込む作業も自動で行われます。
これらの作業は、従来の会計ソフトでは自動で行われることがないので、非常に手数がかかるものですが、クラウド会計によるとそのような手数がまるまる削減されることになるわけです。

この他にも、請求書作成ソフトと連携すれば、請求書を作成すればそれが会計データに反映され入金があれば、それも自動で会計データに反映されることになります。

複数人で経理作業を分担することが可能

クラウド会計ソフトは、IDとパスワードがあればどの端末からでも入力結果をリアルタイムで複数の端末から確認ができるというメリットがありますが、データの入力作業も入力結果をIDとパスワードがあれば、いつでもどこでも行うことができます。

つまり、複数の端末でそれぞれ入力することができるので、複数人で経理を分担したり共同して作業を進めたりすることも可能となるのです。

リアルタイムで情報共有できる

複数の端末から確認できるようにするためには、共有機能を活用する必要がありますが、この共有機能を活用することにより、会社内はもちろん、顧問税理士とリアルタイムで情報を共有することが可能となります。
「資金繰りは問題ないか」「この仕訳は正しいか」といった相談も、すぐに行うことができるので、業務効率が大幅にアップします。

経費精算機能を活用して従業員が各自で作業可能に

クラウド会計ソフトの経費精算機能を利用すれば、複数の端末から経費申請を行うことが可能となります。
領収書は写真を端末でとって添付すれば問題ありませんし、交通費などは従業員が各自で入力することもできます。

各種従業員の申請は端末上で確認できますし、入力忘れ、領収書の添付忘れなども自動チェックすることができます。また、承認者の承認もオンライン上で行うことができるので、「承認者が不在のため、承認がとれない」といったこともなくなります。
さらに、その後の経費精算分の入金はオンライン上で直接送信することができます。
クラウド会計の経費精算機能を活用することで、経費精算の業務の効率化を図ることが可能となるのです。

クラウド会計ソフトのレポート分析と活用方法

これまで説明してきたように、クラウド会計ソフトの導入で、経理、記帳業務等の効率化を大幅にアップすることができますが、その最大のメリットが、会計が自社の財務状況をリアルタイムで把握できるようになるということです。

財務状況は、さまざまな視点から分析されたレポートで確認することができるので、財務状況が「見える化」され、その結果を活かして改善業務に取り掛かったりすることへの余裕が生まれることになるわけです。

例えば、「会計ソフトfreee」で確認できるレポートとしては、以下のようなものがあります。

レポートの種類 使い方のアイディア
収益レポート
  • 今月の売れ筋商品を確認する
  • 得意先ごとの売れ筋トップ10を確認する
  • 売上が多い月を確認する
費用レポート
  • 今月の費用内訳を確認する
  • 費用が多い月を確認する
損益レポート
  • 今月の損益のうち多かった商品は何かを確認する
  • 収支別の取引先トップ10を確認する
  • 損益の主要項目を時系列で確認する
売掛レポート
  • 来月の入金予定を確認する
  • 得意先ごとの金額を確認する
買掛レポート
  • 来月の支払い予定を確認する
  • 支払い先ごとの支払い予定を確認する
  • 一括振込用のファイルを出力する
  • 請求書が届いたので、いつの買掛金に対応しているかを確認したい
現預金レポート
  • 今月のお金はどれくらい動いたのかを確認する
  • 先週の現預金の残高を確認する
資金繰りレポート
  • 今月はどういった勘定科目で一番お金を使ったのかを確認する
  • 今後のお金の出入りを踏まえた上で、資金ショートを起こさないかを確認する
集計表
  • 「売上高」として入力した取引の件数を確認する
  • 複数の条件で絞り込みをかけて集計結果を知る

収益レポート例

費用レポート例

損益レポート例

会計ソフトfreeeで確認できるレポート

売上分析

売上は本業の状況の良し悪しを図る大事な指標であり、会社の経営状況を決める大事な要素です。
クラウド会計ソフトを利用すれば、請求から入金処理まで一連の流れで、自動処理を行うことができますので、売上の情報は最新の状態を把握することができますし、その正確な情報を各種経営分析指標として表したり、グラフ化して関係部署に共有したりすることができるようになります。

このようなクラウド会計の特性ゆえに、各種分析資料を用いて、各部署で問題点を把握し、改善ポイントを列挙し、改善に向けての全社的な意思決定を行うことが可能となります。

データの集約化

クラウド会計ソフトは、金融機関、クレジットカード、電子マネーなどさまざまなインターネット上のデータと連携をとり、自動でその情報を取り込み、複数のデータと照合しながら正しいと思われる仕訳を自動で生成していく仕組みを持っており、データの集約化という面でも優れているといえます。一般の会計ソフトではそれぞれの情報から一つ一つ手入力で仕訳を入力する必要があります。ですから、仕訳を切るべき経済的取引の棚卸に漏れが生じることもあり、集約化という面で劣っているといえます。このようなクラウドの会計の特性があるため、会社内の関係部署はより正確な会計データを持って社内の改善業務に取り掛かることができるのです。

利益予想と納税予想

会社の事業を行うにあたって、正確な利益予想や納税予想を行うことが大変重要です。
状況を把握して、問題があれば改善策を行うことも可能となりますし、納税額を加味した上での正確な資金繰りの計画を立てることも可能となります。
また、利益予想を立てれば、必要な節税対策を適切に行うことも可能となります。

クラウド会計ソフトを活用すれば、各種データからの自動仕訳を行う仕組みにより、期中の仕訳が「見える化」され、算定される利益予想や納税予想がよりスムーズになります。
つまり、最新の情報を元に正しい会社の改善計画や資金繰り計画を立てることが可能となり、改善行動を立てやすい社内環境を構築することができるようになるわけです。

まとめ

以上、クラウド会計ソフトで中小企業の経理業務の負担を削減し、「見える化」することのメリットをご紹介しました。

中小企業では、会計を正確に記帳する作業に追われがちで、その情報を元に分析を行い、利益計画、納税予想、会社としての各種改善行動をとるといったプロセスまでは、とても余裕がないというケースも多いものです。
しかし、これまでご紹介してきたようにクラウド会計ソフトを活用することで、大幅に経理の効率化を図ることが可能となり、会計情報を元にした改善行動をとることができるようになるのです。
忙しい中小企業の経営者にとって、クラウド会計ソフトを利用して即時に経営数字を把握しながら、税理士と密に連携できる体制をとることは、経営改善活動を継続させるうえで大きなメリットがあるのです。

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