買掛金とは|掛け取引の意味・売掛金との違い・仕訳例まで

公開日:2019年08月02日
最終更新日:2019年08月02日

目次

  1. 買掛金とは
    • 未払金・未払費用との違い
    • 売掛金との違い
    • 決算書ではどこに示されるか
  2. 買掛金の計上と仕訳の流れ
    • 掛け取引の流れ
  3. 買掛金の仕訳例
    • (1)売掛金との相殺
    • (2)不良品を返品した
    • (3)割戻しがあった
  4. まとめ
    • 税理士をお探しの場合
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この記事のポイント

  • 買掛金とは、取引先との通常の取引によって生じた買入代金のうち、まだ支払われていないもののこと。
  • 買掛金とは逆に「まだ回収していない代金」のことを「売掛金」という。
  • 「買掛金」を支払った場合には、原則として損益計算書の「費用」に区分される。

 

買掛金とは、いわゆる「カケ、ツケ」と呼ばれるもので、仕入代金の未払い分や外注加工費の未払い分など、取引先との掛け取引で後日支払う予定のものを処理する時に使う勘定科目です。

売掛金と買掛金は、どちらも掛け取引の際に使われる勘定科目で、経理作業を行う際にも頻繁に出てきます。それぞれの意味や仕訳例についてしっかり理解をしておきましょう

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買掛金とは

買掛金とは、取引先との通常の取引によって生じた買入代金のうち、まだ支払われていないもののことをいいます。
この際の「通常の取引」とは、商品、原材料などの買入(仕入)、外注加工の依頼などを意味し、固定資産の購入や建設は含まれません。
また、電気・ガス・水道料などの未払い額は買掛金に含めることはできず「未払金」として処理します。

未払金・未払費用との違い

買掛金と同じように「未払い」という意味で使われる勘定科目に「未払金」「未払費用」があります。
買掛金と未払金・未払費用との違いは以下の通りです。

未払金
営業活動の結果発生した未払いの代金で、買掛金以外のもの。および、営業活動以外の取引に基づいて発生した未払いのもの。
例:固定資産代金の未払い、ガス料金・電気代の未払い、交際費の未払い、広告料の未払いなど

未収費用
一定の契約に従って継続したサービスの提供を受けている時、すでに提供されたサービスに対してまだ支払っていないもの。
例:社会保険料、家賃、地代、保険料、リース料

売掛金との違い

取引は、注文→商品の受け渡し→商品代金の回収という流れで行われます。
この時、商品と引き換えにその場で現金を支払うケースは少なく、先に商品を受け渡してから後日商品代金を回収するという「掛け取引」が一般的です。

このような掛け取引では、商品を受け渡してから代金を回収するまでに空白期間があります。この時のまだ回収していない代金のことを「売掛金」といい、反対に商品を仕入れた場合の未払いの商品代金のことを「買掛金」といいます。

決算書ではどこに示されるか

簿記では、取引によって増減した要素を資産、負債、純資産、収益、費用の5つに分けて処理するというルールがあり、それぞれ最終的には貸借対照表、損益計算書に区分されます。

「買掛金」を支払った場合には損益計算書の「費用」に区分されますが、買掛金のうち、支払期日が1年を超える場合があります。この時は貸借対照表の「負債」に区分されます。通常の営業取引であれば、流動負債に区分されます。
一方、未払金は支払期日が1年以内の場合は流動負債、1年を超える場合には固定負債に表示されます。

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買掛金の計上と仕訳の流れ

ここまでは、買掛金の意味や決算書での区分などについてご紹介してきました。
ここからは、材料を注文して代金を支払うまでの掛け取引流れや仕訳を行うタイミングについて、詳しく見ていきましょう。

掛け取引の流れ

買掛金の場合、仕訳を行うのは取引先から請求書を受領した時です。つまり発注時点では仕訳作業は行いません。
購入先から納品書を受取、受領書にサインをして検収作業などが終了したら仕入と買掛金の仕訳作業を行います。
代金の支払いは、一般的に月に1度決まった日に行われます。また取引先からの売掛金がある場合には、それと相殺するケースもあります。
いずれのケースでも支払いが終了したら、取引先ごとに買掛金の消込を行います。

たとえば、商品の仕入れ代金8万円の請求書を受取り、代金を支払うまでの仕訳について見ていきましょう。

①まず、仕入れ代金8万円の請求書を受け取った時には以下のような仕訳を行います。

この仕訳により、損益計算書では費用が8万円、貸借対照表では負債が8万円それぞれ増加することになります。

②次に買掛金の支払を普通預金から振り込んだ場合には、以下のような仕訳を行います。

この仕訳によって、買掛金8万円は消滅することになります。

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買掛金の仕訳例

前述した仕訳では、普通預金から支払った場合をご紹介しましたが、買掛金の支払は、現金や支払手形で行う場合があり、その際には貸方の勘定科目は変わります。
また、取引先との売掛金と相殺したり不良品を返品したりした場合にも、異なる仕訳方法を行います。
ここでは、買掛金のよくある仕訳例についてご紹介します。

(1)売掛金との相殺

取引先に売掛金があり、その売掛金と相殺する場合には、貸方に売掛金と記入します。

「取引先に対する買掛金50万円の支払いについて、その取引先に販売した商品の売掛金10万円を差し引いて、残りを現金で支払った。」

(2)不良品を返品した

仕入れた商品の一部に不具合があり、その不良品を返品することがあります。
この時には返品分を「仕入値引・戻し高」で処理します。

「30万円の商品を掛けで仕入れたが、一部の商品の不具合があり、後日7万円分の商品を返品した。」

(3)割戻しがあった

取引のうえでは、一定期間で所定の金額以上を購入した時に、その購入代金の一部が減額や返金されることがあります。これを簿記では「割戻し」といいます。取引先から割戻しを受けた場合には「仕入割戻し高」で処理します。

「取引先から報奨金の意味合いで、買掛金のうち5,000円が割戻しされた。」

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まとめ

以上、買掛金の意味や、掛け取引の流れ、買掛金の仕訳例についてご紹介しました。
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また、「会計ソフトfreee」上で総合振込ファイルを作成して、大量の買掛金の振り込みを一括で行うこともでき、買掛金の管理を適切に行うことができます。

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