公開日:2022年05月06日
最終更新日:2024年06月24日
荷造運賃とは、商品や製品を取引先に届けるときに支払う配送費用などを処理する時に使う勘定科目です。
荷造運賃は、あくまで「販売する側」が取引先に商品や製品を届ける時に使う勘定科目で、「仕入れる側」が仕入運賃を支払った時には「仕入高」として処理をします。
クラウド会計の豆知識
荷造運賃とは、商品や製品を取引先に届ける際に必要な包装や梱包にかかる費用や配送費用を指します。消費税の課税仕入として扱われ、仕入税額控除の対象となります。
荷造運賃が多い場合には、配送費用は「運賃」「配送費」などの勘定科目で別に設定することも考えられます。
商品の運賃等の支払いが発生した場合、その運賃を仕入時のものと売上時のものに整理する必要があります。売上時の運賃は販売費として計上され、「荷造運賃」で処理をします。一方、仕入時の運賃は商品の売上原価に含まれる「仕入諸掛費」として計上します。期末商品に係る諸掛費は按分して求め、仕入と同様に期末商品に振り替えられます。
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荷造運賃とは、商品や製品の発送にかかる費用を処理するときに使う勘定科目です。荷造運賃は、荷造運送費・荷造発送費と呼ばれることもあります。
商品や製品の発送に使う梱包費用の代金も、荷造運賃に含めて処理をします。
配送費用は、「運賃」や「配送費」等の勘定科目で処理することも考えられます。
荷造運賃に該当するもの
・運送代 |
荷造運賃は、「販売する側」の立場から処理する勘定科目です。
売り上げた商品や製品を、取引先に届けるためにかかる運賃などの支出があったときに「荷造運賃」で計上します。
逆に商品や製品を仕入れたときに発生する運賃などの支出は、「荷造運賃」ではなく本体価格と一緒に「仕入高」に含めます。
販売する側で処理するときには、本体価格に含めず「荷造運賃」で処理をするのに対し、仕入れる側で処理するときは、本体価格に含めて「仕入高」として処理する点について注意が必要です。
ネット販売業や卸売業などで、顧客に商品台と送料をまとめて請求する場合には、実際にかかる送料(実費)を請求する場合や、実際より多く(または少なく)請求する場合があります。
いずれのケースでも、商品台と商品発送台を合わせて「売上高」として処理をします。
荷造運賃と混同しやすい勘定科目として、「通信費」があります。
荷造運賃と通信費は、発送する中身で処理をします。
発送する中身が「商品や製品」であれば「荷造運賃」、発送する中身が書類であれば「通信費」として計上します。
したがって、利用する業者で判断するのではなく、あくまで発送する中身で判断します。
荷造用の段ボールや梱包テープを、まとめて購入することがあります。
このような段ボールや梱包テープなどの荷造運賃の未使用品は、原則として「貯蔵品」に振り替えます。ただし、税法では毎年一定数量を継続して購入している場合には、決算時に「貯蔵品」に振り替えないことも認められています。
荷造運賃は、消費税の課税仕入れに該当し、仕入税額控除の対象となります。
ただし、輸出取引の通関費用は消費税が免税となります。
これは、消費税の課税対象が、基本的に国内における取引に限定されているからです。
荷造運賃は、売り上げた商品や製品を取引先に届けるためにかかるトラック運賃や航空貨物運賃、梱包用材料などを処理するときの勘定科目です。
ここでは、荷造運賃のよくある仕訳についてご紹介します。
「運送・保管業務は、業者に委託している。当月の請求額は11万円であった。」
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
荷造運賃 | 100,000 | 未払金 | 110,000 |
仮払消費税等 | 10,000 |
「当月の商品発送のための宅急便の費用は5万5000円であった。振込手数料は440円であった。」
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
荷造運賃 | 50,000 | 現金 | 55,440 |
雑費 | 440 | ||
仮払消費税等 | 50,00 |
荷造運賃の未使用分は、原則として「貯蔵品」に振り替えますが、毎年一定数量を継続して購入している場合には、購入のたびに「荷造運賃」で処理をし、「貯蔵品」に振り替えないことも認められています。
【原則】 「荷造り用の段ボールを、毎月10万円定期的に購入している。決算時に未使用分2万円分を『貯蔵品』に振り替えた。」 購入時
決算時(原則)
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【一定数量を継続して購入している場合】 「毎月、発送用の段ボールを10万円分購入している。」 ※一定数量を継続して購入している場合には、購入する時に、荷造運賃として処理を行い、決算時に「貯蔵品」に振り替えない方法も認められています。
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荷造運賃は、売り上げた商品や製品を発送するときにかかる費用を処理するときに使う勘定科目ですが、あくまで「販売する側」が使う勘定科目です。
「仕入れる側」が仕入れる商品や製品の運賃を処理するときには、本体価格に含めて「仕入高」として処理をします。
また、ネット販売業などで、顧客に実際の送料より多く(または少なく)請求する場合には、いずれの場合も商品代と商品発送代を含めて「売上高」で処理をします。
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