ジュニアNISA|5つのメリットと3つのデメリット

公開日:2019年04月13日
最終更新日:2019年04月18日

目次

  1. ジュニア NISAとは
    • 一般NISAとの違い
    • つみたてNISAとの違い
  2. ジュニアNISAのメリット
    • (1)非課税枠の上限は1年で80万
    • (2)子どもの教育資金を非課税で準備できる
    • (3)非課税期間は5年
    • (4)「5年経過後」は新たなジュニアNISA口座に引継できる
    • (5)ロールオーバー上限額の撤廃
  3. ジュニアNISAのデメリット
    • (1)「18歳」まで払出しできない
    • (2)「8年間」は金融機関変更不可
    • (3)繰越控除の適用がない
  4. ジュニアNISA口座の開設
    • 必要書類
  5. まとめ
    • あわせて読みたい

この記事のポイント

  • 「ジュニアNISA」とは、平成28年(2016年)に新たに導入された制度である。
  • 親や祖父母が、子や孫の将来に向けた長期投資をサポートする制度としておすすめ。
  • 「ジュニアNISA」1年間で上限80万円、5年間非課税となるお得な制度。

 

ジュニアNISAとは、平成28年(2016年)に新たに導入された、0歳から19歳までの未成年者向けのNISAです。毎年80万円までの上場株式・公募株式投資信託等への投資に対する配当・分配及び譲渡益を非課税とする税制優遇措置で、非課税期間は5年間です。
ジュニアNISAは多くのメリットがある制度ですが、未成年者本人が18歳になるまで払出しができないなど、いくつかの注意点もあります。
ここでは、ジュニアNISAのメリットとデメリットをご紹介します。

ジュニア NISAとは

ジュニアNISAとは、平成28年(2016年)に新たに導入された税制優遇措置で正式名称を「未成年者少額投資非課税制度」といいます。
日本に居住する0歳から19歳までの未成年が対象で、1人1口座開設できます。

ジュニアNISAは税制優遇措置としてだけでなく、親や祖父母が、子や孫の将来に向けた長期投資をサポートする制度として、注目されています。

一般NISAとの違い

NISAは大きく「一般NISA」「ジュニアNISA」「つみたてNISA」の3種類に分かれます。
「一般NISA」は未成年ではなく20歳以上の成人が対象で、非課税期間はジュニアNISAと同じく最長5年ですが、年間投資額120万円(ジュニアNISAは年間投資額80万円)までです。
「定期預金はただでさえ低い利息なのに、税金が課されてしまう」という不満はあるけれども、だからと言って「いきなり投資にお金を回すのは少し不安」という人向きのNISAです。

つみたてNISAとの違い

「つみたてNISA」は、平成30年(2018年)からスタートした新たなNISAで、未成年が対象ではなく「20歳以上の成人を対象としている」という点でジュニアNISAと異なります。非課税となる金額は年間投資額40万円までと、一般NISAやジュニアと比較すると低くなりますが、非課税期間が最長20年と長いのが特徴です。
つみたてNISAは、「コツコツと無理なく自分の老後資金を蓄えたい」という人向きのNISAであるといえるでしょう。

ジュニアNISAのメリット

ジュニアNISAは未成年者向けの税制優遇措置で、最長80万円までの上場株式・公募株式投資信託等への投資に対する配当・分配金及び譲渡益を、最長5年非課税で受け取れるなど、さまざまなメリットがあります。

(1)非課税枠の上限は1年で80万

ジュニアNISAの非課税枠は、毎年80万円までであり、ジュニアNISAで非課税の対象となるのは、ジュニアNISA口座内で管理している上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得です。
ジュニアNISA口座内で管理されるのは、ジュニアNISA口座内で新たに買い付けた上場株式等に限られ、すでに特定口座などで保有している上場株式等をジュニアNISAに移管することはできません。
なお、毎年80万円の上限には、購入手数料や消費税は含みません。また、その年の非課税投資枠の未使用分があっても、その未使用部分を翌年以降に繰越すことはできません。

(2)子どもの教育資金を非課税で準備できる

ジュニアNISAでは、1年間で上限80万円、5年間が非課税となる制度なので、5年間で400万円もの資金を非課税で運用することができます。
400万円を単に贈与したところで贈与税がかかりますし、相続をするにしても相続税がかかります。
ジュニアNISAなら、未成年者名義の専用口座で親権者などが代理で運用しながら、計画的に子や孫の教育資金を準備することができます。

(3)非課税期間は5年

ジュニアNISAは、上場株式や公募株式投資信託等への投資に対する配当・分配金および譲渡益を、毎年80万円を上限として、最長5年間非課税(ジュニアNISA口座に上場株式等を受け入れた日が属する年の1月1日から5年間を経過するまで)となる制度です。
となります。

非課税期間内の途中譲渡は自由に行うことができますが、譲渡部分の非課税枠を再利用することはできません。なお、譲渡した代金等についても払い出すことはできずジュニアNISA口座内で管理されることになります。
口座開設者が18歳になる前に払出しを行う場合は、過去の利益に対して課税されることになりますので、注意が必要です(※後述)。

(4)「5年経過後」は新たなジュニアNISA口座に引継できる

ジュニアNISAは、5年経過した後は新たなジュニアNISA口座に引継ぐことができます。
すなわち、非課税期間である5年間を経過後は、新たなジュニアNISAに引き継ぎ、非課税期間をさらに最長5年間継続することが可能です。
このように口座を移し替えることを「ロールオーバー」といいます。
ジュニアNISAを申し込むと、「ジュニアNISA口座(未成年者口座)」と「課税未成年者口座」が開設されますが、課税未成年者口座(一般口座、特定口座は選択可能)に移し替えることもできます。課税未成年者口座に移し替える場合には、移し替えた日の時価が取得価額となり以降は税金が課されますが、引き続き株式・投資信託等や、ジュニアNISA対象外の金融商品での運用が可能となります。

(5)ロールオーバー上限額の撤廃

非課税期間終了後にロールオーバーを行う場合には、年間投資上限額80万円を超過した分も含めてロールオーバー(口座の移し替え)することができます。
ジュニアNISAは、平成29年(2017年)までは、このロールオーバーができる金額に上限が定められていて、80万までしかロールオーバーができず80万を超えた分には課税されていました。しかし、税制改正によりこの上限が撤廃され、ロールオーバーの可能な金額に上限がなくなり、時価が80万円を超過している場合も、翌年の非課税投資枠にロールオーバーすることができるようになりました。

ジュニアNISAのデメリット

メリットの多いジュニアNISAではありますが、18歳まで払い出しできないなど、注意すべき点もあります。

(1)「18歳」まで払出しできない

ジュニアNISAを申し込むと「ジュニアNISA口座(未成年者口座)」と「課税未成年者口座」が開設されます。
課税未成年者口座では、金額の制限なく上場株式や株式投資信託等が購入できますが、ジュニアNISA口座と同様に本人が18歳になるまで払い出しすることができません。
18歳前に災害などの理由以外で払い出す場合には、ジュニアNISA口座は廃止されます。そして、払出日に譲渡・配当等の支払いがあったものとして、過去の非課税とされた配当金や譲渡益に対して遡及課税(20.315%)されることになります。

また、ジュニアNISAは「日本国内に居住する0歳から19歳」が対象なので、未成年者が出国する場合には、ジュニアNISA口座で保有しているすべての上場株式等を課税未成年者口座に移し替えなければなりません(払い出しはできません)。

帰国後の取扱いについては、帰国する時期によって以下のとおり異なります。

① 3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までに帰国した場合
帰国後、再度ジュニアNISA口座で取引を行う場合には、「未成年者口座を開設している者の帰国に係る届出書」を提出する必要があります。
3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までは払い出すこともできません。

② 3月31日時点で18歳である年の1月1日から1月12日において19歳である年の12月31日までの間に帰国した場合
帰国後、再度ジュニアNISA口座で取引を行う場合には、「未成年者口座を開設している者の帰国に係る届出書」を提出する必要があります。
課税未成年者口座(特定口座や一般口座)で保有する上場株式等はジュニアNISA口座に戻すことはできませんが、払い出すことは可能です。

③ 1月1日で20歳である年の1月1日以降に帰国した場合
帰国後、ジュニアNISA口座で取引を行うことはできませんが、NISA口座なら開設して取引を行うことはできます。
また、課税未成年者口座(特定口座や一般口座)で保有する上場株式等はNISA口座に移し替えることはできませんが、払い出すことはできます。

④ 3月31日時点で18歳である年の1月1日以降に出国する場合
出国する日の前日までに「未成年者出国届出書」を金融機関に提出します。
出国の日にジュニアNISA口座が廃止されます。

(2)「8年間」は金融機関変更不可

ジュニアNISA口座は、開設後に金融機関の変更ができません。
金融機関を変更したい場合には、開設しているジュニアNISA口座を閉鎖する必要があります。再開設する場合には、開設年の前年10月1日から開設年の9月30日までの間に「未成年者口座開設届出書」に「未成年者口座廃止通知書」を添付して提出する必要があります

(3)繰越控除の適用がない

株の取引で損失が出た場合には、確定申告をすれば譲渡損失の繰越控除の適用を受けられ、翌年以降の税負担を軽くすることができます。
これは、損失額を翌年以降へ3年間持越し、株の売却益や配当所得と相殺できるしくみです。

しかし、ジュニアNISA口座内で生じた譲渡損失は税務上なかったものとされるため、その損失は特定口座や一般口座の譲渡益や配当などと損益通算することはできませんし、3年間の繰越控除の適用もありません。

ジュニアNISA口座の開設

ジュニアNISAが開設できるのは、2016年から2023年までの8年間です。ジュニアNISA口座は、未成年者本人名義の専用口座を開設します。
開設できるのは1人1口座です。また、開設するためには、親権者等である代理人の同意が必要です。

必要書類

ジュニアNISA口座を開設するためには、「未成年者非課税摘要確認書の交付申請書」と「未成年者口座開設届出書」の提出、およびマイナンバーの提供が必要になります。
また、登録親権者(親、後見人)の本人確認書類として、運転免許証、パスポート、特別永住者証明書、在留カード、マイナンバーカード(顔写真付き)などが必要になります
必要な書類や手続きは、金融機関ごとに異なりますので、問合せてみましょう。

まとめ

以上、ジュニアNISAの概要やメリット、デメリット、開設のために必要な書類などについてご紹介しました。
ジュニアNISAは、親や祖父母が、子や孫の大学進学資金のために、資金を有利に活用したいという時におすすめのNISAです。
メリット・デメリットを正しく理解し、上手に活用しましょう。

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