限界利益|限界利益率の考え方・計算方法とは

公開日:2019年12月23日
最終更新日:2020年05月21日

目次

  1. 限界利益とは
    • 限界利益=会社の儲けではない
  2. 限界利益を知るための「変動損益計算書」
  3. 限界利益率とは
    • 限界利益率で分かることとは
  4. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 限界利益とは、売上高から変動費を差し引いたものをいう。
  • 限界利益から固定費や変動費のバランスを見ることができる。
  • 限界利益は、固定費を回収し利益を残すための源泉となる。

 

現在の事業は採算がとれているのか、状況が変わっても、採算がとれるのかといったことは、損益計算書からだけでは分かりません。しかし「限界利益」という概念を理解することで、これらの採算計算を行うことができます。
採算計算を行うことができれば、取引先からの値引き交渉にどのように対応すべきかが分かりますし、売上数量がダウンした場合の利益を予測することができるようになります。

そこで、この記事では、現役利益の意味や計算方法、限界利益率(限界利益の売上高に対する割合」の計算方法や考え方について、ご紹介します。

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限界利益とは

会社の経営に必要な費用は、変動費と固定費の2つに分けることができます。
変動費とは、売上に連動して増減する費用で仕入高や外注費などが該当します。一方、固定費とは、売上の変動に関わらず一定に出ていく費用で人件費や地代家賃などが該当します。
変動費の金額は変動しますが、売上のに対する比率は一定ということになりますが、一方、固定費はまったく商品が売れない場合でも固定的に発生する費用であり、金額は固定でも売上高に対する比率は変わります。

このように事業を行ううえでかかる費用を変動費と固定費に分けて、売上高から変動費を差し引いたものを限界利益といいます。

そして、この限界利益の売上高に対する割合を「限界利益率」といいます。
限界利益は、会社の儲けのもととなる数値で、この限界利益を見ることで、固定費や変動費のバランスなどを見て、収益構造を改善することができます。

限界利益=売上高-変動費

つまり、限界利益は「利益+固定費」」ともいえるもので、通常の利益と異なり売上高に比例して増減する利益です。

たとえば、会社Aが1個1,000円で仕入れた商品を1,500円で販売したとしましょう。
この時の売上高は1,500円となり、仕入代金の1,000円は変動費なので、限界利益は「1,500円-1,000円=500円」となります。

一方会社Bは、1個1900円の商品を21,000円で販売したとしましょう。
売上高だけで見れば、会社Aの売上高は11,500円なので、会社Bの1,2000円の方が多く見えます。しかし、会社Bの限界利益は「21,000円-11,900円=100円」なので、売上高が11,500円しかなくても、限界利益が500円ある会社Aの方が儲かっていることになります。

会社A:
1,500円-1,000円=500円…限界利益

会社B:
2,000円-1,900円=100円…限界利益

費用を固定費と変動費に分けて限界利益を算出し、コストの性格を知ることで、会社のコスト構造をつまむことが可能となり、コストダウンして業績改善を行うための手段を正確に把握することができます。

限界利益=会社の儲けではない

前述したとおり、限界利益は「売上高-変動費」でした。
しかし、この限界利益はそのまま会社の儲けとなるわけではありません。この儲けを出すためには、さらに販売をするためにかかった人件費や地代家賃などの固定費がかかっています。そして限界利益からこの固定費を差し引いたものが営業利益となります。

営業利益=限界利益-固定費

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限界利益を知るための「変動損益計算書」

変動損益計算書とは、通常の損益計算書とは違い、売上高から変動費を差し引き「限界利益」を計算するための決算書です。
変動損益計算書を作成することは、経営者が会社の業績を正確かつ迅速に把握し、今後の経営方針を決定するために非常に有益です。
この変動損益計算書を作成して限界利益を見ることで、実にいろいろなことが分かります。

変動損益計算書は、通常の損益計算書とは異なり、売上高から変動費を差し引き、「限界利益」を計算します。
損益計算書は、変動費・固定費という分け方をしていません。これを組み替える必要があります。組み替えをした損益計算書を一般的には変動損益計算書 と呼ばれています。

変動損益計算書の基本式は「売上-変動費=利益+固定費」です。
「売上-変動費」が限界利益なので、限界利益は「利益+固定費」ということもでき、売上高に比例して増減する利益となります。

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限界利益率とは

売上高から変動費を差し引いたものを「限界利益」といい、限界利益÷売上を「限界利益率」といいます。限界利益の数字が高ければ高いほど、収益のある会社ということができ、限界利益で固定費をまかなうようにすれば、経常利益はかならずプラスになります。
理想的なのは、限界利益から会社が確保すべき経常利益を差し引いた金額を固定費とすることです。

限界利益率で分かることとは

限界利益は、販売価格や販売数量に大きく左右されますので、製造、仕入、販売の各担当者がコストを意識して目標を設定・管理する必要があります。
仕入値を引き下げて変動費を下げるのか、人件費や地代家賃を引き下げて固定費を下げるのかなど、会社の経営方針を考えるうえで非常に重要な数値を視覚化することができます。
たとえば、これから経営拡大して従業員を増やそうとするのであれば、固定費である正社員ではなく、変動費となるアルバイトやパートを増やすなどの対策も検討することができます。

このように損益計算書から変動損益計算書に作り直してみると、会社の費用のうち、どこに手をつければ利益が増えるのかが分かりやすくなりますし、収益構造を改善する方針を立てるのに、非常に重要な役割を果たすことになるのです。

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まとめ

これまでご紹介してきたように、限界利益は、「売上高-変動費」であり「利益+固定費」です。そして、「限界利益÷売上」を限界利益率といい、この数値が高ければ高いほど収益力のある会社ということができます。

限界利益率を把握し、コスト改造をするためにはどの費用を見直すべきかが分かるだけでなく、さらに分析することで目標とする利益を出すための売上高を計算することも可能となります。

自社の決算書を分析して、収益構造を改善する方針を立てたい時には、決算書カウンセリングや経営コンサルタントに力を入れている税理士に相談することをおすすめします。

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