損益分岐点とは|損益分岐点図の作成方法と経営改善

公開日:2019年11月27日
最終更新日:2019年11月28日

目次

  1. 損益分岐点とは
    • 損益分岐点をグラフであらわすと
    • 損益分岐点売上高は低いほど良い
  2. 損益分岐点分析をしてみる
    • 経営安全率
  3. 損益分岐点売上高を下げるためには
    • (1)販売単価を上げる
    • (2)変動費率の割合を下げる
    • (3)固定費を削減する
  4. まとめ
    • 経営分析を税理士に相談

この記事のポイント

  • 損益分岐点とは、損益がトントンとなる売上高のこと。
  • 売上高が損益分岐点売上高を下回れば赤字になり、上回れば黒字になる。
  • 損益分岐点を知るためには、まず固定費、変動費を把握する必要がある。

 

損益分岐点とは、収益と費用との相互関係を理解するために用いられるもので「損益分岐点売上高」ともいいます。簡単にいうと損益がトントンとなる売上高のことで、「売上高-変動費-固定費=0(ゼロ)」となる状態をいいます。
損益分岐点を求めることで、いくら売上を上げれば赤字にならないのか分かるとともに、コスト構造を把握したり、収支を改善するための手がかりをつかんだりすることができます。

損益分岐点とは

損益分岐点とは、収益と費用との相互関係を理解するために用いられる指標です。
「損益分岐点売上高」ともいわれます。
簡単にいうと「売上高-変動費-固定費=0(ゼロ)」となる状態で、つまりは損益がトントンとなる売上高のことをいいます。
売上高とコストが等しく損益が0円になる売上高を知ることで、「損失になるか利益になるかの分かれ目」「最低限上げなければならない売上高」を把握することができます。

売上高が損益分岐点売上高を下回れば赤字になり、上回れば黒字になります。損益分岐点は低ければ低いほど、利益を出しやすい会社であるということができます。

損益分岐点をグラフであらわすと

損益分岐点売上高は、「損益分岐点図」を描くことで、把握しやすくなります。
損益分岐点図とは、損益分岐点売上高と変動費・固定費との関係を図にしたものです。

損益分岐点を知るためには、まず固定費(売上にかかわらずかかる一定の費用)、変動費(売上高に応じて上がっていく費用)を把握する必要があります。
売上高が上昇すると変動費も上昇します。そして売上高線が交わるポイント(利益がちょうど0円となるポイント)が「損益分岐点売上高」となります。

①売上高線
縦軸を収益費用、横軸を売上高として左下の角から45度に上昇する直線が売上高線です。
②総費用線
固定費線の上から発生する線が総費用線です。

③固定費線
横軸の打ち上げ高と平行して横に延びる直線が固定費線です。
固定費線は、売上が上昇しても一定金額で推移します。

損益分岐点売上高は低いほど良い

たとえば、仮に売上高ゼロでも固定費は発生するものです。そこで、その固定費分は赤字ということになります。そして売上高が増えるにつれ、売上高から変動費を差し引いた分だけ利益が生じることになります。すると、少しずつ固定費を回収することができるので、赤字幅は縮小していきます。
さらに売上高が増えていけば、どこかのポイントで固定費をすべてまかない黒字に転換することになります。このポイントが損益分岐点ということになり、そのために必要な売上高を「損益分岐点売上高」です。この損益分岐点をクリアすれば、その後の売上高の増加は利益に直結していきます。

つまり、「損益分岐点図」でいえば、損益分岐点は低ければ低いほど、少ない販売量で利益が出ることになります。

損益分岐点分析をしてみる

損益分岐点を算出する目的は、会社の変動費と固定費の構造を把握し収支の改善の手がかりをつかむことです。
それでは、損益分岐点をどのように分析したらよいのでしょうか。

経営安全率

損益分岐点を分析する指標として「経営安全率」があります。
経営安全率は、下記の図のように求めます。

経営安全率=B/C×100…経営安全率は高いほどよい

この経営安全率は、数値が大きければ多いほど赤字になりにくい会社ということができます。この経営安全率は定期的に計算して、数値の変化をチェックすることが重要です。経営安全率が下がってきたら、商品力や販売力が弱くなったことが原因で売上高や利益率が落ち込んできた可能性が高いと考え、対策を検討しましょう。
経営安全率の減少スピードが急である時には、早急に対策を打たなければなりません。そのため、経営者のリスク管理として、損益分岐点の分析は常日頃から行う習慣をつけることが大切です。

損益分岐点売上高を下げるためには

これまでご紹介してきたように損益分岐点は低ければ低いほど利益を出しやすいということができます。それでは、損益分岐点を下げるためにはどのような施策を行えばよいのでしょうか。

(1)販売単価を上げる

まず考えられる1つの方法は、取引先と交渉して販売単価を上げることが考えられます。
しかし、この方法は、取引先が支払うお金が増えるということでもあります。
しっかりした理由がないのに販売単価を上げてくれと言っても、取引先の理解を得るのはなかなか難しいケースが多いでしょう。
そこで、次に考えられるのが「変動費率の割合を下げる」「固定費を削減する」といった方法です。

(2)変動費率の割合を下げる

販売単価を上げるのが難しい場合には、売上高に対する変動費の割合(変動費率)を下げるという方法を検討します。
変動費は販売数量に応じて増える費用なので、この変動費の売上高に対する割合を下げることで、損益分岐点を下げることができるのです。

たとえば、商品別の変動費率を把握し、比率の高い商品について対策をとります。また、製品工程を見直して内製したり材料費や外注費を削減したりすることも検討しましょう

(3)固定費を削減する

固定費を削減することも、損益分岐点売上高を下げるためには有効です。
固定費は、販売数量にかかわらず一定のコストがかかるものなので、固定費の大部分を占める人件費を見直したり、業務分析を行って無駄な作業をチェックし生産性を下げたりするなどの工夫を行いましょう。

まとめ

以上、損益分岐点の意味や損益分岐点図の作成方法、分析の仕方、損益分岐点を下げるための施策などについてご紹介しました。
損益分岐点を計算、分析することは、会社のコスト構造を把握し会社の体質改善をするために活用することができます。

経営分析を税理士に相談

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