外国人労働者を雇用する時の注意点と手続き

公開日:2019年07月04日
最終更新日:2019年07月04日

目次

  1. 外国人労働者の雇用拡大
    • 自由に外国人を雇用できるわけではない
    • 在留資格の種類
    • 在留資格を確認する方法
    • 外国人の労働条件
  2. 外国人労働者の社会保険
    • 社会保険
    • 雇用保険
    • 労災保険
  3. 外国人労働者を雇用した時の届出
    • 外国人雇用状況の届出
    • 雇用保険被保険者資格取得届
  4. まとめ

この記事のポイント

  • 外国人労働者の雇用拡大が進んでいる。
  • 雇用する際には、特別な在留資格がなければ、日本国内での就労はできない。
  • 外国人を雇用する際には、在留資格をきちんと確認し、必要な手続きを行う必要がある。

 

平成30年(2018年)12月に第197回国会(臨時会)において「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立しました。
今後ますます外国人労働者の受け入れが増加することが予想されますが、外国人労働者を雇用する際には、特別な在留資格がなければ、日本国内での就労はできないことになっています。

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外国人労働者の雇用拡大

日本の生産年齢(働くことができる年齢※15歳~65歳)人口は、近年益々減少傾向が続き、人で不足を解消する目的から、外国人労働者の雇用拡大が進んでいます。

平成29年の厚生労働省の「在留資格別にみた外国人労働者数の推移」を見ても、平成20年から外国人労働者の数は増加の一途をたどっているのが分かります。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況のまとめ

このような状況を受けて、平成30年(2018年)12月には、「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立し、外国人労働者の受け入れを拡大する政策を大きく転換しようとしています。

参照:入国管理局「出入国管理及び難民認定法 及び 法務省設置法 の一部を改正する法律の概要について」

自由に外国人を雇用できるわけではない

外国人労働者の雇用が拡大される方針が決まったからといって、外国人を自由に雇用できるわけではありません。なぜなら、日本では出入国管理法で外国人の就労が規制されていて、特別な在留資格がなければ、日本国内での就労はできないからです。
したがって、外国人を雇用する際には、在留資格をきちんと確認し、必要な手続きを行う必要があります。

観光や知人の訪問が目的で入国した人が働いたり、留学生が許可を受けずにアルバイトをしたりすることは認められません。
在留外国人は、入国の時に付与された在留資格の範囲内で就労が認められます。したがって、外国人を雇用する時には在留資格と在留期間の確認が不可欠です。

在留資格の種類

在留資格には、働くことが認められているものと認められていないものがあります。
したがって、外国人を雇用する際には、この在留資格を見て外国人が就労できる資格を持っているかどうかを確認する必要があります。

日本人の配偶者、永住者や永住者の配偶者、定住者は、働くことに制限はありませんが、在留資格が「文化活動」「短期滞在」「研修」などである場合には、働くことはできません。例えば、日本文化の研究者や、観光客、大学などの学生は働くことが認められていません。

参照:入管管理局「本邦において行うことができる活動」

なお、前述した「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」では、新たに在留資格「特定技能1号」「特定技能2号」が創設されました。

この在留資格は、特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。
特定産業分野とは、介護、ビルクリーニング、建設、造船・宿泊、農業、漁業、外食業などで、特定技能外国人は18歳以上である必要があります。

参照:法務省「新たな外国人材受入れ(在留資格「特定技能」の創設等」

在留資格を確認する方法

在留資格や在留期間は、パスポートや在留カード(外国人登録証明書」で確認することができます。
在留期間とは、日本に滞在することができる期間で、外国人はこの期間を超えて日本に滞在することはできませんし、会社も在留期間を超えて日本に滞在する外国人を雇用することができません。在留期間は在留資格によって異なりますので、入国管理局の一覧表で確認するようにしましょう。

参照:入管管理局「本邦において行うことができる活動」

外国人の労働条件

外国人も、労働基準法や最低賃金は、日本人従業員と同様に適用されます。
したがって、外国人であることを理由に長時間労働させることはできませんし、著しく低額な賃金で働かせることもできません。
また、雇用条件を締結する時には、労働時間や賃金額などの労働条件を明示しなければなりません。

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外国人労働者の社会保険

外国人労働者についても、社会保険や雇用保険、労災保険に加入する必要があります。

社会保険

外国人が雇用されている会社が、強制適用事業所(社会保険に加入する義務がある事業所)である場合には、外国人従業員も被保険者となります。なお、日本国内にある外国法人の事業所も、強制適用事業所になりますから、その事業所で雇用される従業員は、国籍に関係なく被保険者となります。

雇用保険

以前は、外国人は基本的に雇用保険の被保険者としないことになっていました。
しかし、外国人労働者の増加に伴い日本において合法的に就労する場合には、在留資格を問わずに被保険者となることになりました。
ただし、外国公務員や外国の失業補償制度の適用を受けることができる人は被保険者となりません。また、在留期間を超えたら必ず本国に帰らなければならない人も、雇用保険の被保険者としなくてよいことになっています。

労災保険

仕事中にケガや病気をした場合には、外国人従業員も日本人従業員と同様に労災保険が適用されます。外国人従業員が仕事中にケガをしたような時には、会社が迅速に労災に関する手続きを行う必要があります。

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外国人労働者を雇用した時の届出

外国人を雇用した時、外国人が離職した時には、ハローワークに届出が必要です。

外国人雇用状況の届出

平成19年10月1日以降、外国人(特別永住者を除く)を雇用した場合には、国籍・在留資格・在留期間等をハローワークに解け出ることになっています。
これを「外国人雇用状況の届出」といいます。

雇用保険被保険者資格取得届

雇用した外国人が、雇用保険加入対象者である場合には「雇用保険被保険者資格取得届」「雇用保険被保険者資格喪失届」が必要となります。
外国人が、雇用保険の加入者出ない場合には、状況に応じて所定の届出用紙を使って届け出ます。

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まとめ

以上、外国人労働者を雇用する時の注意点と手続きをご紹介しました。
外国人労働者を雇用する際には、在留資格・在留期間を確認しなければならず、ハローワークに届出を行う必要があります。
もし、外国人を不法就労させた場合には、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科されます。
社会保険労務士や行政書士など、外国人労働者の雇用に精通した専門家のアドバイスを受けて、適切な手続きを行なうようにしましょう。

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