定期積金とは?定期預金との違いは?

公開日:2023年03月27日
最終更新日:2023年03月27日

この記事のポイント

  • 定期積金とは、あらかじめ契約金額と契約期間を定め、満期日に契約金額と利息を合わせた額を受け取れる預金
  • 定期積金は、あらかじめ税金が控除されている。
  • 定期積金の利息の処理は、個人事業主と法人では異なる。

 

定期積金とは、定期積金口座に資金を預け入れたときや、資金を払い戻したときに使う勘定科目です。
定期積金は、満期になると、積み立てた元金と利息を受け取ることができます。

定期積金とは

定期積金とは、契約期間内の一定の日に、あらかじめ決められた金額を預け入れていく預金口座です。
満期日になると、積み立てた元本と利息(給付補填金)を受け取ることができます。

(1)預金口座の種類一覧

金融機関への預け金などを「預金」といいます。郵便貯金、農協、漁協への預け金を「貯金」と呼びますが、預金として処理をします。

定期積金 毎月一定額を積み立て、満期日に給付金を受け取れる積立預金
当座預金 手形や小切手の支払いを決済するための預金口座
普通預金 いつでも預け入れ、引出が可能な金融商品
通知預金 銀行に預け入れると一定の据置期間(通常は7日)は引き出すことができず、その後は2日の予告期間をおいていつでも引き出すことができる
定期預金 3カ月、6カ月、1年など満期日または据置期間を設定し、払い戻しをしない一定の金額を預け入れる預金

(2)定期積金と定期預金の違い

定期積金は、毎月一定額を積み立て、満期日になると決まった資金(給付金)を受け取ることができ、払い込んだ分の資金とその運用収益として「給付補填金」を受け取ります。

一方、定期預金は、満期日まで(または据置期間中)の払戻をしない条件で、一定の金額を預け入れる預金のことで、主に中期運用の目的で保有します。運用収益は「利息」といいます。
また、定期預金は、3カ月、8カ月、1年など一定期間は、原則として払い戻しはできません。

(3)定期積金と通知預金の違い

通知預金とは、主に大口の短期余裕資金を運用する要求払預金として利用されます。引き出す前に通知が必要となるので、銀行としても安心して運用ができることから、普通預金より若干金利が高くなっています。
一方、定期積金は満期日に決まった資金を受け取れる積立預金であり、据置期間等もありませんし、予告期間もありません。

(4)入出金の処理手続き

入金処理は、金融機関から送信される入金データなどに基づいて行い、出金処理は、出金伝票等に基づいて行います。ネットバンキングの利用がほとんどと思われますが、いずれの場合も不正を防ぐために、内部統制手続きを整備することが大切です。
なお、入出金のない口座を複数持っているケースがありますが、不正に利用されるリスクもありますし、管理の手間もかかります。将来的に利用する予定がなければ、解約することをおすすめします。

(5)定期積金の管理

定期積金口座を複数開設した場合は、口座ごとに補助科目を設定しておくと、管理しやすくなります。また、預金種類ごと、口座ごとに区分することも大切です。

預金残高は、銀行から残高証明書を取り寄せるだけでなく定期預金証書の現物を確認するなど、徹底した管理が必要です。

(6)定期積金の仕訳例①「積立時」

定期積金は、積立時に以下のような処理を行います。

「現金10万円を定期積金に積み立てた。(3年積立)」

借方 貸方
定期積金 100,000 普通預金 100,000

(7)定期積金の仕訳例②「満期時」

定期積金は、満期時には利息とともに以下のように処理を行います。

借方 貸方
普通預金 3,600,000 定期積金 3,600,000
借方 貸方
普通預金 8,500 受取利息 10,000
仮払金(法人税等) 1,500

定期積金の利息は、すでに国税15.315%と地方税5%のあわせて20.315%(法人の場合は、国税15.315%のみ)の税金が控除されています。

まとめ

定期積金は、収入からあらかじめ貯金をすることができ、いつまでにいくら貯まるのかが明確なため広く利用されていますが、管理がルーズにならないように預金口座ごとに補助科目を設定し、定期的に残高を照合するなどの管理が必要となります。
また預金管理については、出納担当者の不正を防ぐため、上席者の承認や上席者による押印、暗号番号管理など、内部統制の整備を行うことが大変重要です。

定期積金について相談する

freee税理士検索では、数多くの事務所の中から、定期積金の管理や経理システムの構築などについて相談できる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

 

\ 経理について相談できる税理士を検索 /

都道府県
業種

定期積金に関する税理士相談Q&A・経験談を見る

・口座残高がマイナスになっている
「個人事業主で仕事をしています。
事業所得の他に2か所から給与が振り込まれています。
・プライベート口座からの資金流用に関する仕訳
「事業の経費(会費)として急遽現金で15万円の支払いが必要となったのですが、事業用口座のカードが手元になかったため、プライベート口座から現金を引き出し支払いました。
・銀行の残高証明書について
「残高証明書の必要性について質問です。
期中まったく動かない当座預金があります。銀行発行の残高証明書は税務調査で必要でしょうか?経理の不透明さを払拭するためのものでしょうか?ご回答宜しくお願い致します。

この記事の監修・関連記事

監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

クラウド会計ソフトの「クラウド会計ソフト freee会計」が、税務や経理などで使えるお役立ち情報をご提供します。
「クラウド会計ソフト freee会計」は、毎日の経理作業を最小限で終わらせることができるクラウド型会計ソフトです。疑問点や不明点は、freee税理士検索で税理士を検索し、相談することができます。

クラウド会計ソフト freee会計



クラウド会計ソフト freee会計



クラウド会計ソフト freee会計なら会計帳簿作成はもちろん、日々の経理業務から経営状況の把握まで効率的に行なうことができます。ぜひお試しください!




PageTop