間接税とは|直接税との違いは?消費税以外の間接税って?

公開日:2022年06月24日
最終更新日:2022年12月21日

この記事のポイント

  • 間接税とは、消費税や酒税のように税金を負担する人と税金を納める人が異なる税金。
  • 間接税の代表例は消費税。酒税や印紙税も間接税。
  • 間接税には、国税と地方税がある。

 

税金は、いくつかの種類に分けられています。納めた税金は、最終的に国や地方公共団体に集められ、それらの運営や公共のサービスに充てられます。
一般的には、課税主体や内容によって、国税と地方税、直接税と間接税に分類することができます。

間接税とは

間接税とは、税金を負担する人と税金を納める人が異なる税金をいいます。たとえば、買い物をしたとき、実はその値段の中に税金が含まれていて、間接的に納めたことになる税金(消費者が税を負担し、業者が納税)が間接税です。

間接税の代表格は消費税ですが、ほかにも酒税、たばこ税、印紙税なども間接税に該当します。
消費税や酒税、たばこ税等を納める者は製造業者などですが、商品を販売する際には、税負担相当額が上乗せされて販売されています。
したがって、実際に負担するのは消費者(税金を負担する人)ですが、税金を納める人は製造業者です。

(1)間接税と直接税の違い

直接税とは、直接手続きをして納める税金(税を負担する人=税を納める人)です。
たとえば、所得税や法人税は直接税です。
なお、所得税や法人税などは、納税者が自分で納める税額を計算し、申告して納めます。これを「申告納税方式」といいます。

(1)間接税・直接税、国税・地方税

税金は、国税・地方税という分類をすることもできます。
たとえば、所得税は、国税であり直接税です。また、消費税は国税であり間接税です。
事業税や不動産取得税は、地方税であり直接税です。また、地方消費税は、地方税であり間接税です。

国税 地方税
都道府県税 市区町村税
直接税 所得税
復興特別所得税
相続税
贈与税
法人税
事業税
不動産取得税
都道府県税
固定資産税
市町村税
間接税 消費税
酒税
たばこ税
たばこ特別税
揮発油税
地方揮発油税
航空機燃料税
石油ガス税
石油石炭税
自動車重量税
印紙税
登録免許税
電源開発促進税
とん税
特別とん税
関税
国際観光旅客税
地方消費税
道府県たばこ税
ゴルフ場利用税
軽油引取税
地方消費税
市町村たばこ税
ゴルフ場利用税
宿泊税
入湯税

(3)間接税①消費税

消費税は、ほとんどの商品やサービスの消費に対して課税される間接税です。
消費税は事業者に負担を求めるのではなく、流通の各段階において順次課税され、最終的に税金を負担するのは消費者というしくみになっています。
消費税は、法人、個人問わず流通の各段階の事業者が、納税義務者となっています。
消費税の税率は7.8%、地方消費税の税率は2.2%で、あわせて10%です。

たとえば、10万円のテレビを購入した場合、消費税1万円分を含め、11万円を払うことになりますが、この消費税1万円の内訳は、以下のようになります。

消費税:10,000円×7.8%=7,800円
地方消費税:10,000円×2.2%=2,200円

なお、事業者は売上にかかる消費税額から、仕入にかかる消費税額を控除(仕入税額控除)して、残りを納付します。この控除をすることによって、事業者はすべての消費税を負担することなく、自分が付加した利益分の消費税のみを納付すればよいことになります。

消費税納付税額=(課税対象となる売上高(税抜)×10%)-(課税対象となる仕入高(税抜)×10%)

(4)間接税②たばこ税

たばこ税も間接税のひとつですが、たばこにはさまざまな税金が含まれています。
定価540円(20本入り)のケースで見ていると、まずたばこ税という国税(126.04円)がかかります。
このほかに、地方たばこ税がかかりますが、地方たばこ税には市町村たばこ税と道府県たばこ税があります。市町村たばこ税が122.44円、道府県たばこ税が20.00円です。
さらに、たばこ特別税(16.04円)がかかり、消費税も課されます。
つまり、たばこは全体の6割以上が税金ということになります。

たばこ税は、平成30年度の改正で、平成30年から令和3年の各年10月に3段階に分けて増税になります。
また、加熱式たばこも平成30年から令和4年にかけて、5段階で、葉巻たばこは令和2年10月から2段階に分けて増税になります。

(5)間接税③酒税

酒税とは、種類に対して課される国税です。
酒税については「アルコール1度以上の飲料および溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のもの」と規定されています。
酒税の納税義務者は、国内で製造される酒類については製造者であり、輸入される酒類については、保税地域から引き取る者ですが、負担するのは消費者です。
税率は、その酒類の種類、アルコール分等に応じて規定されています。
平成29年度の税制改正で「酒税改革」が行われ、令和2年から8年間の間に3段階に分けて税率が変更される予定となっています。

まとめ

間接税とは、モノを買った時に実はその値段のなかに税金が含まれており、間接的に納めたことになる税金です。
消費税やたばこ税、酒税などのほか、ガソリン代に含まれている揮発税も間接税です。
税金は、私たちの生活に密着していますが、税金を負担しているのは、まぎれもなく私たち国民ですから、正しい税金の知識を身につけて、可能な限りの節税対策を行っていきたいものです。

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