消費税の中間申告・中間納付とは

公開日:2019年11月14日
最終更新日:2022年07月13日

この記事のポイント

  • 消費税の申告・納付については、確定申告と中間申告がある。
  • 消費税の確定申告は、法人は課税期間終了後2カ月以内。個人は原則として翌年3月31日。
  • 消費税の中間申告とは、直前の課税期間に申告した消費税額が一定額を超えた時に必要となる。

 

消費税の課税事業者になった場合には、税務署に消費税の確定申告書を提出して、申告期限までに消費税を納付しなければなりません。
消費税の申告や納税方法については、確定申告と中間申告があります。
中間申告・納付の義務はすべての法人が対象となるわけではありません。

直前の課税期間の消費税額が一定の金額を超えた場合には、次の課税期間では中間申告を行う義務が生じます。

消費税の申告・納付

消費税の申告・納付の方法については、確定申告と中間申告があります。

そもそも消費税の納税義務が発生するかについてですが、消費税の納税義務が生じるのは、以下の①から③のいずれかに該当する場合です。
原則として課税売上高が1,000万円を超えたら課税事業者となりますが、資本金が1,000万円以上の会社は、課税売上高にかかわらず課税対象となります。

①前々事業年度の売上高(課税売上高)が1,000万円を超える

②前事業年度開始から6カ月間の課税売上高が1,000万円を超える、かつ前事業年度開始から6カ月間の給与・賞与合計額が1,000万円を超える

③資本金が1,000万円以上である
※資本金が1000万円以上の会社は、課税売上高にかかわらず、課税対象者となります。

(1)消費税の確定申告

消費税の課税事業者となった場合には、税務署に消費税の確定申告書を提出して申告期限までに消費税を納付しなければなりません。
法人の申告期限は、課税期間終了後の2カ月以内で、個人の場合は原則として翌年の3月31日です。ただし、課税期間を短縮する特例を受けた場合には、申告期限は課税期間終了後2カ月以内となる場合があります。

なお、以下のような場合には消費税の確定申告で税額が還付されます(消費税の還付申告)。

①課税標準額に対する消費税額より控除税額の方が大きい場合
②中間申告による納付税額が確定申告による差引税額より大きい場合

つまり、預かった税金より支払った税金の方が多い場合には、申告することで差額の税金の還付を受けることになります。

(2)消費税の中間申告

中間申告とは、現在の課税期間の確定消費税額を概算で見積もって前もってその一部を申告・納付することです。つまり、消費税の確定申告によって納付すべき税金の前払い的な性格を有します。

直前の課税期間中に申告した消費税額が、一定額を超えた場合にはその次の課税期間において中間申告をしなければなりません。

消費税の中間申告の時期と回数は、以下のように少し細かく分かれています。

直前の課税期間の確定消費税額 48万円以下 48万円超から400万円以下 400万円超から4,800万円以下 4,800万円超
中間申告の回数 原則、中間申告不要 年1回 年3回 年11回
中間申告提出・納付期限 ただし、任意の中間申告制度あり 各中間申告の対象となる課税期間の末日の翌日から2月以内 (下記図1のとおり)
中間納付税額 直前の課税期間の確定消費税額の6/12 直前の課税期間の確定消費税額の3/12 直前の課税期間の確定消費税額の1/12
1年の
合計申告回数
確定申告1回 確定申告1回
中間申告1回
確定申告1回
中間申告3回
確定申告1回
中間申告11回

上記の表のとおり、前期の消費税の年税額(地方消費税をのぞく)が48万円以下であれば、中間申告は不要です。

たとえば、3月決算の会社で年1回中間申告を行う場合、中間申告対象期間は4月から9月、申告期限は11月ということになります。なお、中間申告義務のない事業者でも、任意で中間申告を行うことができます。

中間申告によって納付した税額は、確定申告を行う際に「すでに納付した金額」として確定消費税から差し引きます。確定消費税額の方が少なくなった場合には、中間申告によって払い過ぎた消費税が還付されることになります。

令和1年10月に消費税率が10%にアップしたことで今後は納税額が増えた場合には、前もって中間申告を行って、一部を納税するというのも有効です。

消費税の中間申告の方法

消費税の中間申告の納税額の計算は、予定申告方式と仮決算方式の2つの方法があります。これらの方法については、とくに届出などの手続きを行わずに、自由に選択することができます。

(1)中間申告の方法①予定申告方式

予定申告方式とは、中間申告の納付税額を、前年度の確定消費税額を月数按分して計算する方法です。たとえば中間申告が年1回であれば「直前の確定消費税額×6/12」となり、年3回であれば「直前の確定消費税額×3/12」、年11回であれば「直前の確定消費税額×1/12」となります。実際には税務署から送付されてくる申告用紙にあらかじめ金額が印字されているので、計算する必要はありません。

(1)中間申告の方法②仮決算方式

仮決算方式とは、中間申告対象期間ごとに決算処理を行って、中間申告の納付税額を計算する方法です。
たとえば中間申告が年1回であれば、6カ月を1つの課税期間とみなして、確定申告と同じように納付税額の計算を行うのです。納付のタイミングは、中間申告の対象となる課税期間の末日から2カ月後です。
年1回の場合で言えば、その事業年度開始日から8カ月後となります。

この方法は申告の回数が増えるごとに事務負担がかかりますが、納付税額の方が多く資金繰りが厳しいという事情がある場合には、一定のメリットがあります。
提出期限を過ぎてから提出することは認められませんので、早めに税理士に相談してみましょう。

まとめ

消費税の計算は煩雑なこともあり、滞納が多い税金であるといわれています。
しかし申告や納付を行わないと、無申告加算税や過少申告加算税、延滞税、重加算税などが課されることになります。
令和1年10月に消費税率が10%に上がったことで、納付額が増加したというケースも多いでしょう。適切な申告や納付を行うとともに納税資金を確保するためにも、消費税の中間申告における納付税額の計算方法などについて、早めに税理士に相談することをおすすめします。

さらに、令和5年(2023年)10月1日から、消費税の仕入税額控除の要件としてインボイス制度が始まりますが、業務コストの負担を最小限に抑え、業務の効率化を図るためも、可能な限り早めにインボイス導入の準備を始めることが大切です。

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