「セルフメディケーション税制」とは

公開日:2018年11月09日
最終更新日:2018年11月09日

目次

  1. セルフメディケーション税制とは
    • セルフメディケーション税制を受けるための要件
    • 対象となる特定一般用医薬品に該当するものとは
    • セルフメディケーション税制の控除額の計算方法
    • 医療費控除との選択適用
  2. セルフメディケーション税制を受けるための手続き
    • 確定申告書の提出
    • セルフメディケーション税制の明細書
    • 要件を満たしていることを証明する書類
    • 特定一般医薬品等購入費を証明できる書類
  3. まとめ

セルフメディケーション税制とは、2017年(平成29年)から始まった新しい医療費控除の特例です。
一般用医薬品などを購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができます。控除額は、対象の医薬品購入費の合計額から1万2,000円を差し引いた金額(最高8万8,000円まで)です。

セルフメディケーション税制の適用を受けるためには要件が必要ですが、要件を満たせば、自分が使用した特定一般用医薬品だけでなく「生計を一にする配偶者やその親族」が使用した医薬品についても利用することができます。

セルフメディケーション税制とは

セルフメディケーション税制とは、2017年(平成29年)から始まった新しい医療費控除の特例です。
2017年(平成29年)1月1日から2021年12月31日までの間に、「特定一般用医薬品等購入費」を支払った際に、一定の金額の所得控除を医療費控除として受けることができる制度です。
特定一般用医薬品等購入費とは、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品や一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)をドラッグストアなどで購入した際の購入費用のことをいいます(※後述)。

自分が使用した特定一般用医薬品だけでなく「生計を一にする配偶者やその他親族」が使用した分の医薬品も含みます。

セルフメディケーション税制を受けるための要件

セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当すること」です。
そして、セルフメディケーション税制の目的も、「自発的に健康管理や疾病予防について一定の取り組みを行うようにすること」を目的としています。
したがって、セルフメディケーション税制の適用を受けるためには、健康診断や予防選手など健康の維持増進や疾病予防に一定の取り組みを行っている必要があり、具体的には下記の要件のいずれかを満たしている必要があります(すべてを満たしている必要はありません)。

①加入している健康保険の健康診断を受けている
②予防接種(定期接種またはインフルエンザワクチン)を受けている
③特定健康診査(メタボ検診)まやは特定保健指導
④市町村が実施するがん検診を受けている
※市町村が自治体の予算で住民サービスとして実施する健康診査は対象ではありません

対象となる特定一般用医薬品に該当するものとは

「特定一般用医薬品」とは以下の2種類に該当するものです。
①医師によって処方される医薬品
②ドラッグストアで購入できる「スイッチOTC医薬品(OTC医薬品に転用された医薬品)」OTCとは「Over The Counter」の略で、「カウンター越しに薬を販売」という意味です。つまり、医師の処方箋を必要せずにドラッグストアなどで購入できる、いわゆる市販薬のことをいいます。

スイッチOTC医薬品については、「租税特別措置法施行令第二十六条の二十七の二第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定める一般用医薬品等」において、有効成分が定められています。

参照:厚生労働省「スイッチOTC医薬品有効成分リスト」

また、セルフメディケーション税制の対象医薬品の品目については、下記で公表されています。

参照:厚生労働省「セルフメディケーション税制の対象医薬品 品目一覧」

なお、セルフメディケーション税制の対象となる商品には、購入した際のレシートにセルフメディケーション税制の対象商品であることを示す以下のようなマークが掲載されています。

セルフメディケーション税制の控除額の計算方法

所得から控除できる額は、実際に支払った特定一般用医薬品購入費の合計額から、1万2,000円を差し引いた金額です。
子の金額には、保険金などで補てんされた金額は含まれません。

なお、控除されるのは、最高8万8,000円までです。
特定一般用医薬品購入費の合計額が20万円の場合には、20万円ー1万2,000円の18万8,000円が控除額になるのではなく、控除額は限度額の8万8,000円までです。

医療費控除との選択適用

セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例なので、従来の医療費控除に加えてセルフメディケーション税制を使うことはできず、選択適用(よりトクする方を選ぶ)となります。
つまり、セルフメディケーション税制を利用する場合には、従来の医療費控除は使えず、従来の医療費控除を使う時には、セルフメディケーション税制を利用することはできません。

セルフメディケーション税制を受けるための手続き

セルフメディケーション税制を受けるためには、確定申告の際に、必要書類を貼付する必要があります。
医療費控除の確定申告については下記の記事で紹介しています。併せてご覧ください。

「確定申告に必要な医療費控除の知識と還付を受けるために必要な手続き」を読む

確定申告書の提出

確定申告の際には、セルフメディケーション税制の適用に関する事項を記載した確定申告書を所轄税務署長に提出する必要があります。
また、以下の2点の書類が必要です。

①セルフメディケーション税制の明細書
②要件を満たしていることを証明する書類(健康の維持増進や疾病予防に一定の取り組みを行ったこと)

セルフメディケーション税制の明細書

確定申告の際には、「セルフメディケーション税制の明細書」を貼付する必要があります。
明細書の記載事項につては、下記の例を参考にして下さい。

要件を満たしていることを証明する書類

セルフメディケーション税制を受けるための要件は、「健康診断や予防選手など健康の維持増進や疾病予防に一定の取り組みを行っていること」なので、その取り組みを行ったことを証明できる書類(健康診断書などの控え)の添付が必要です。
具体的には、以下のような書類が必要です。
結果通知表を貼付する場合には、健診結果部分を黒塗りにするか、または切取りなどをした写しなどでも構いません。

・インフルエンザの予防接種又は定期予防接種(高齢者の肺炎球菌感染症等)の領収書又は予防接種済証
・市区町村のがん検診の領収書又は結果通知表
・職場で受けた定期健康診断の結果通知表
・特定健康診査の領収書又は結果通知表
・人間ドックやがん検診をはじめとする各種健診(検診)の領収書又は結果通知表

特定一般医薬品等購入費を証明できる書類

特定一般医薬品等購入費を証明できる書類は、領収書でもレシートでも問題ありませんが、いずれの場合も次の項目が記載されていることが必要です。

・商品名
・金額
・セルフメディケーション税制の対象商品である旨の表示
・販売店名
・購入日

まとめ

以上、「セルフメディケーション税制」についてご紹介しました。セルフメディケーション税制は医療費控除の特例なので、医療費控除とセルフメディケーション税制を同時に使うことはできず、どちらを選択するかは自身で判断することになります。医療費控除については下記の記事で紹介しています。併せてご覧ください。

「確定申告に必要な医療費控除の知識と還付を受けるために必要な手続き」を読む

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