新たな税理士と顧問契約を結ぶときの注意点とは

公開日:2018年11月02日
最終更新日:2018年11月14日

目次

  1. 税理士との顧問契約
    • そもそも顧問契約とは
  2. 顧問契約を結ぶ時の注意点
    • どのような仕事をしてくれるのか確認する
    • 報酬の相場を知っておく
    • 契約書の内容を確認する
    • 顧問料の値上げなどについて確認しておく
    • 別料金になる業務を明確しておく
  3. 税理士に依頼できること
    • 記帳業務
    • 給与計算業務
    • 経営相談
    • 事業承継
    • 資金繰りに関するアドバイス
    • 節税対策
    • 決算・申告
    • 補助金申請に相談
  4. 税理士変更の注意点
    • 書類・データ類の引継ぎ
    • 契約書の内容の確認
  5. 税理士検索freee

税理士と顧問契約を締結すると、契約内容によりますが、月に1度面談して、節税対策や資金繰り、業務の合理化など、さまざまなアドバイスを受けることができます。
ただし、顧問契約を締結する時に依頼できる業務の内容や顧問報酬の額について認識の相違があると、後々不満の種になったり、トラブルの原因になったりしてしまうこともあります。

ここでは、税理士と顧問契約を結ぶ時の注意点、依頼できる業務などについてご紹介します。

税理士との顧問契約

税理士とは、納税者に代わって申告から税務調査の対応までの一連の納税手続きについて、納税者の代理人として業務を行う税理士のことをいいます。
税理士と顧問契約を締結すると「顧問税理士」となり、税務に関するあらゆる種類の書類を作成し、税務全般の相談に乗ってもらうことができます。

そもそも顧問契約とは

顧問契約とは、弁護士や税理士、会計士などの資格を持つ専門家と、特定の業務の依頼する旨の契約を締結することです。

通常は「業務契約書」という契約書で、委任業務の範囲、契約期間、報酬などについて定め、双方が合意した場合には、書類に捺印をして契約を締結します(※後述)。

顧問契約を結ぶ時の注意点

税理士と顧問契約を締結する際には、依頼できる業務内容や報酬について確認するのはもちろんですが、別途料金が必要な業務は何なのか、月に何度面談するのか、今後顧問料の値上げという事態は発生するのかなどといった、細かい点についても確認しておく必要があります。

どのような仕事をしてくれるのか確認する

まずは、自社の事情や顧問料などについて相談し、どのような業務を依頼できるのかを確認しましょう。

税理士には、領収書を渡して日々の記帳業務から依頼することもできますし、決算作業だけ依頼するということもできます。
会計ソフトを活用すれば、日々の記帳業務はほぼ自動化することができますので、自計化を目指しつつ、税理士には月次でアドバイスを受けることもできますし、年に1度の決算業務だけ依頼するというのもよいでしょう。

大切なのは、経営を発展させるために付加価値の高い経理システムを構築していくことです。
税理士に相談しながら「記帳は自社で行うが、仕訳の確認や月次決算の書類作成はお願いしたい」など、どのような仕事をお願いするか決めましょう。

報酬の相場を知っておく

顧問契約を結ぶ際には、依頼する業務の報酬の相場を知っておくことが必要です。
報酬については、税理士法改正によって税理士報酬規程自体がなくなり、各税理士が報酬を自由に決めることになったので、「この程度の業務内容なら、いくらくらいが相場なのか」については分かりづらいこともあるでしょう。

日本税理士連合会が行った税理士実態調査報告書や、各税理士事務所のホームページを平均すると、個人・法人とも、月額の顧問報酬は「3万円以下」のケースが多いようです。また、決算報酬は、個人では10万円以下、法人で20万円以下のケースが多いようです。

ただし、報酬が高いかどうかを検討する際には、仕事の内容と対価関係を比較して検討する必要があります。税理士が何もしないのに月々顧問報酬を支払っているのであれば、それは高いということになりますが、税理士の仕事内容によっては、その報酬額は相場より十分安いということになるかもしれません。

したがって、報酬が高いか安いか判断する際には、ただ料金の額だけではなく、仕事内容もしっかり確認するようにしましょう。

「税理士の活用法・報酬相場・選ぶポイント」を読む

契約書の内容を確認する

日本税理士会では、業務契約書のひな型を紹介しています。(画像拡大できます)

 

○日本税理士連合会 「業務契約書(記帳代行を含む顧問契約書モデル)」より引用

・委任業務の範囲
委任業務の範囲については、月次で面談を行うケースや、決算作業のみ依頼するケースなど、個々によって異なりますので、しっかり協議しましょう。

・契約期間
契約期間の自動更新については、「契約期間完了日の1カ月前までに双方より意思表示がない限りは、自動更新する」と記載するケースもあります。

・報酬の額
報酬額については、旧税理士報酬の算定方法を参考にしたり、同じ業務内容の他事務所の報酬を参考にしたりして、相場感を持っておくとよいでしょう。

「税理士の活用法・報酬相場・選ぶポイント」を読む

顧問料の値上げなどについて確認しておく

顧問料については、会社の規模によって値上げされることもあります。
事業規模に応じて作業が増えるのであれば、顧問料の値上げは相当なこともあります。
しかし、どのような場合に報酬の値上げがあるのかについては、最初に明確にしておくとよいでしょう。

別料金になる業務を明確しておく

税務調査の対象となった際の報酬などについても、先に確認しておくようにしましょう。
最近は、無報酬で対応する場合もありますし顧問料に含めるとしている事務所もあります。
税務調査が入ることが分かってからだと、なかなか言い出しにくいものなので、先に確認しておくとよいでしょう。

税理士に依頼できること

税理士には、記帳業務や決算作業のほかにも、資金繰りや事業承継などについて相談することもできます。
月次で面談する旨の顧問契約を結ぶ場合などは、相談できる項目について知っておくと、アドバイスしてもらうことが増えます。

記帳業務

記帳業務とは、領収書を渡して帳簿づけから依頼することです。
クラウド会計ソフトを導入して、ネットバンキングやクレジットカードの情報と連動させれば、自動仕分けして会計ソフトに自動入力されるので、以前ほど記帳業務の負担はなくなりました。当初だけ税理士に設定指導を受けて、仕訳については適宜クラウド上で税理士に確認を依頼するケースが最も効率よく、月額の顧問報酬を抑えることもできるので、おすすめです。

経理は個々の状況に応じて最も効率よく行えることが重要なので、どのような経理システムを構築し、どのタイミングで確認を依頼するかなどは、税理士と相談し、判断することが必要です。

「会計ソフトって何?「クラウド会計ソフト」って何?」を読む

税理士検索freee「経理・記帳業務にノウハウを持つ税理士一覧」を見る

給与計算業務

事務所によっては、給与計算業務まで請け負う事務所もあります。
給与計算は、締め日から支給日までの間に、給与計算を終わらせ、振込み手続きまで完了する必要があります。

給与計算については、「人事労務freee」を導入すれば、これらの工程は、ほぼ全て自動化することができますが、前提条件として必要になる知識もありますので、税理士や社会保険労務士の指導を受けたほうがよいでしょう

税理士検索freee「給与計算・年末調整・人事労務にノウハウを持つ税理士・社労士一覧」を見る

経営相談

経理とは、会社のお金の出入りを把握して経営の指標となるための資料を作成する業務のことをいいます。
税理士には、この経理業務を通じて作成された資料をもとに、資金繰りや経営管理についてアドバイスをうけることができます。

事業承継

事業を継続させるためには、事業承継は避けては通れない課題です。
中小企業の経営者の高齢化は、社会問題となっていて、国もさまざまな支援体制を整えています。しかしそれでも、自身の引退後の経営については全く無関心の経営者が非常に多いのが実情です。
経営者は、現役のうちに事業承継対策を検討して、適切に次世代にバトンを渡すことが重要であり、1日も早く対策を検討し計画を実行することが大切です。

事業承継対策を何も行わないまま、経営者の予期しない相続が発生すると、円満だった親族の関係が悪化し、会社の経営どころではなくなるケースもあります。

税理士には、事業承継対策として何を検討すべきか、どのような準備が必要か、などについてアドバイスをもらうことができます。

「事業承継のポイント|納税資金、後継者育成、自社株評価」を読む

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資金繰りに関するアドバイス

資金の動きは、経営状態を左右します。
安定した経営状態を維持するためには、ただ売り上げを上げればいいというものではなく、そのお金を、何にどう使うかという視点も必要です。
税理士には、現在の収支の内容をきちんと管理し、資金不足による会社の危機を回避するための資金繰りについてアドバイスをもらうことができます。

また、一時的な資金不足を補うために、金融機関から融資を受けるのが必要となることもあります。
その際に「税理士に依頼するとお金がかかるから」と、自力で銀行に申し入れをして融資を受けようとする人がいます。しかし、銀行に信頼される書類を作成するためには、資金調達に精通した税理士のアドバイスが欠かせません。

「資金調達の方法まとめ~金融機関、補助金、VC」を読む

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節税対策

もともと税法では、課税標準を算定するまでの間に、いくつかの選択肢が設けられていて、何をどう選択するかは納税者の自由とされています。
したがって、営利を追求する会社が、その時々に会社にとって有利な税制度を選ぶのは当然であり、これを節税といいます。

税金は所得に対して課されるものなので、課税所得を減らせば税金は安くすることができます。この課税所得は利益から損金(税務上の費用)を差し引いて求めますから、税金を安くしようと思えば、利益を減らすか損金を増やせばよいということになります。

しかし、会社の利益を減らすということは売上を減らすことにもなりますので、意図的に減らすのは考えられません。また、損金を増やすということは経費を増やすということであり、会社に残るお金が減ってしまいますので、おすすめできない節税方法です。

そこで、考えられるのが特別償却や税額控除、修繕費を使った節税方法などです。
これらの節税対策は、期間限定の制度もありますので、税制に精通した税理士からのアドバイスが欠かせません。

「法人の節税対策-決算前にすべき節税対策ガイド」を読む

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決算・申告

決算とは、業績を確定させて外部に公表する資料を作成することです。そして、申告とは決算書をもとに税金を計算し、税務署や各都道府県に書類を提出することをいいます。
会計ソフトを導入すれば、決算書までほぼ自動で作成することができますが、内容が正しいか、必要な記入がされているかなどについては、税理士に確認することをおすすめします。
また、決算書に税理士のハンコがある場合には、税務調査のターゲットになりにくいというメリットも期待できます。

「会計ソフトって何?「クラウド会計ソフト」って何?」を読む

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補助金申請に相談

助成金や補助金とは、申請することで国や地方公共団体などからお金をもらえる制度です。
税理士事務所によっては、申請書類の作成から申請手続きまでサポートをしている事務所もあります。また、外部の専門家と連携してサポートを行う税理士事務所もあります。

「補助金とは・助成金とは|種類と活用方法」を読む

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税理士変更の注意点

「顧問料が高い」「サービス内容に不満がある」などの理由で、税理士を変更したいというケースがあります。
どのような理由にせよ、解約は言い出しにくいものです。なるべく穏便に後腐れのないよう注意しなければなりません。
では、税理士を変更する際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

書類・データ類の引継ぎ

税理士事務所には、請求書や領収書、総勘定元帳などの重要書類を渡しているケースが多いです。これらの重要書類は、契約を解除したら確実に返却してもらうようにしましょう。
忘れがちなのが、e-Taxのパスワードです。
パスワードが顧問税理士しか分からない場合には、新たにパスワードを設定することになり過去のメールボックスが見られなくなります。

新しい顧問税理士が決まっていれば、どの書類を返却してもらうべきか、データはどのように引き継ぐのがスムーズかなどについてアドバイスをしてもらうことができます。

契約書の内容の確認

税理士を変更する際には、契約書の契約期間や条項を確認する必要があります。
条項の中には、「契約期間完了日の1カ月前までに双方より意思表示がない限りは、自動更新する」といった内容が書いてあるケースもあるので、その条項に合わせて解約を申し出る必要があります。

「顧問税理士の契約解除する時の注意点」を読む

税理士検索freee

以上、「税理士と顧問契約を結ぶときの注意点とは新たな税理士と顧問契約を結ぶときの注意点とは」についてご紹介しました。
税理士と顧問契約を結ぶ際は「税理士検索freee」がおすすめです。多用なニーズに合わせて税理士を検索できる「税理士検索機能」とコーディネーターによる「税理士紹介サービス」で認定アドバイザーとマッチングすることができます。

 

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