税務相談|経営者「中小企業の節税対策を知りたい」

公開日:2019年09月06日
最終更新日:2019年09月06日

目次

  1. 中小企業の税務相談
    • (1)経費を増やせば節税になる?
    • (2)役員賞与で節税できる?
    • (3)決算セールで節税できるってホント?
    • (4)翌期の経費前倒しは効果あり?
    • (5)決算前に高額資産を買うべき?
  2. 税理士おすすめの節税対策
    • (1)各種税額控除を活用する
    • (2)法人登記して自宅を経費に
    • (3)残業時の食事も経費に
    • (4)保険を活用した節税対策
    • (5)消費税だって節税できる
  3. まとめ
    • 税理士に相談したい人

この記事のポイント

  • 経費を増やせば節税できるが、資金繰りが悪化することもあり得策ではない。
  • 無理な節税対策を行うと、税務調査の対象となることもある。
  • 適切な節税対策を行えば、納税額を大きく減らすこともできる。

 

中小企業の節税対策はたくさんありますが、リスクばかり大きくてほとんど効果のないものもあります。また、節税のつもりで行った対策に問題があり、税務署からチェックされてしまうこともあります。

ここでは、中小企業の経営者の皆様から寄せられた、節税に関する税務相談とそれに対する税理士のアドバイスをご紹介します。

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中小企業の税務相談

事業が軌道にのりようやく利益が出るようになると、次に経営者にとって大きな悩みとなるのが「税金」です。中小企業の経営者にとって「節税対策」は、避けて通ることができない大きな問題です。
ここでは、中小企業の経営者の皆様の節税対策の悩みのなかでも、最も多いものを5つご紹介します。

(1)経費を増やせば節税になる?

–「経費を増やして損金を増やせば、その分だけ節税することができますか?」

確かに経費を増やせば、節税することはできます。
しかし、節税とはそもそも会社の資金繰りを良くするために行うものです。節税したいと思うあまりに無駄な経費を使えば、それだけ資金繰りは悪化してしまいます。結果的に「こんなことなら、税金を払った方が良かった」というケースも多いものです。
必要のない経費を計上しても、会社にとって何ら良いことはありません。
無駄な経費を払うくらいなら、給料をアップして従業員に還元する方が会社にとってメリットのあるといえますので、従業員に還元する方法を検討されてはいかがでしょうか。

(2)役員賞与で節税できる?

–「思ったより利益が出そうなので、決算賞与を支給することにして損金として計上したいが、要件はありますか?」

決算賞与は、賞与を支払うことが確定しているので、未払いであっても経費計上が可能となります。したがって、想定より利益が増えて時に、決算賞与を支給するという方法は、未払いであっても当期の経費として計上することができるので、有効な節税対策ではあります。
ただし、決算賞与を計上する場合には、「事業年度終了日までに支給額を全従業員に通知する」「通知した金額を事業年度終了日の翌日から1カ月以内に全額支給する」など、いくつかのルールがあります。これらのルールを満たしていない決算賞与の支給は節税効果がなくなってしまうので、注意が必要です。

(3)決算セールで節税できるってホント?

–「決算セールで在庫を減らしたいのですが、これが節税対策になると聞きました。どうすれば節税対策になるのでしょうか。」

巷でよく見かける「決算セール」は、期末に在庫を一掃するための施策というイメージがあると思いますが、実は節税策のひとつでもあります。
決算セールで在庫を安く販売することで、その金額で販売したという事実を作ることができるからです。
ただし、原価割れで販売することが悪質と判断されれば、税務否認されてしまいます。状況によっては、決算セールではなく在庫を廃棄する方が節税効果の面ではメリットが大きいこともあります。なぜなら、在庫を廃棄してしまえば、廃棄分を経費にすることができるからです。決算セールを行うか在庫を廃棄するかについては、税理士とよく相談されるのがよいでしょう。

(4)翌期の経費前倒しは効果あり?

–「経費を支払う予定はあるのですが、支払時期が翌期です。これを当期に計上することはできますか?」

翌期の初めに予定している宣伝費や交際費、修繕費などの経費を前倒しして当期に計上して、当期の税金を少なくするという方法は、確かに当期の視点から見れば節税対策としては有効です。
しかし、期末の経費は税務調査で必ずチェックされるポイントです。やみくもに経費計上してしまうと、これらの経費について税務調査で否認されてしまうこともあります。また、支出をしただけでは損金とならないこともあります。
経費の前倒しを行う場合には、前倒ししても問題がないのかをよく検証してから実施することが大切です。

(5)決算前に高額資産を買うべき?

–「予想より利益が増えそうです。この機会に高額資産を購入して、経費に計上したいのですが。」

高額な資産を購入しても、その全額を当期の経費とすることはできません。
10万円以上の資産を購入した場合には、原則として減価償却という方法で数年(耐用年数)にわたって経費としていくことになるからです。
耐用年数は新品の資産を基準としていて中古資産だと短くなりますから、中古でもよいものは中古で購入すると短い期間で償却することができます。
中古でよいものは中古で購入することで、短い期間で償却することで節税効果があります。
また、中小企業(資本金の額が1億円以下などの法人)の場合、取得価額が30万円未満の少額減価償却資産を取得した時には、全額を損金とすることができますが、この場合も1事業年度あたり300万円が限度となっていますので注意しましょう。

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税理士おすすめの節税対策

これまでご紹介したように、節税対策は必要な要件があることもありますし、方法によってはリスクを伴うことがあります。
そこで、ここでは税理士がおすすめする節税対策をご紹介します。

(1)各種税額控除を活用する

税額控除とは、当期の税額から直接差し引くことができる非常にメリットのある制度です。
たとえば、所得拡大促進税制を活用した場合、給与総額の前事業年度からの増加額の15%を税額控除することができます。
さらに、教育訓練費が過去2年平均比で20%以上増加した場合には、給与総額の前事業年度からの増加額の20%が税額控除されます。

このような税額控除は、他にも「中小企業投資促進税制」と「中小企業等基盤強化税制」というものがあります。これらの税制を中小企業者等が活用すると、特別償却または税額控除が認められます。
ただし、これらの税額控除の制度は期間限定のものが多く、前述した「所得拡大促進税制」も令和3年(2021年)までに開始される事業年度が対象です。また要件が変更されることも多いので、税理士に相談して情報をキャッチするようにしましょう。

(2)法人登記して自宅を経費に

中小企業の場合、法人登記を自宅にしているケースがあります。
自宅にかかる支出のうち、法人が利用している部分は、法人の損金とすることができます。自宅が賃貸物件の場合には、法人が利用している割合だけ法人の損金にします。
自宅が自己所有物件の場合には、自法人と個人との間で賃貸借契約を締結して、賃料を設定すれば、法人が個人に支払う賃料を法人の損金とすることができます。
なお、自宅を個人名義から法人名義に変更すれば、自宅で利用している部分を社宅とすることで社宅制度を利用できる場合もあります。

(3)残業時の食事も経費に

自宅にかかる支出のうち、法人が利用している部分残業時の食事代は、交際費ではないし経費では落ちないと思っている人もいますが、法人の福利厚生費として損金とできるケースがあります。
しかし、「全社員を対象としていること」「実費精算であること」「適切な金額であること」などの要件を満たしていないと給与と認定されてしまい、税務調査で追及を受けることがあります。この時、福利厚生費であることをきちんと説明できるよう、残業時の食事に関する規定を定めておくとよいでしょう。

(4)保険を活用した節税対策

生命保険を活用した節税対策はポピュラーな方法ではありますが、全額を損金とできる保険はピーク時の返戻率が高く、ピーク時の返戻率はかなり低いという特徴があります。
したがって、短期で解約をしてしまうと思わぬ損をしてしまい、「これでは何のために節税したのか」ということになりかねません。
保険制度を利用した節税対策を行う時には、入念に資金計画を立てて、十分な資金繰りが見込める状況である時に上手に利用するようにしましょう。

(5)消費税だって節税できる

消費税の納税義務があるか否かは、基準期間における課税売上高が1,000万円を超えるか否かで判定します。基準期間は原則としてその事業年度の前々年度を指しますので、設立して2年目までは基準期間がありませんので、免税事業者となります。
しかし、資本金が1,000万円以上であったり課税売上高や給与等支払額が1,000万円を超える時には、2年目は免税事業者となることができなくなってしまいます。
したがって、まずは資本金1,000万円以下にすること、2年目の基準期間を短くして課税を回避するなどの対策を行うことで、免税期間を長くすることができます。

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まとめ

以上、中小企業経営者の方々の税務相談や、税理士がおすすめする節税対策についてご紹介しました。ここでご紹介した以外にも、効果的な節税対策はたくさんあります。また、節税対策は、個々の状況に応じて検討すべきです。また、税務調査の対象となった時にもしっかり主張できるよう、適切な対策を行う必要があります。
節税対策を行う時には、むやみに自分で判断するのではなく、税務のプロである税理士に相談するのが得策です。

税理士に相談したい人

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