株の税金、一般口座で株取引を行っている人の確定申告はどうなる?

公開日:2019年04月05日
最終更新日:2019年10月15日

目次

  1. 一般口座の株取引
    • 一般口座と特定口座の違い
    • 株取引で課税される税金とは
  2. 一般口座で利益が出た場合の申告
    • (1)申告書B第一表の左欄
    • (2)申告書B第二表
    • (3)株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書1面、2面
    • (4)申告書第三表
    • (5)申告書B第一表の右欄
  3. 株取引で損失が出た場合
    • 譲渡損失の繰越控除を受ける
  4. まとめ

一般口座で株取引を行っている場合には、自分で1年間の株取引を振り返って利益が出たか損失が出たのかを計算して、確定申告をする必要があります。
売買損益の計算は、1銘柄ずつ行う必要がありますので、まずは証券会社からの取引報告書をとりまとめ、それから確定申告書を作成します。

ここでは、一般口座で株取引を行っている人の確定申告についてご紹介します。

一般口座の株取引

株取引を行なう口座は、特定口座と一般口座に分けることができます。

一般口座と特定口座の違い

特定口座とは、利益や損失の計算、税金計算を証券会社などが行ってくれる口座です。
さらに「源泉あり」と「源泉なし」に分けることができます。
「源泉あり」を選択すると、証券会社などが取引ごとに税金を清算してくれる仕組みになっていますので、原則として確定申告は不要です。

特定口座で確定申告をしている場合については、以下の記事もご確認ください。

「株の税金|特定口座(源泉なし)で利益が出た場合の確定申告」を読む

株取引で課税される税金とは

所得税や住民税は、その人の1年間の所得に対して課されます。
したがって、株取引を行って年間で利益が出た場合にも、1年間のトータルを集計した額で税金を計算します。
損失が出た場合には税金はかかりませんが、利益が出た場合には、その利益の20.315%(=所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)が課税されます。
なお、損失が出た場合にはその損失を翌年に繰越すことができますし、税金が還付される可能性もありますので、確定申告をしたほうが得をすることがあります。

株取引で損失が出た場合の確定申告については、以下の記事もご確認ください。

「株の税金|株取引で損失が出た場合」を読む

一般口座で利益が出た場合の申告

一般口座で株取引を行っている場合には、自身で取引の損益や税額を計算し、確定申告をする必要があります。

まずは証券会社から送られてくる取引報告書をまとめ、年間の売買損益を計算します。
売買損益の計算は、1銘柄ずつ「譲渡収入金額-(取得価額+譲渡手数料+負債利子+消費税+経費)」で計算します。

最初に以下のような一覧表を作成しておくとスムーズです。

なお、申告書は以下の流れで行いますので、流れに沿って記載方法をご紹介します。

(1)申告書B第一表の左欄

まず、確定申告書B第一表の左欄を記入します。
左欄には、給与などの収入を記入します。

1年間の収入金額を記入します(申告書「カ」の欄)。

1年間の所得金額を合計します(申告書⑥と⑨の欄)。

「所得から差し引かれる控除」の欄で、該当する控除を記入します(申告書⑩~㉔の欄)。
基礎控除額は一律38万円です。
生命保険料を払っている場合には、源泉徴収票の「生命保険料の控除額」から⑭に転記します。

(※申告書B第2表へ)

(2)申告書B第二表

確定申告書の左欄を記入したら、申告書B第二表に記入します。
申告書B第二表には、給与などの収入の内訳を記入します。

申告書B第二表の「所得の内訳」の欄に、所得の内訳を記入します。
源泉徴収票の支払額と源泉徴収税額から転記をします。

該当する控除について記入します。
記入する数字は、申告書B第二表左欄に記入した額と同じです。
源泉徴収票の「社会保険料等の金額」から転記します。

住民税の納付方法を選択します。勤務先に知られたくない場合には「自分で納付」に○をつけます。

(3)株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書1面、2面

申告書B第二表を記入したら、株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書1面、2面を記入します。
株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書には、主に株取引の収入を記入します。

証券会社から送られてくる特定口座年間取引報告書を確認し、計算明細書の2面に株取引の内訳を記入して、合計します。
証券会社ごとの明細を記入して合計します。
1つの証券会社に複数の銘柄がある場合には、合算して記入します。

2面の合計額を、1面の「譲渡による収入金額」の欄(計算明細書1面①の欄)と「小計」の欄(計算明細書1面③の欄)に記入します。

2面の取得費の額を、1面の「必要経費又は譲渡に要した費用等」の欄(計算明細書1面④の欄)に転記します。

株取引による所得金額を記入します(計算明細書1面③から⑦を引いた数字を⑨⑪⑬の欄に記入)。

(4)申告書第三表

株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書1面、2面を記入したら、確定申告書第三表を記入します。
確定申告書第三表には、全体の収入にかかる税額を計算して記入します。

収入金額の「上場株式等の譲渡」の欄に、株取引による収入金額を記入します。
※具体的には、明細書小計③欄の数字を、申告書第三表「ツ」欄に転記します。

所得金額の「上場株式等の譲渡」の欄に、株取引による所得金額を記入します。
※具体的には、計算明細書の「繰越控除後の所得金額」の欄の数字(※明細書⑬欄)を、申告書第三表65の欄に転記します。

株取引と給与の実際に課税される所得金額をそれぞれ計算します。
具体的には、第一表から以下の通り転記します。

(ア)第一表「所得金額」の合計(※第一表⑨欄から、第三表⑨欄に転記)
(イ)第一表「所得から差し引かれる金額」の合計(※第一表㉕欄から、第三表㉕欄に転記)
(ウ)⑨から㉕を引いた金額を70に記入します。65の金額は73に転記します。

株取引と給与などにかかる税金を計算します(78、81、86の欄)。

(5)申告書B第一表の右欄

申告書第三表の記入が終わったら申告書B第一表の右欄を記入します。

全体の税額を記入します(第三表86から第一表27に転記)。

税額控除額の税額を記入します(27の税額から引いて、38、40に記入)。

復興特別所得税を記入します。

源泉徴収税額を記入します(第二表44から第一表44に転記)。

最終的に納める税額を計算します(第一表47)。

株取引で損失が出た場合

一般口座で株取引を行って損失が出た場合には、前述した特定口座の場合と同様、確定申告をする必要はありません。ただし、あえて確定申告をすることで、損失を翌年に繰越すことができますし、税金が還付されることもあるので、確定申告した方が得することもあります。

譲渡損失の繰越控除を受ける

株取引で損失が出た場合には、確定申告をして譲渡損失の繰越控除の適用を受けましょう。損失が出た分を、翌年の株取引の所得から、差し引くことができます。

まとめ

  • 株取引で証券会社に開設する口座には「特定口座」と「一般口座」がある
  • 一般口座で株取引を行っている場合には、自分で税額を計算し確定申告をする。
  • 証券会社から送られてくる取引報告書をまとめ、年間の売買損益を計算する。

以上、一般口座で株取引を行っている場合の申告書の作成方法や作成手順、記入する際の注意点についてご紹介しました。
基本的には、会社から受け取った源泉徴収票と証券会社から送られてきた特定口座年間取引報告書から転記する作業がほとんどですが、慣れない人には難しいものです。

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STEP1: 基本情報の入力

STEP2: 申告書作成に必要な情報の入力

STEP3: 申告書が完成!

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