経理事務とは?経理担当者の仕事内容は?

公開日:2023年09月08日
最終更新日:2023年09月08日

この記事のポイント

  • 経理の仕事は、事業の内容を数字であらわすこと。
  • 具体的には、売上の管理、仕入の管理、税金の計算などがある。
  • 経営判断のためのデータをタイムリーに提供するのも、経理の役目。

 

経理とは、その文字のとおり「経営を管理」することです。
お金の流れを把握して分析し、会社が意思決定を行うためのデータを作成します。

経理業務というと、「売上や経費を記帳したり仕訳したりする業務」というイメージがありますが、近年のデジタルシフトに伴い、経理業務の中身も大きく変化しています。

経理事務とは

経理事務は、大きく会計に関することと税金に関することに分かれます。
以前は、経理事務というと「大量の領収書を見ながら、仕訳を入力する業務が主」というイメージが強かったものですが、近年は急速にデジタルシフトし、多くの会社でクラウド会計ソフトが利用されることになったこともあり、仕訳作業はほぼ自動化され、入力業務や資料の作成よりも、自動で作成されたデータを分析する業務の方が、比重が高くなっています。
そして、2020年から相次いで改正が行われている電子帳簿保存法も、クラウド会計ソフトを念頭に置いた改正内容となっています。

なお経理の仕事は、大きく1日、1カ月、1年という一定のサイクルに沿って仕事をしますので、まずはこのサイクルについて理解しておくことが大切です。

1日単位 ・現金・預金の管理
・日々の取引をすべて記録(仕訳と帳簿への記録)
・伝票、書類の管理
1カ月単位 ・1カ月の取引をまとめて、日々の仕訳を確認
・前月と比較し売上の増減やムダな経費なども確認
・仕入計上、買掛金管理、支払
・売上計上、売掛金管理、売掛金回収
・領収書、請求書の発行
・在庫管理
・給与計算、振込み
・社会保険料の計算、納付 など
年単位 ・年次決算(決算整理、決算書類作成)
・税務申告
・年末調整
・賞与計算と振込み、届出の提出
・法定調書の提出 など

(1)日々の経理事務

日々の経理事務としては、現金・預金の管理、売上代金の回収や仕入代金の支払いに関する売掛金や買掛金の管理などが挙げられます。

仕入れ業務とは、商品や原材料を仕入れることで、大まかに発注業務と会計処理に分かれます。発注業務では、仕入れた商品が間違っていないか確認する作業や、仕入れた機械などが正常に動くか確認する研修が大切です。さらに、経理担当者は仕入計上、支払処理といった買掛金管理も行います。

売掛金とは、商品を掛けで販売した時の、まだ回収していない代金のことです。経理担当者は、売上の計上や代金の回収状況のチェックなどを行い、売掛金管理を行います。
売掛金は、代金を回収するまで「未収」の状態であり、回収できなければ、たとえ黒字でも倒産してしまうことさえあります。したがって、売掛金を確実に回収することは事業を行ううえで、非常に重要なことといえます。

なお、日々の仕訳作業については、現在はほぼ自動化されています。手書きの帳簿を作ることはほぼなく、会計ソフトを使って処理を行います。基本的な入力作業は仕訳入力のみです。
「クラウド会計ソフト freee会計」は、請求書管理などその他のシステムと連動して仕訳が自動生成されますから、見積書・納品書を作成すると、そのデータは請求書に紐づけて作成することができます。
また、データがすべて自動連携されるので、自動的に売上計上の仕訳が登録されます。

銀行のネットバンキングデータを自動で取り込み、記帳を行ないますので、仕訳入力自体も効率化することができます。

さらに、これまで紙ベースで行われていた従業員の経費精算も、従業員がスマートフォンなどで領収書を撮影して、必要な項目を入力して申請し上長がその内容を承認すれば、その承認された取引(仕訳)を確認するだけでOKです。

(2)月々の経理事務(月次決算等)

経理事務は、月単位で決算を行います。これを月次決算といいます。
月次決算は、法律で義務付けられているものではありませんが、タイムリーな経営状況が分かることから多くの会社で行われています。
したがって、1円単位までミスのない情報というより、事業の状況が大まかに見渡せるようなデータが必要となります。

実際の作業としては、現預金の実際残高と帳簿残高の商号、売上高・売上原価の確定などで、最終的には月次決算書を作成します。
どのようなデータが必要となるかは、会社によってさまざまですが、一般的には、月次の推移や部門別の損益に関する資料が必要となります。

具体的には、「売上や利益は上昇しているのか」「売上に対して月末在庫は適正か」「売上や原価はどのように変動しているか」「人件費が過剰になっていないか」「保有している現金・預金はどのように推移しているか」「資金繰りに問題はないか」といった情報を把握できるようなデータです。

「クラウド会計ソフト freee会計」を利用している場合には、これらのデータはリアルタイムで自動で作成されます。

たとえば、収益レポートでは、「直近6カ月間の売上品目が、どう推移したか」「売上が多い月はいつか」といった収益の推移について把握することができます。

収益レポート

また、売掛レポートでは、売掛金・未収入金等の債権の入金予定・滞留状況を確認できます。

売掛レポート

▶ 経営分析レポート|収益レポート・損益レポート・資金繰りレポート…他

(3)年次の経理事務(年次決算・申告)

会社は、決められた事業年度(通常は1年間)における業績を財務諸表(決算書)にまとめなければなりません。年次決算で作成する決算書は、月次決算とは違い、株主、金融機関、取引先、国などすべての利害関係者の意思決定に影響を及ぼすものであることから、正確に処理することはもちろん、期限があることからスピードも求められます。

年次決算は、以下のような流れで行います。

①合計残高試算表の作成
②決算整理(実地棚卸、減価償却の処理、残高確認など)
③決算書類の作成(損益計算書、貸借対照表などの作成)
④決算報告(決算書の公開、税金の申告・納付)

「クラウド会計ソフト freee会計」を利用している場合には、「クラウド会計ソフト freee会計」で決算書の作成・消費税申告書の作成を行い、「freee申告」で法人税申告書を作成することができます。
提出できる帳票は、法人税申告書類、所得税申告や源泉徴収票、給与支払報告書、償却資産申告書などです。

法人税の詳しい知識がなくても、簡単な申告書を作成できるようになりますし、税理士に同じデータを共有することができますので、ミスがないか、作成した決算書で問題はないかなど、リアルタイムで確認してもらうこともできます。

(4)給与計算

中小企業では、経理担当者が月々の給与計算を行うこともあります。給与計算についても、現在は給与計算ソフトを使う会社がほとんどですが、社会保険や税金などの基礎知識は必要です。
給与は、所得税の源泉徴収、社会保険料などのほか、財形貯蓄や社宅費などを差し引いて、支払います。
支払の際には、従業員に「給与支払明細書」を発行し、別途個人ごとの明細を合計した「給与明細一覧表」も作成します。

源泉所得税は、前月に給与を支給した際に従業員から徴収したものを毎月10日までに納付します。納付が遅れるとペナルティーが発生しますので注意が必要です。ちなみに納期の特例として、6カ月分をまとめて納付することもできます。

なお、社会保険料と労働保険料は、従業員負担分と会社負担分が決められていて、会社は給与から従業員負担額を差し引いて、会社負担額とあわせたものを納付します。

(5)法定調書の作成

1年間に支払った給与、報酬、家賃などを集計して、税務署に提出します。法定調書は、個人だけでなく源泉徴収が不要な法人に対するものも作成します。
12月決算の会社以外は、決算期と一致しないため、作業が煩雑になりがちなので注意が必要です。

該当する科目の総勘定元帳を昨年1月1日から12月3日まで取り出して、支払先別に年額総額が支払調書の対象となるものを抜き出して、支払先ごとに支払調書を作成します。
報酬や料金の他に、旅費などを支払った場合には、その金額も含めます。

(6)税務調査対応

税務調査とは、税務署や国税庁が「正しく申告納税を行っているか」を調査することをいいます。
税務調査には、任意調査と強制調査があり、一般的なのは任意調査です。
税務調査の前には、顧問税理士に事前に税務署から連絡がありますので、調査の日時を調査英紙ます。
一般的には、3年に1度調査の対象となると言われていますが、10年以上税務調査の対象となっていない会社もあります。
ただ、「前回の調査で不明瞭な処理が多かった」「売上高や経費の数字が、大きく変動した」「多額の還付金が発生した」といった事情がある場合には、短期間で調査の対象となることがあります。

調査の連絡がきたら、まず上司に連絡して顧問税理士にも報告をします。調査日については社内で調整して、調査官に電話で連絡をします。

(7)会計ソフトの活用

会計ソフトとは、日々の経理作業を効率的に行うためのソフトです。「クラウド会計ソフト freee会計」を使えば、金融機関データは自動で取り込まれるようになりますし、自動仕訳機能でさらに作業が効率アップします。また、入力後の処理等が連動して行われるため、手作業よりはるかに早く作業を行うことができるようになります。
月次決算の際には、試算表、決算書まで出力することができ、経営状況を確認できるデータも自動で出力されます。
作業するうえで不明点があれば、同じデータを税理士と共有することができるので、正確な経理が可能となります。

また、請求書発行や入金確認に時間をとられることもなくなります。
「クラウド会計ソフト freee会計」上で発行する請求書も連動しているため、請求書発行業務を行えば、「クラウド会計ソフト freee会計」上のデータと連動して自動で仕訳が生成されます。

さらに、給与システム連動自動仕訳機能で、給与の支払いをすれば自動的に給与支払仕訳が生成されます。

(8)顧問税理士との連携

顧問税理士には、税務申告から税務調査の対応までの一連の手続きについて依頼することができます。さらに、節税対策など税務全般に関する相談をすることもできます。

税務、経理の専門知識と豊富な経験を持つ顧問税理士の存在は、人手が多いとは言えない中小企業において、パートナー的な存在といえるでしょう。

また、経営者のなかには「粗利のことは気にしても、決算書の利益の良し悪しについては、無頓着」という人がいますが、税理士に依頼して付加価値の高い経理システムを構築すれば、効率よく事業を発展させていくことも可能となります。

とくに中小企業では、社長が本業に専念するためにも、顧問税理士の存在は欠かせないといえますが、顧問税理士を選ぶ際には「どのようなサポートを求めているか」を明確にし、契約するかどうかは実際に会ってから決めることが大切です。
「説明が分かりやすいか」「税務調査の経験があるか」「業界用語が分かるか」なども、選ぶ際のポイントとなるでしょう。

まとめ

経理事務は、まず経理という仕事のイメージを大まかにつかんだうえで、業務ごとのポイントを理解することが大切です。
経理の仕事は、会社の規模によって仕事の範囲が大きく異なり、中小企業では、経理・総務などの管理部門を一つの部署、または1人で担当し、日墓の現金の管理から経費の処理、給与計算、決算までこなす場合もあります。
したがって、事業の内容や状況を正確に判断するための幅広い知識と柔軟な対応が求められます。

「会計ソフト freee会計」を活用し、税務などは税理士に依頼するなどして、スムーズに経理業務を行えるよう工夫することが大切です。

経理事務について相談する

freee税理士検索では、数多くの事務所の中から、効率的な経理システムの構築や節税対策、税務申告などについて相談できる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。
 

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監修:「クラウド会計ソフト freee会計」

 

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