フリーキャッシュフロー|計算方法は?どう使うべき?

公開日:2019年12月10日
最終更新日:2020年03月11日

目次

  1. フリーキャッシュフローとは
    • キャッシュフロー計算書とは
    • フリーキャッシュフローの計算方法
    • フリーキャッシュフローが多いと良い理由
  2. フリーキャッシュフローの使いみち
    • (1)株主への分配
    • (2)新規事業への投資
    • (3)借入金の返済
  3. まとめ
    • 税理士をお探しの方

キャッシュフローとは、簡単にいうと「お金の流れ」を意味します。
そして、キャッシュフロー計算書とは、会社がどのようにお金を得てどのように使ったのかをまとめた表です。
キャッシュフロー計算書は、上場企業だけが作成を義務づけられていますが、中小企業でも事業を維持するうえでは、キャッシュフローを把握することは非常に重要です。

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フリーキャッシュフローとは

フリーキャッシュフローとは、会社が稼ぎ出したお金のうち事業を維持するために必要な設備投資等の支出を差し引き、最終的に会社の手元に残ったお金のことをいいます。
フリーキャッシュフローは、略して「FCF」と呼ばれます。

キャッシュフロー計算書とは

「キャッシュフロー」とはお金の流れのことで、「キャッシュフロー計算書」とは、会社がどのようにお金を得てどのように使ったのかをまとめた表です。
キャッシュフロー計算書は、上場企業にはルールによって作成が義務づけられていますが、中小企業には作成は義務づけられていません。
しかし、キャッシュフロー計算書は、損益計算書では分からない企業のキャッシュフローに関する情報を入手することができ、キャッシュの動きそのものを把握することができるので、作成義務はなくても中小企業にこそ、大変有益な書類ということができます。

キャッシュフロー計算書は、営業・投資・財務の3つの企業の活動別に分けて表示されます。そのうえで、期中の増減額を示し、最後に期末時点でどのくらいのキャッシュがあるかを明らかにしていきます。

①営業活動によるキャッシュフロー
本業における資金の動きが記載されます。

②投資活動によるキャッシュフロー
設備投資や企業買収など将来に向けた投資によるキャッシュフリーや、余剰資金の運用における投資とその回収によるキャッシュフローが記載されます。

③財務活動によるキャッシュフロー
企業の資金調達活動に関するキャッシュフローが記載されます。
銀行からの借り入れやその返済、株式発行による増資など、事業活動に必要な資金をどのように調達したのかが分かるようになっています。

損益計算書では、赤字か黒字かは分かりますが、キャッシュの状況までは分かりません。また、貸借対照表でも売掛金の状況は分かりますが、キャッシュの状況は分かりません。
つまり売り上げは計上されていても、取引先から実際に入金されたかどうかは分からないのです。そしてそれをあらわすのがキャッシュフロー計算書というわけです。

キャッシュフロー計算書は、損益計算書や貸借対照表ではあらわせない「現金の流れ」をあらわしますが3つの決算書は、以下のように深い関わりを持っています。

フリーキャッシュフローの計算方法

フリーキャッシュフローは、「営業活動によるキャッシュフロー」から「投資活動によるキャッシュフロー」を差し引いて計算します。

「フリーキャッシュフロー」=
「営業活動によるキャッシュフロー」-「投資活動によるキャッシュフロー」

会社を成長させるためには、新たな設備を導入したりすでに持っている設備を継続して維持したりといったことが必要となります。特に、モノをつくる会社では、設備投資にそれなりの資金が必要です。
そこで、このように会社を経営するうえで必要な設備投資の支出を差し引いたお金が、最終的に会社の手元に残ったお金が自由に使えるお金であり、「フリーキャッシュフロー」ということになります。

フリーキャッシュフローが多いと良い理由

前述したとおり、本業で稼ぎ出した営業キャッシュフローから事業の維持に必要な設備投資等の支出を差し引いたのが、フリーキャッシュフローです。

フリーキャッシュフローは、稼いだお金のうち事由に使うことができる部分であり、企業価値の源泉ともいえるものなので、フリーキャッシュフローがプラスなら、本業の稼ぎで投資を賄え、うまく経営されているといえますし、多ければ多いほどよいということになります。

では、理想的なキャッシュフローとは、どのような状態でしょうか。
まず、言うまでもなく本業での稼ぎをあらわす営業キャッシュフローは、プラスであることが理想的です。
逆に営業キャッシュフローがマイナスで財務活動によるキャッシュフローがプラスの場合は、要注意です。これは、本業でのマイナス部分を借入金で賄っているということだからです。
いわゆる黒字倒産のリスクがある会社は、この営業キャッシュフローのマイナスが続くケースが実に多いのです。
たとえば、売上の回収が遅れている場合には、営業キャッシュフローの中の「売上債権の増減額」という項目は大きくマイナスになっていることがあります。これは、売上の代金が回収できていないことを示します。
また、「棚卸資産の増減額」という項目がマイナスになっている場合には、モノが売れず社内に残っていることを意味します。
このような場合には営業キャッシュフローのなかの項目をチェックし、売上代金の回収を計画的に行ったり、在庫を売ってお金に換えたりすることで、フリーキャッシュフローに余裕ができ、資金繰りの悪化を防ぐことができます。

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フリーキャッシュフローの使いみち

フリーキャッシュフローが多ければ多いほど良いことをご紹介してきましたが、それでは、この自由に使えるお金はどのように使っていけばよいのでしょうか。

(1)株主への分配

まずは、株主への分配です。
事業継続のために必要な資金を社内に確保して、なお余剰が出た場合には、株主に分配することが考えられます。株主はリターンを期待していますので、まさに株主への分配の原資になるといえるでしょう。

(2)新規事業への投資

株主に分配せずに、さらに事業を成長させるために新規事業などへの投資資金として使うという選択肢もあります。将来の成長戦略を株主に説明し、理解を得られることができれば、新規事業への投資にフリーキャッシュフローを使うことを認めてもらうことができるでしょう。

(3)借入金の返済

フリーキャッシュフローを利用して、借入金の返済を行い、財務体質を改善するというのもひとつの手です。
借入金を圧縮して、将来のリスクへの耐性を強めておくというのも、事業を安定させるという意味では、選択肢のひとつといえるでしょう。

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まとめ

  • フリーキャッシュフローとは、最終的に会社の手元に残ったお金のこと
  • キャッシュフロー計算書は、営業・投資・財務の3つの企業の活動別に分けて表示
  • フリーキャッシュフローは、「営業活動によるキャッシュフロー」から「投資活動によるキャッシュフロー」を差し引いて計算する

以上、フリーキャッシュフローの意味や計算方法、使い道などについてご紹介しました。フリーキャッシュフローは、多ければ多いほど、配当の支払いや新規事業への投資、借入金の返済などを行うことができ、株主と会社にとって、プラスになります。そして、フリーキャッシュフローが少なかったりマイナスだったりすると、こうしたことを実施する余力のない会社ということになります。

自社のフリーキャッシュフローを把握し、問題点がある場合には、早めに対策を行うことで、黒字倒産などの事態を回避することができます。
キャッシュフロー計算書は、中小企業にはキャッシュフロー計算書の作成は義務づけられてはいませんが、税理士に依頼すれば、作成してもらうことができます。
自社のキャッシュフローを把握し問題点に迅速に対応するためにも、税理士にキャッシュフロー計算書の作成や分析を依頼してみてはいかがでしょうか。

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