法人設立の10ステップ|設立費用・登記の方法・必要書類ほか

公開日:2019年08月05日
最終更新日:2019年08月05日

目次

  1. 法人の設立
    • 法人の種類
  2. 法人(株式会社)の設立10ステップ
    • (1)重要事項を決める
    • (2)個人の印鑑証明書を取得する
    • (3)会社の代表印をつくる
    • (4)定款を作成する
    • (5)定款の認証を受ける
    • (6)資本金を払い込む
    • (7)登記を作成する
    • (8)登記を申請する
    • (9)登記が完了
    • (10)登記事項証明書・印鑑証明書を取得する
  3. まとめ
    • 会社設立freeeの利用
    • 税理士をお探しの場合
    • あわせて読みたい

この記事のポイント

  • 会社を設立するためには、法人登記を行う必要がある。
  • 法人登記を行うためには、代表者の印鑑や定款を作成する必要がある。
  • 定款は作成しただけではなく、認証を受けなければならない。

 

法人を設立するためには、法務局に登記をする必要があります。そして登記をするためには、定款の作成・認証、資本金の払込などさまざまな手続きを行う必要があります。
耳慣れない用語も多く、「難しそう」と感じる人も多いと思いますが、ここでご紹介する10個のステップどおりに手続きを行えば、法人の設立はそれほど難しくはありません。

ここでは、法人のなかでも一般的な「株式会社」の設立までの10ステップをご紹介します。

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法人の設立

起業をしようと思った時には、個人事業主で事業を行うか法人で事業を行うか、迷う人も多いでしょう。
どちらもそれぞれメリット・デメリットがありますが、これらについて理解したうえで法人を設立すると決めた場合には、法務局に登記をする必要があります。
これは、個人でいうところの「出生届」にあたるもので、登記をすることで法人が新たに誕生することになります。
そして、個人と同じように法律上の権利や義務の主体となることができます。

法人の種類

法人というと一般的によく知られているのは「株式会社」です。
しかし、会社にも、株式会社、合同会社などさまざまな種類があります。
また、行う目的によっては、会社ではなくNPO法人や社会福祉法人などの法人を設立した方がよいこともあります。


主な法人の特徴や設立方法については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、自分が行いたい事業の目的に沿った法人を設立するようにしましょう。

「NPO法人の設立方法と必要書類」を読む

「一般社団法人の設立方法と必要書類10枚を解説 」を読む

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法人(株式会社)の設立10ステップ

前述したとおり、会社は法務局に登記をすることで、はじめて「法人」と認められます
登記をすることではじめて会社名義で契約を締結したり、銀行に口座開設ができたりするようになります。

登記をするためには、さまざまな書類を作成する必要がありますし、定款の認証や登記の申請といった一定の手続きを行う必要があります。

まずは株式会社設立登記までに必要な手続きと流れは以下のとおりです。

(1)重要事項を決める
(2)個人の印鑑証明書を取得する
(3)会社の代表印をつくる
(4)定款を作成する
(5)定款の認証を受ける
(6)資本金を払い込む
(7)登記を作成する
(8)登記を申請する
(9)登記が完了
(10)登記事項証明書・印鑑証明書を取得する

それでは、それぞれのステップにしたがって必要な手続きを見ていきましょう。

(1)重要事項を決める

会社を設立するためには、定款と登記が必要であることは、すでに説明したとおりです。そこで、これらを作成するために必要な重要事項を決める必要があります。

商号:
まずは会社の名前(商号)を決めます。
商号は基本的に自由に決められますが、商号に使える文字には一定のルールがあります。ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベッド、数字のほか「’」(アポストロフィー)「,」(コンマ)「-」(ハイフン)「.」(ピリオド)「・」(中点)の6種類は使うことができますが、絵文字や感嘆詞「!や?など)は使うことができません。

「商号とは|会社の名称の決め方と7つのルール」を読む

参照:法務省「商号にローマ字等を用いることについて」

本店所在地:
会社の住所を「本店所在地」といい、登記をする際に必要となります。
定款の作成時は、最小行政区画(例:東京都千代田区)まで決めればOKです。
会社は、事業が大きくなってくると移転をする可能性がありますが、こうすれば同じ区内で移転をしても、定款の変更をする必要がないからです。

なお、登記後に本店登記の変更をすると、3万円もしくは6万円の登録免許税がかかります。そのため、代表者個人の自宅を本店として登記する人もいます。

目的:
目的とは、会社が行う事業内容のことです。
会社は、定款で定めた目的以外の事業を行うことはできませんので、将来を含めてやりたい事業があれば、最初から定款に記載するようにしましょう。

機関:
取締役や監査役のことを、会社の「機関」といいます。
取締役を何人にするか、監査役を設置するかなどの会社の機関設計も重要事項のひとつです。取締役は必ず1名以上置く必要があります。
しかし、設立したばかりの時には取締役や監査役を置く必要はほとんどないので、代表者や代表者の配偶者を取締役とすることも、もちろんOKです。

発起人:
株式会社には、お金を出す人と会社を運営する人が必要です。
お金を出す人を発起人といい、会社を運営する人を「役員」といいます。
そこで、発起人を決める必要があります。発起人の数に制限はないので1人でも大丈夫ですが、家族や友人にお金を出してもらった場合には、お金を出した人が全員発起人となります。発起人は、会社設立後に株主となり、会社の重要事項を決めることができる立場となるので、人数が多ければ多いほど手続きに時間がかかることもありますので、慎重に検討しましょう。

役員の任期:
役員は、一度選ばれるとずっとその職務に就いているわけではなく、それぞれ任期があります。取締役の任期は原則2年、監査役の任期は原則4年です。
複数人の会社なら、取締役の任期は2年程度にしておくのが一般的です。

資本金の額:
資本金とは、会社をスタートさせるための元手となるものです。
創業融資を受ける際に借入の限度額は資本金の額によって決まるので、多いに越したことはありませんが、1,000万円と1億円のラインで税務上の違いがあるので、多ければよいというものでもありません。
また、許認可が必要な事業の場合、資本金の額が許認可の条件となっていることもありますので、確認するようにしましょう。

「資本金とは|資本金の額で税負担はどう変わる?」を読む

決算期:
決算期をいつにするかには、特に決まりはありませんので、会社の繁忙期という観点から決めるのもよいでしょう。
しかし、決算期の決め方で税負担が変わることがありますので、慎重に検討するようにしましょう。

株式の譲渡制限:
中小企業においては、知らないうちに第三者が株式を取得してしまうと、会社の経営に支障が出てしまいます。そこで、会社が許可した人にのみ株式の譲渡を認める規定を設けることができます。これを会社法では、「株式の譲渡制限に関する規定」といい、中小企業の多くが設定しています。

(2)個人の印鑑証明書を取得する

会社を設立する際には、個人の実印と会社の実印が必要です。
そこで、まず個人の実印を作成し、印鑑証明書を取得しましょう。

実印とは、個人が市区町村に届け出た印鑑のことで、1人1つしか登録することができません。実印の大きさは、市区町村によって大きさにルールがあることがあるので、事前に問合せるようにしましょう。
印鑑を届け出ると、市区町村から「印鑑証明書」が発行されます。

個人の印鑑証明書を取得するまでの流れ:
① 市区町村の役所で印鑑の実印を登録
② 「印鑑登録証(印鑑カード)」の発行を申請
③ 「印鑑登録証(印鑑カード)」を添えて「印鑑証明書」を取得

(3)会社の代表印をつくる

個人の実印と同様、会社も印鑑の届出をして実印登録をします。
会社の実印を「代表者印」ということもあります。
実印の登録先は、会社の本店所在地を管轄する法務局です。

会社の印鑑証明書を取得するまでの流れ:
① 会社の設立登記の申請時に、法務局に実印登録
② 会社の設立登記終了後、「印鑑登録証(印鑑カード)」の発行を法務局に申請
③ 「印鑑登録証(印鑑カード)」を添えて「印鑑証明書」を取得

「会社の印鑑|会社設立時に必要になる印鑑・印鑑の押し方ルール」を読む

(4)定款を作成する

定款とは、会社のルールを決めた規則集です。
会社の商号や本店所在地などの他、決算期や取締役の数などについても記載することができます。定款には、必ず記載する必要がある「絶対的記載事項」、決めたら記載しなければならない「相対的記載事項」記載するかどうかは自由である「任意的記載事項」があります。
「絶対的記載事項」については、記載しないと定款そのものが無効となってしまうので、定款のルールや構成を知ることが必要です。

「定款とは|記載方法・注意点(サンプル付)」を読む

(5)定款の認証を受ける

定款は、作成しただけでは効力を生じません。
定款は会社のルールを決めた重要書類であり、内容を明確にするためにも公証人の認証を受けなければ登記を申請することができません。

定款の認証手続きは、会社の本店所在地を管轄する法務局(または地方法務局)に所属する公証人に認証してもらう必要があります。
公証役場で行う際には、発起人全員で行くのが原則です。都合が悪い発起人がいる場合には、その人が委任状を書いて代理人に依頼する必要があります。
公証役場で定款の認証を受ける時に必要なものは、以下のとおりです。

①定款:3通
②発起人全員の印鑑証明書:各1通(後日の登記用もあわせると各2通)
③収入印紙:40,000円
④認証費用(現金):52,000円
⑤発起人の実印:(定款に不備があった時に備えて持参する)
本人確認資料:運転免許証など

なお、電子定款の認証を受けると、収入印紙40,000円が不要となります。
しかし、備えなければならない機器やソフトウェアがあるので、場合によっては紙の定款以上に費用がかかることもあります。

(6)資本金を払い込む

定款の認証が終わったら、資本金の払い込みを行います。
資本金は、発起人の個人に振込または入金します。発起人が複数人いる場合には、1名を発起人の代表者と決めて、その代表者の個人名義に振込または入金します。
この時点ではまだ、会社の登記が完了していないので、会社名義の口座を金融機関で開設することができないからです。

資本金を払い込む時期については、定款の作成日以降の日であれば問題ありません。定款の作成日の前に資本金を払い込んでしまうと、法務局で登記をする際に認められないことがありますので、注意しましょう。

資本金の払込を終えたら、「払込証明書」を作成します。
払込証明書は、資本金の払い込みがされた発起人代表者の通帳のコピーと一緒にホッチキスで閉じます。
通帳のコピーは、通帳の表紙、支店名などの記載がある裏表紙、払込の記録が印字されているページの合計3枚のコピーをとります。
振込・入金されている該当箇所には、分かりやすいように線を引いておきます。

(7)登記を作成する

登記申請書は、A4サイズ・横書きで作成します。
登記申請書は、法務省のホームページからダウンロードできます。

また、登記申請書は登記すべき事項の記載用としてデータ用の磁気ディスクCD-Rや、DVD-Rなど)、収入印紙を貼る用紙として「登録免許税納付用台紙」が必要となります。

「法人登記の方法|費用・必要書類・設立後の手続きなど」を読む

(8)登記を申請する

資本金の払い込みが終わったら、2週間以内に法務局の窓口で登記の申請を行います。
登記申請書類は、綴じる順番などが決まっています。

登記すべき事項は、任意の別紙に記載して提出することもできます。任意の別紙で提出する場合には、申請書や登録免許税貼付台紙と一緒にホッチキスで留めて、各ページに代表印で契印を押します。
さらに、「定款」「払い込みがあったことを証する書類」「代表取締役の印鑑証明書」を加えてホッチキスで綴じれば完成です。

(9)登記が完了

登記申請を行って、登記が完了するまでは、おおむね1週間前後かかります。
申請を行った際に登記の完了予定日を記載した紙を渡されますので、確認をします。
登記が完了しても法務局から連絡がくることはありませんので、注意しましょう。
訂正事項があると電話がかかってきますが、何も連絡がないようなら「登記が完了している」ということになります。

(10)登記事項証明書・印鑑証明書を取得する

登記が完了したら、正式に会社が設立されたことになります。
会社が登記されていることの証明書として、法務局で「登記事項証明書(謄本)」を取得することができます。
会社の印鑑証明書を取得する時には、印鑑カードを提示すれば申請できます。

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まとめ

以上、法人設立までの10ステップについてご紹介しました。
株式会社を設立するためには、さまざまな事項を決め、必要書類を揃え、手続きを行う必要があります。特に決算期や資本金の額は、設立後の納税額が大きく変わることがあります。
したがって、会社を設立する場合には、事前に税理士や司法書士、行政書士などの専門家に相談して、アドバイスを受けることをおすすめします。

会社設立freeeの利用

「会社設立freee」では、会社設立に必要な書類を0円で作成することができます。
必要事項を入力していくだけで書類作成は完了し、電子定款、法人印発注、法人口座開設などもあわせて手続きを行うことが可能です。
「会社設立freee」

税理士をお探しの場合

ここでご紹介したように、会社を設立する際には、事業年度や資本金の額について決める必要がありますが、事業年度の時季や資本金の額によって税負担が変わることもあります。
税理士検索freeeでは2,000以上の事務所の中から会社設立のサポートに力を入れている税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。
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