利子所得とは?税率や計算方法をわかりやすく

公開日:2023年05月23日
最終更新日:2023年05月23日

この記事のポイント

  • 利子所得とは、預貯金の利子や公社債投資信託の収益の分配など。
  • 利子所得の計算式は、「収入金額=所得金額」。
  • 平成28年以後、特定公社債等の利子等は申告分離課税の対象となった。

 

利子所得とは、預貯金、公債や社債の利子、公社債投資信託などの収益の分配による所得です。通常は、20.315%の税金(所得税15.315%、住民税5%)が源泉徴収されていますので、確定申告は不要です。また、「マル優」の適用を受けたものは非課税となります。利子所得は、利子による収入金額がそのまま利子所得の金額となります。

利子所得とは

所得税では、稼ぎ方によって収入を10種類に分けて、それぞれの性質に合わせて計算方法が決められています。
利子所得は10種類ある所得のうちの1つで、預貯金、公債や社債の利子、公社債投資信託などの収益の分配による所得です。

(1)利子所得に該当するもの

利子所得に該当するものとしては主に以下のようなものがあります。

・預貯金の利子
・公社債の利子
・合同運用信託(金銭信託、貸付信託)の収益の分配※
・公社債投資信託の収益の分配※
・公募公社債等運用投資信託の収益の分配

※合同運用信託とは
合同運用信託とは、たとえば、貸付信託や指定金銭信託などのことで、金銭を信託財産として信託銀行などに預けた金銭信託で、共同しない多数の委託者の信託財産を合同して運用するものをいいます。収益は、信託金額に応じて支払われます。

※公社債投資信託とは
公社債投資信託とは、たとえば、中期国債ファンドや長期国債ファンド、MMF(マネー・マネージメント・ファンド)、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)などのことで、証券投資信託のうち、その信託財産を公社債に投資して運用することを目的としたものです。約款上、株式や出資に投資して運用されることはありません。

(2)利子所得ではなく雑所得となるもの

以下のものは、利子所得ではなく「雑所得」となります。また、金銭の貸付による利子は、「事業所得」または「雑所得」となります。

・法人の役員等の勤務先預金の利子
・学校債、組合債の利子
・定期積金や相互掛金の給付補てん金
・抵当証券の利子
・金貯蓄口座の分配金

(3)利子所得の計算方法

利子所得は、以下の計算式で計算します。

収入金額 = 利子所得

つまり、事業所得や不動産所得のように、必要経費は認められません。証券会社を通じて購入した社債の直前の利払日から購入日までの経過利子を別に支払うことがありますが、これは購入した社債の取得価額に算入します。

利子所得の計上は、以下の日です。

種類 計上時期
普通預金の利子 約定によって支払われることになった日、または元本への繰入日
※ただし、利子計算期間の中途で解約されたものの利子はその解約日
定期預金の利子 ①規約に定められた契約期間の満了後に支払いを受けた利子
・契約期間満了までの利子:契約満了の日
・契約期間満了後の期間に係る利子:支払いを受けた日

②契約期間満了前に既経過期間に対応して支払いまたは元本に繰り入れられる特約がある利子については、特約によって支払いを受けた日または元本に繰り入れられた日

③契約満了前に解約された預金の利子は、その解約日

公社債の利子 支払開始日と定められた日
公社債投資信託
公募公社債等運用投資信託
合同運用信託の収益の分配
①収益の分配が信託期間中のもの:収益計算期間満了の日
②収益の分配が信託の終了または一部解約のもの:終了の日または解約の日

利子所得の税金

利子所得のうち、国内の銀行の利子や郵便局の利息は、源泉分離課税となっており、確定申告は不要です。国債の利子やMMFの収益の分配は、申告分離課税または申告不要です。同族会社の株主が受ける利子、国外の銀行の利子は、総合課税です。
国際機関が発行する債券の利子は所得税の源泉徴収がされていませんが、利子所得として確定申告をしなければなりません。

(1)預貯金の利子

国内の銀行の利子や郵便局の利息はは、原則として20.315%の源泉分離課税となっています。利子等の支払い時に、所得税と復興特別所得税15.315%、住民税5%が天引きされているので、確定申告の必要はありません。

(2)特定公社債等の利子

特定公社債等の利子等は、平成28年1月1日以後、所得税と復興特別所得税15.315%、住民税5%の税率による申告分離課税の対象となっています。利子所得申告不要の制度と選択することもできます。また、株式や公社債等の譲渡損失との損益通算の対象となっています。

(3)同族会社発行の社債の利子

同族会社が発行した社債の利子で、その同族会社の役員等が支払を受けるものは、総合課税の対象となり確定申告が必要となります。
また、同族会社が発行した社債の償還金についても、上記の社債の利子と同じく総合課税の対象となります。

(4)非課税となる利子所得

利子のうち、小中高校、義務教育学校等の子ども銀行などの預金の利子や、納税準備預金の利子、当座預金の利子(年利率1%を超えるものは除く)は、所得税はかかりません。

また、以下の非課税制度も設けられています。

・障がい者等の少額貯蓄非課税制度
国内に住所を持つ個人で、障がい者手帳や療育手帳の交付を受けている人で、国民年金法に規定する遺族基礎年金や寡婦年金の受給者、児童扶養手多絵を受けている児童の母などの預貯金等
非課税限度額は、それぞれ350万円

・勤労者財産形成住宅貯蓄および勤労者財産形成年金貯蓄の利子非課税制度
事業主に雇用されている55歳未満の人の財形住宅貯蓄など
非課税限度額は、550万円。財形年金貯蓄のうち生命保険料等については385万円

参照:国税庁「利息を受け取ったとき(利子所得)」

まとめ

利子所得とは、預貯金や公社債の利子、合同運用信託や公社債投資信託等の収益の分配による所得です。
利子所得は、所得税が源泉徴収されている預貯金などの場合には確定申告は不要ですが、海外の金融機関の預金利子や同族会社が発行した社債の利子で、その同族会社の株主等が支払を受けるものについては、確定申告が必要です。

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