所得の種類は10種類|稼いだ方法で計算方法は変わる!

公開日:2018年10月30日
最終更新日:2021年05月22日

目次

  1. 所得税とは
    • そもそも所得とは
  2. 所得の種類と税金のかかり方
    • 事業所得
    • 利子所得
    • 配当所得
    • 不動産所得
    • 給与所得
    • 山林所得
    • 一時所得
    • 退職所得
    • 譲渡所得
    • 雑所得
  3. 所得税を減らせる損益通算できる所得
    • 損益通算とは
    • 損益通算「マイホームの特例」
  4. まとめ

この記事のポイント

  • 所得税とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して課せられる税金。
  • 「所得」とは、「収入」から「必要経費」などを差し引いたもの。
  • 「所得」は、稼いだ方法によって10種類に分類され、計算方法が異なる。

所得税とは

所得税とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して課せられる税金です。

サラリーマンは会社が給料から所得税を天引きすることで代わりに納付(源泉徴収)してくれてますが、会社はざっくりとした金額を毎月の給料から天引きして納付しています。
その際に起こる金額のずれが年末調整で還付として戻ってきたり、追加で納付にすることになります。

※年末調整について詳しく知りたい方や、サラリーマンで年末調整をしていても確定申告が必要な場合の詳細は下記の記事をご覧ください。

「年末調整とは?1年間の所得税の清算」を読む

「サラリーマンの確定申告|年末調整をしていても確定申告必要な場合とは」を読む

そもそも所得とは

「収入」から「必要経費」などを差し引いたものを「所得」といいます。

収入:1年間に手にしたお金の総額のことで、個人事業の場合でいえば「事業で得たお金」、会社員の場合でいえば「1年間で得た給料」のことです。

所得:前述したとおり、収入から必要経費(事業を営むうえで必要な費用)を差し引いたものです。

たとえば、1,000円の商品を1つ売った場合には、1,000円の収入があります。
けれども、この時300円の必要経費がかかった場合には、収入は1,000円で所得は700円ということになります。

「収入:1000」ー「必要経費:300」=「所得:700」

この「収入」と「所得」の違いは間違えやすく、確定申告書の「収入金額」や「所得金額」を記入する時にも記入ミスが多いところなので注意が必要です。

ちなみにサラリーマンの場合には、必要経費は何も認められないのかというと、そういうわけではありません。サラリーマンの場合も「勤務にかかる経費」として「給与所得控除」が収入金額に応じて額が決められています。

また、給与所得者の特定支出控除の特例という制度があり、その年中の特定支出の合計額が給与所得控除を超えた時には、その超える金額を給与所得控除後の金額から差し引くことができる制度もあります。通勤費や転勤に伴う引越し費用、研修費などが対象となります。

▶ 「サラリーマンの経費「特定支出控除」とは」

確定申告の際には、一つの記入ミスで税金がとても増えてしまうこともありますので、収入、所得などの用語の意味はしっかり理解して、記載ミスなどがないようにしましょう。

所得の種類と税金のかかり方

所得には、総合課税の対象となる所得分離課税の対象となる所得があります。以下の表をご覧ください。。
また、それぞれの所得によって計算式も異なります(詳細は後述)。

総合課税 分離課税
対象となるすべての所得を合計し、その合計金額が課税対象となる。 所得の種類ごとに個別に課税される
事業所得
不動産所得
給与所得
配当所得(総合課税か申告分離課税どちらか)
一時所得
雑所得
利子所得
山林所得
退職所得
配当所得(総合課税か申告分離課税どちらか)
譲渡所得(土地建物・株など以外は総合課税)

事業所得

事業所得とは、サービス業、農業、商工業などによる収入です。
個人事業主やフリーランスなどが営む事業から得られる収入は、この事業所得です。
また、農業、漁業、医者、弁護士、芸能人といった事業を営んでいる人の収入も事業所得になります。

【計算式】総収入金額-必要経費

※計算式は事業所得を求める際の計算式です。
所得税の課税対象となる所得金額は「1年間の収入(収入金額)-1年間の必要経費=事業所得の金額(所得金額)」で計算します。

利子所得

預金の利子や公社債などです。金融機関の利子や、公社債の利子、合同運用信託や公社債投資信託、公募公社債等運用投資信託の収益の分配金などが利子所得となります。
原則として利子として受け取るときには 20.315%が差し引かれています()。

収入金額(源泉徴収される前の金額)の 20.315%(所得税:15%. 住民税:5%.復興特別所得税:0.315%)

差し引かれているということは、納付が終わっているので基本的には、確定申告は必要ありません。高齢者や障がい者に適用されるマル優や、給与から天引きされる財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は例外なので、金融機関や勤務先に非課税として処理をする手続きをしなければなりません。

【計算式】利子所得の金額=利子収入

配当所得

株主や出資者が、株数や出資額に応じて法人から受ける剰余金の配当、投資信託の収益分配などによる所得です。公社債投資信託、公募公社債等運用投資信託以外の投資信託、特定目的信託からの分配も配当所得です。

【計算式】収入金額-その元本を所得するために要した借入金の利子

「副業、株取引…会社員でも確定申告する必要がある人、確定申告しないと損する人」を読む

不動産所得

土地、建物などの賃貸による所得です。
他にも、地上権などの不動産に設定されている権利を貸し付けて得る収入や、船舶や航空機を貸し付けて得る収入も不動産所得となります。

【計算式】総収入金額-必要経費(修繕費、減価償却費、損害保険料など)

不動産所得がある方は、あわせて下記の記事もご覧ください

▶ 「副業で不動産所得がある人の確定申告」を読む

給与所得

会社員が勤務先から受ける給料、パート・アルバイト収入、賃金、賞与、歳費などによる所得です。役員報酬や青色事業専従者の給与も含まれます。

【計算式】収入金額(源泉徴収される前の金額)-給与所得控除額

山林所得

山林を伐採して売却し、または立木のまま譲渡したことによる所得です。
ただし、山林を所得してから5年以内に譲渡した場合には、事業所得か雑所得となります。

【計算式】総収入金額-必要経費-特別控除額(最高50万円)×0.5

一時所得

生命保険の満期保険金(一時金)、投資信託の収益の分配などによる所得です。
懸賞に当たった時、競馬や競輪の払戻金なども、一時所得に該当します。

【計算式】(総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額〈最高50万円〉)×1/2

退職所得

退職金や退職一時金などです。
金銭に限らず、退職を理由として支給されるものは退職所得となります。通常は所得税と住民税について源泉徴収して支払われているので、確定申告は必要ありません。

【計算式】(退職金収入-退職所得控除額※)×1/2

※退職所得控除額は、勤務年数に応じて定められています。

勤続年数が20年以下の場合
40万円×勤続年数(1年未満の端数は切り上げ)
80万円に満たない時は、80万円

勤続年数が20万円を超す場合
80万円+70万円(勤続年数-20万円)

譲渡所得

土地や建物などの不動産や、株式やゴルフ会員権などの資産を売却した利益です。

【計算式】収入金額(所得費+譲渡費用)-特別控除

※土地・建物を売った時と土地・建物以外の財産を売った時によって違いがあります。

雑所得

公的年金や年金払いの保険金など、上記9つの所得のいずれにも当たらない所得のことです。
非営業用貸金の利子、著述家、作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料なども雑所得に該当します。

【計算式】
雑所得の金額(公的・退職年金)=年金収入-公的年金等控除
雑所得の金額(その他)=収入金額-必要経費

所得税を減らせる損益通算できる所得

事業をしていれば、決算をした結果赤字になる年もあるでしょう。赤字とは、収益より費用の方が多い状態です。
赤字が出た場合、本業以外に所得がある場合には、「損益通算」を行うことができます。

損益通算とは

損益通算とは、赤字の所得を他の黒字の所得から差し引くことです。
つまり、赤字が出た場合、その赤字の所得と黒字の所得を相殺できるという意味です。

同じ所得のなかであれば、、黒字と赤字を相殺することができます。
たとえば、同じ年に土地Aと土地Bを売却し、土地Aは利益が出て土地Bは損失が出た場合には、それぞれの利益と損失を相殺し、相殺後の金額がその土地の所得となります。

ただし、すべての所得が損益通算できるわけではありません。
損益通算できる所得は、事業所得、不動産所得、譲渡所得、山林所得の4つの赤字に限られています。

参照:国税庁「損益通算」

損益通算できる所得 損益通算できない所得
事業所得の赤字
不動産所得の赤字
譲渡所得の赤字
山林所得の赤字
株式等に係る譲渡所得の金額(株式等同士なら通算できる)
土地等に係る譲渡所得等の金額(土地等同士なら通算できる)
不動産所得の特例

損益通算「マイホームの特例」

土地等の譲渡損失は、損益通算の対象となりませんが、自分で住んでいた土地や建物を売った場合の損失には特例が設けられています。

①居住用財産の買い替え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
特定居住用財産(特定のマイホーム)の譲渡損失の損益通算および繰越控除

特例を受けるための大前提は、売却の対象がマイホームであることなので、賃貸物件や別荘の売却で損失が発生しても、損益通算は受けられません。
たとえば、売却のみの場合であれば5年を超えて保有していた居住用不動産で、売却価格を全額ローンの返済に充てても、なお住宅ローンの残高が残っているなどの場合には、特例を受けることができます。

また、マイホームを買い換えた時にも特例があります。
買い換えた時にも5年を超えて保有していた居住用不動産を売却して譲渡損失が生じた時には、前年の1月1日から翌年12月31日までに住居を買い換え、なおかつ所得した年の翌年12月までに居住する見込みがあれば、損益通算と繰越控除を行うことができます。

この特例は、マイホームの居住用部分は50㎡以上あること、などの条件がありますので、自分のケースが当てはまるかどうかは、税理士にアドバイスを受けるとよいでしょう。

(出典:国税庁「特定のマイホームを買い換えたときの特例」

まとめ

以上、10種類の所得と、それぞれの所得の計算方法などについてご紹介しました。確定申告をする必要があって所得について確認している方が多いと思いのではないかと思います。
それぞれ税金のかかり方に違いがあるため複雑になってますが、クラウド会計を使えば簡単に確定申告をすることができます。

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