所得税の税率|計算方法は?節税する方法は?

公開日:2019年12月10日
最終更新日:2019年12月10日

目次

  1. 所得税とは
    • 所得税の税率は所得に応じて変わる
    • 所得税が課税される所得は10種類
  2. 所得税の計算方法
    • (1)収入から必要経費を差し引く
    • (2)所得控除を差し引く
    • (3)税率を掛けて控除額を差し引く
    • (4)復興特別所得税額を計算する
    • (5)税額控除を差し引く
  3. 所得税を減らす方法(個人事業主)
    • 青色申告の承認を受ける
    • 必要経費はもれなく計上する
    • 小規模企業共済に加入する
    • 所得控除、税額控除をフルで活用する
    • 利益が増えたら法人化を検討する
  4. 所得税を減らす方法(サラリーマン)
    • 所得控除、税額控除を確認する
    • 株取引で赤字は確定申告する
    • ふるさと納税する
    • 所得控除、税額控除を確認する
  5. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 所得税とは、個人の所得に対して国から課される税金のこと。
  • 所得税の税率は、収入が多い人ほど税率が高くなる「累進課税制」となっている。
  • 所得税は、所得の種類が違うと課税方法も違ってくる。

 

所得税とは個人の1年間の所得に課される税金です。
所得税の税率は、収入が多い人ほど税率が高くなる「累進課税制」となっているため、所得の額やその人個人の事情(扶養しなければならない家族がいるか、高額の医療費がかかったかなど)によって、納める税金の額が違ってきます。

この記事では、所得税の税率と、所得税額の計算方法、そして所得税を少なくするための節税方法などについてご紹介します。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

所得税とは

所得税とは、個人の所得に対して国から課される税金のことです。
個人の1年間(1月1日から12月31日まで)の所得から、必要経費や所得控除を差し引いた残りの金額に、決められた税率を適用して、税額を決定します。

所得税の税率は所得に応じて変わる

所得税の税率は、所得が多ければ多いほど税金が高くなる累進課税制となっています。
所得が195万円以下であれば、所得税率は5%ですが、所得が4,000万円を超えると、税率は45%(但し、4,796,000円が差し引かれ残りが所得税額となります)となります。

① 収入-必要経費=所得

② 所得-所得控除=課税所得金額

③ 課税所得金額×税率-控除額=基準所得税額
  ※税率、控除額は、所得金額によって異なります)

④ 基準所得税額×2.1%=復興特別所得税額

⑤ ③+④=所得税・復興特別所得税額

所得税が課税される所得は10種類

所得税は、所得の種類が違うと課税方法も違ってきます。
所得の種類は給与所得、配当所得、不動産所得など全部で10種類あり、総合課税と分離課税の2つの課税方法があります。

総合課税とは、1年間のその人のすべての所得を合計して、課税の対象とする計算方法です。所得を合計し、所得控除などを差し引き、それに累進課税率を乗じて、納めるべき税額が決まります。

分離課税とは、他の所得とは合計せず、その所得だけ分離して独自の税率を乗じて税金の計算をする方法です。
分離課税の方法で計算する所得には、退職所得や山林所得などがあります。これらの所得は総合課税にしてしまうと、税負担が重くなってしまうため、分離課税として別途納税額を計算するよう配慮されているのです。

▶ 確定申告に強い税理士を探す

ちなみに、個人事業主の事業所得やサラリーマンの給与所得などは、すべての所得を合計して納税額を計算する「総合課税」です。

所得税の計算方法

これまでもご紹介してきたとおり、所得税は、収入全てを対象にして計算するわけではありません。
働いて得た収入から必要経費を差し引いた「所得」から、配偶者控除や医療費控除など14種類ある所得控除を差し引いた「課税所得金額」に、決められた税率を適用して計算します。

(1)収入から必要経費を差し引く

まず、収入から必要経費を差し引きます。

収入-必要経費=所得

必要経費とは、収入を得るためにかかった費用のことで、個人事業主であれば交通費や書籍代、光熱費などを必要経費として差し引くことができます。

サラリーマンの場合には、必要経費が認められていませんが、その代わりに給与所得控除を収入から差し引くことができます。
給与所得控除の額は、収入金額によって異なり、年収65万円未満の場合は、65万円が給与所得控除額となり、収入分を全額控除できます。
65万円以上の年収については、収入の額によって控除額が変わります。

(2)所得控除を差し引く

収入から必要経費や給与所得控除を差し引いて「所得」を計算したら、次に所得から「所得控除」を差し引いて、課税所得金額を計算します。

所得-所得控除=課税所得金額

所得控除とは、個人の事情に考慮して所得から差し引くことができるもので、全部で14種類あります。
たとえば、1年間の医療費が10万円以上かかった人は医療費控除が適用されますし、国や公益法人などへ特定の寄付金を支払った人は、寄付金控除が適用されます。
適用される所得控除の種類・金額が多ければ多いほど節税効果があります。

「損をしない!14種類ある所得控除の受けられる人と控除額」を読む

(3)税率を掛けて控除額を差し引く

所得から所得控除を差し引いて、「課税所得金額」を計算したら、それに決められた税率を掛けて、控除額を差し引いて「基準所得税額」を計算します。

課税所得金額(A)×税率(B)-控除額(C)=基準所得税額

税率は、以下の表のとおり、課税所得金額が多ければ多いほど高くなります。

(4)復興特別所得税額を計算する

復興特別所得税とは、東日本大震災からの復興施策として創設された税金で、平成25年(2013年)から25年間課税されます。
復興特別所得税額は、基準所得税額に2.1%を掛けて計算します。

基準所得税額×2.1%=復興特別所得税額

(5)税額控除を差し引く

基準所得税額と復興特別所得税を合計したものが、納税額となりますが、この他にも、直接所得税から差し引かれる税額控除というものがあります。

たとえば、住宅ローンを組んでマイホームを新築、購入、増改築した人は住宅ローン控除が適用され、最高50万円が最長10年控除されます。
サラリーマンの場合には、最初の年に確定申告が必要ですが、翌年からは勤め先の会社の年末調整で引き続き控除を受けることができます。

所得税額-税額控除=納税額

「税金が安くなる「税額控除」|所得控除との違いは?節税効果は?」を読む

▶ 確定申告に強い税理士を探す

所得税を減らす方法(個人事業主)

これまでご紹介してきたとおり、所得税は所得が多ければ多いほど高くなる仕組みになっています。
そこで、ここでは個人事業主がこの所得税の負担を軽くするための方法をご紹介します。

青色申告の承認を受ける

個人事業主の節税の第一歩は、青色申告の承認を受けることです。
確定申告には、青色申告と白色申告がありますが、青色申告の承認を受けると、65万円の控除を受けられたり家族への給与を全額必要経費にできたりするなど、さまざまな特典を受けることができ、大きな節税効果があります。

「青色申告のメリット・デメリット・確定申告スケジュール」を読む

必要経費はもれなく計上する

事業に関係した経費は、もれなく計上するようにしましょう。
自宅兼事務所の場合には、事業に使った光熱費や家賃を按分して経費として計上することができます。
所得は、収入から必要経費を差し引いて計算するので、必要経費を多く計上すればするほど、所属税額を抑えることができます。

「個人事業主やフリーランスがよく使う必要経費の勘定科目一覧」を読む

小規模企業共済に加入する

小規模企業共済とは、個人事業主や中小企業経営者を対象とした共済制度です。
1年間に支払った掛金の全額を控除することができるので、その分所得をおさえて所得税額を抑えることができる、大変メリットのある制度です。

掛金は、1,000円から7万円までの範囲内(500円単位)で自由に選択することができ、加入後も自由に増額・減額ができます。

「小規模企業共済とは|5つのメリットと3つのデメリット」を読む

所得控除、税額控除をフルで活用する

適用される所得控除や税額控除は、すべて活用するようにしましょう。
個人事業主は、確定申告することになりますが、適用できる所得控除や税額控除について申告するのを忘れても、税務署が親切に教えてくれることはありません。
適用される所得控除や税額控除について分からない場合には、個人の確定申告について相談できる税理士を探して、アドバイスを求めましょう。

利益が増えたら法人化を検討する

個人事業主としての収入が増えてきたら、法人化することも検討しましょう。
法人化すると、代表者として自らに給与を支給することができて、給与所得控除を』受けることができます。
ただし、法人化すると社会保険への加入が義務づけられ、法人として負担すべき社会保険料が発生することになります。
法人成りを検討する時には、これらのメリット・デメリットを理解することが大切です。

「個人事業主から法人成りすべきタイミング」を読む

▶ 確定申告に強い税理士を探す

所得税を減らす方法(サラリーマン)

サラリーマンは、所得税を源泉徴収されているので、「節税なんてできない」と思う人も多いようです。
けれども、サラリーマンでも節税できる方法はあります。

所得控除、税額控除を確認する

まず、前述した所得控除や税額控除で適用できるものがあれば、すべて受けるようにしましょう。医療費控除、寄付金控除、雑損控除は、会社で年末調整の対象とならないので、自分で確定申告をする必要があります。また、住宅ローン控除は、1年目には自分で確定申告をする必要があります。
このような場合には、確定申告をすれば払い過ぎた税金が戻ってくることもありますので、忘れずに申告を行なうようにしましょう。

株取引で赤字は確定申告する

株取引を行っている人で、損失が出た場合には、譲渡損失の繰越控除を使うことができます。損失を繰越すためには、一般口座・特定口座ぬいかかわらず確定申告をする必要がありますが、確定申告をすれば今年の損を3年間繰り越すことができるので、翌年の納税額を抑えることができます。

ふるさと納税する

所得控除、税額控除を確認する

ふるさと納税は、前述した寄付金控除の1つですが、サラリーマンの場合、ワンストップ特例制度が創設されたことで、確定申告が不要となり、より利用しやすくなりました。
ふるさと納税は、寄付金額が一定額の範囲内であれば、実質的な自己負担額は2000円で済み、おまけに返礼品として自治体から特産品を受けることができる、大変メリットのある制度です。
確定申告不要で所得税を抑えることができるので、積極的に活用したいものです。

「ワンストップ特例制度(ふるさと納税)の2つのメリット・2つのデメリット」を読む

▶ 確定申告に強い税理士を探す

まとめ

以上、所得税の意味や税率、計算方法、そして所得税を節税するための方法をご紹介しました。節税方法は他にもいろいろな方法がありますし、どの節税対策を行えばよいかは、個々の状況によって異なります。
適切な節税対策を行い、手取を増やしたいという人は、個人の節税対策について相談にのってくれる税理士にアドバイスを受けることをおすすめします。

税理士をお探しの方

税理士検索freeeでは2,000以上の事務所の中から、所得税の計算方法や節税方法について相談できる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。
確定申告に強い税理士を探す

人事コンサル(評価制度策定など)にノウハウを持つ税理士を探す

地域から労務リスク対応(労基署対応など)に実績がある税理士・社労士を探す

より細かいカテゴリから税理士・社労士を探す

人気記事

タグ一覧

業種

その他

PageTop