ふるさと納税の確定申告|確定申告の方法と申告用紙の書き方まとめ

公開日:2018年10月30日
最終更新日:2019年06月03日

目次

  1. ふるさと納税とは
    • ふるさと納税は「納税」ではない
    • 控除の対象となる寄付
    • 寄付金全額戻るわけではない
  2. ふるさと納税の手続き
  3. ふるさと納税の確定申告
    • ふるさと納税ワンストップ特例制度
    • 確定申告書の提出方法
    • 確定申告書の書き方
  4. まとめ

この記事のポイント

  • サラリーマンはワンストップ特例を活用しましょう
  • ワンストップ特例が適用されない場合もあるので注意
  • 個人事業主、フリーランスは確定申告しないと還付をうけれない

 

ふるさと納税とは、自ら希望する都道府県や市区町村に寄付できる制度です。
2015年にワンストップ特例制度が導入されたことで、より使いやすくなり制度を活用する人は年々増加傾向にあります。

ただし、ふるさと納税は、ただ寄付をすれば自動的に税金が還付されるというわけではありません。税金の控除(還付)を受けるためには、確定申告をする必要があります。

ふるさと納税とは

ふるさと納税については、「好きな自治体に納税すると、税金が減る」と考えている人が多いようですが、それは正確ではありません。まずふるさと納税は「納税」ではありません。
また、ふるさと(故郷)である必要もありません。
それではなぜ、「ふるさと納税」は節税になるとして注目が集まっているのでしょうか。

ふるさと納税は「納税」ではない

前述したとおり、ふるさと納税は好きな自治体に「直接納税できる」という制度ではありません。
日本全国の自治体(都道府県や市区町村)などに、「寄付」をした場合に、その寄付金について控除を受けることで、支払う税金が減税されるという仕組みです。
ふるさと納税は、その名称のイメージから「出身地の自治体以外には、寄付できない」と誤解している人もいますが、出身地や居住地に関わらず、好きな自治体(都道府県や市区町村)を選んで寄付をすることができます。

また、寄付金の使いみちで寄付する自治体を選べたり、自治体から寄付してくれたお礼として「地域の特産品」などが届くことからサラリーマンなど誰でもできる節税として人気です。

自治体に直接お金を払った(納税)ようなイメージになるので、「ふるさと納税」と言われていますが、実際には「寄付金控除」のことで、所得税では寄付金控除、住民税では税額控除の方式で確定申告をした場合に還付を受け取ることができます。

ふるさと納税の確定申告|確定申告の方法と申告用紙の書き方まとめ

控除の対象となる寄付

ふるさと納税は、寄付金控除の対象なので寄付をすれば還付を受けることができますが、「寄付をすれば、いつも控除を受けられる」という訳ではなく、寄付金控除の対象となる寄付は、対象が限られています。
控除を受けたくて寄付をする場合には、どの法人に該当するのか、寄付金の領収書をよく確認するようにしましょう。

寄付金控除の対象となる範囲については、国税庁のホームページなどで確認しましょう。

参照:国税庁「一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」

また、公益法人等への寄付については、寄付金控除のほか、寄付金特別控除を選択することもできます。寄付金特別控除を利用できる寄付は、次の3つのうち広く一般に募集されているなど、公益性が高い団体への寄付が対象となります。

①政党または政治資金団体
②認定NPO法人
③公益社団財団法人、私立学校法人、社会福祉法人、更生保護法人

この寄付金特別控除は「税額控除」なので、一般的に所得控除より節税効果は大きくなりますが、控除はどちらかしか選ぶことはできません。

寄付金全額戻るわけではない

ふるさと納税制度を利用すると、所得税では「寄付金控除」、所得税では「税額控除」の方式で還付されます。
しかし、ふるさと納税は誰もが寄付した全額が戻るわけではありません。
まず、ふるさと納税の制度を利用して寄付金控除を受ける場合、対象となる納付額は納付した全額ではなく、その人の総所得金額の40%が上限です。
寄付金の控除額は、(①寄付した金額 or②総所得金額×40%)-2,000円で計算します。

また控除金額は、所得に応じた所得税率によって変わります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

【所得税からの控除】
所得税からの控除=(ふるさと納税額-2000円)×所得税率(0%~40%)
※平成50年までは、2.1%の復興特別所得税が加算された額となります。

例えば、所得500万円、所得税率23%の人が5万円のふるさと納税をした場合には、
50,000円-2,000円×23%×1.021(復興特別所得税の2.1%)=11,271円
となり、11,271円の寄付金控除を受けることができます。

【住民税からの控除】
所得税より控除が大きいのが、住民税からの控除です。
次の①と②の合計額が、住民税から控除されます。
※基本分とは、通常の税額控除分です。特例分とは、都道府県、市区町村または特別区に対する寄付の場合の特例控除分のことです。

①住民税からの控除(基本分)=(ふるさと納税額-2,000円)×10%
※所得税の控除の際の所得税率が0%~40%と比べて、低いことに注意。

例えば、所得500万円、所得税率23%の人が5万円のふるさと納税をした場合には、
(50,000円-2,000円)×10%=4,800円が住民税から差し引かれます。

②・住民税からの控除(特例分)=(ふるさと納税額-2,000円)×(90%-所得税率)
・住民税額所得割×20%
※特例分は、上記の2つの計算式のうち、少ない方の金額が適用。

たとえば、所得500万円、所得税率23%の人が5万円のふるさと納税をした場合には、
(50,000円-2,000円)×(90%-23%)=32,160円が住民税から差し引かれます。

ふるさと納税の手続き

ふるさと納税の流れは大まかに、「寄付をする」→「その際に特産品をもらう」→「税金を納める(その際に、納める税金の負担が軽減される)」という流れで進められます。
先に寄付という出費が発生しますが、特産品というお礼の品が送ってもらえますし、なおかつ納税額の一部が軽減されるというメリットがあるのが、人気の理由です。

①まず、自治体のホームページなどで、どのタイミングでふるさと納税をするのか、年間の「プラン」をたてます。

②自治体のホームページなどから、申込書をダウンロードして必要事項を記載し、寄付の申し出をします。
寄付の申し出は、郵送、Fax、eメールなどで、申し出ができるようになっています。

③申し出の受理と寄付の受け入れの連絡があったら、役所に指定された方法に従って寄付をします。

④自治体から確定申告用の寄付の証明書が郵送されてきます。

⑤自治体から郵送された証明書を添付して、確定申告します。

ふるさと納税の確定申告

所得控除は全部で14種類あり、寄付金控除の控除を受けるためにも確定申告が必要です。
寄付金控除を確定申告する際には、寄付した団体からの領収書が必要になるので失くさないように注意しましょう。

ふるさと納税ワンストップ特例制度

多くの人が行っているふるさと納税については、より利用しやすい制度とするために、平成27年度から「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が導入されました。
この制度によって、ふるさと納税の納付先の自治体が1年間で5つまでの人であれば、確定申告をする必要はなくなりました。
ただし、この制度を利用する場合には、寄付を行った自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出する必要があります。

参照:総務省「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」

ワンストップ特例の特例申請書にはマイナンバーの記入が必要となるほか、マイナンバーの提出に必要な本人確認書類の写しが必要です。

【ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用できる人】

①サラリーマンなど、ふるさと納税をした年の所得について、確定申告をする必要がない人
②寄付先が5か所以内。(自治体が1年間で5つまであれば、6回以上ふるさと納税を行っても該当)

個人事業主やフリーランスなどの場合は、確定申告をする必要があるので、このワンストップ特例制度は利用できません。還付を受けるためには、確定申告の際に寄付金控除の計算を行う必要があります。

確定申告書の提出方法

先ほども述べたように、ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用できない人は、確定申告をする必要があります。
確定申告を行う際には、確定申告書、確定申告用の寄付の証明書、源泉徴収票(給与所得者の場合)が必要です。
申告書は、税務署でもらえるほか、国税庁のホームページでダウンロードすることもできます。

確定申告書の書き方

確定申告書には、寄付した先の名称、所在地、寄付した金額を記入します。
そして、寄付金控除額の欄に所得税からのふるさと納税分の控除額を記入します。
寄付金控除額の欄には(寄付した金額-2000円)か、(総所得金額×40%-2000)のうち、どちらか少ない方を記入します。

ふるさと納税の確定申告|確定申告の方法と申告用紙の書き方まとめ

まとめ

以上、ふるさと納税の確定申告について説明しました。寄付金控除以外にも医療費控除、雑損控除は個人で確定申告しなければいけません。還付を受け忘れ損をしないために必ず申請するようにしましょう。

下記の記事では、確定申告に必要な手続きや申告方法といった基礎的な知識から、控除、節税方法などについてご紹介しています。あわせてご覧ください。

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