教えてください
特定非営利活動法人です。(認定ではなく認証のみ)役員借入金で計上していたものを、寄附金に変更することは経理上可能でしょうか?可能な場合、法人や役員に対してデメリットはありますでしょうか?対象の役員は無報酬です。今後借入金が返金される見込みが薄いため、寄附金に変更したいと思っています。
特定非営利活動法人(認証NPO)において、役員借入金を寄附金に振り替えることは経理上可能です。実務的には「債務免除益」または「寄附金収入」として処理する方法が一般的です。
【処理の方法】
1. 役員が借入金の返済請求権を放棄する
→ 法人側では「役員借入金/寄附金収入(または雑収入)」で仕訳。
2. 計算書類上の表示
→ NPO法人会計基準に従う場合、収益の部に「受取寄附金」として計上するのが適切。
【法人にとっての影響】
・借入金が消えるため、貸借対照表がスッキリし財務内容が改善。
・寄附金収入として計上されるため、課税される法人税等は基本的に発生しない(NPOは収益事業のみ課税対象)。
・会員や所轄庁(都道府県等)への事業報告書では、役員からの寄附として記載が必要。
【役員にとっての影響】
・無償で返済請求権を放棄するため、個人的な資産が減る。
・法人税法上の「寄附金控除」の対象にはならない(認定NPOでなければ税額控除・所得控除は受けられない)。
・寄附をした事実を残しておきたい場合は、寄附受領書を法人が発行可能。ただし税制上の優遇はなし。
- 回答日:2025/08/23
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