決算時の在庫計上に関して
法人で初年度の決算月を迎えております。
当方、アパレルをしており、生地を仕入れ、縫製工場に縫ってもらい製品を販売しております。
決算月在庫計上をすると思うのですが、売れる見込みのない製品在庫も含め全て計上しなくてはいけないのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
結論から申し上げますと、売れる見込みのない製品在庫であっても、原則として全て計上しなければなりません。
在庫は会社所有の「資産」として扱われ、決算日時点での実在数を正確に把握し「棚卸資産」として計上します。
【棚卸資産の評価方法】
棚卸資産の評価方法には原価法(個々の取得価額で評価)と低価法(取得価額と決算日時点における価額とを比較していずれか低い価額で評価)があります。なお、低価法で評価すると評価損に相当する差額を翌期首において戻入の処理が必要となります。
また、棚卸資産の価値が著しく減少し、その価額が今後回復しないと認められる状態にある場合には評価損の損金算入が認められる場合があります。具体的な例示は以下の通りです。
(1)災害による著しい損傷
(2)いわゆる季節商品で売れ残ったものについて、今後通常の価額では販売することができないことが既往の実績その他の事情に照らして明らかであること。
(3)当該商品と用途の面ではおおむね同様のものであるが、型式、性能、品質等が著しく異なる新製品が発売されたことにより、当該商品につき今後通常の方法により販売することができないようになったこと。
(4)(1)~(3)に準ずる特別の事実、例えば、破損、型崩れ、たなざらし、品質変化等により通常の方法によって販売することができないようになったこと
但しこれらの判断は客観的な証拠に基づいて行う必要があり、単に売れ残り季節商品というだけでは評価損を計上することは認められませんのでご注意ください。
- 回答日:2025/08/04
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回答した税理士
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- 認定アドバイザー
- 千葉県
税理士(登録番号: 1470), 公認会計士(登録番号: 3018428), 社労士(登録番号: 1315011), 行政書士(登録番号: 1703201)
回答者についてくわしく知る棚卸の対象になるのは、工場の材料、製品、仕掛品、店舗の商品になると思います。棚卸としては、在庫を計上します。
売れない見込みの製品を廃棄するのであれば、廃棄損を計上します。
売れる見込みのない製品でも在庫であれば、棚卸に含めます。
- 回答日:2025/07/30
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