法人期末処理でのFX損益は、会計上、税務上ともに時価評価で行うのか?
法人で期末処理を行う際の未決済FX損益について、
会計上、税務上、それぞれ時価評価で行うのか、税務調整が必要なのか教えてください。
以前は税務上は簿価評価だったが、現在は時価評価に変わったとの話も聞いたことがあります。
令和7年現在はどう処理すればいいのでしょうか?
会計上は、FX取引は「デリバティブ取引(金融派生商品)」に該当します。
したがって、期末時点では時価(決算日のレート)で評価し、評価損益を計上します。
・評価益が出た場合 → デリバティブ評価益(営業外収益)
・評価損が出た場合 → デリバティブ評価損(営業外費用)
仕訳例
評価益の場合:
(借)デリバティブ取引 ××× / (貸)デリバティブ評価益 ×××
評価損の場合:
(借)デリバティブ評価損 ××× / (貸)デリバティブ取引 ×××
このように、会計上は時価評価が原則です。
税務上も、現在は基本的に「時価評価」が原則です。
以前(おおむね平成26年頃まで)は、FX取引を簿価(取得価額)で評価し、期末の未実現損益を損益に反映しないケースが認められていました。
しかしその後、税務上も「デリバティブ取引」として扱うことが明確化され、法人税法上も時価評価が必要になりました。
したがって、令和7年(2025年)現在では、税務上も会計と同様に時価評価を行い、期末の評価損益を益金・損金に算入します。
- 回答日:2025/10/10
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