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源泉徴収せずに給与を支払えないか?

    個人事業主(従業員は青色専従者一人のみ)です。アルバイト学生さんに給与を支払いたいのですが、源泉徴収しないで支払うことはできませんか?支給額は、時給1,200円×3時間×8日間=28,800円です。

    給与支払事業者は、【源泉徴収義務者】として、
    源泉所得税の徴収・納付が義務付けられており、
    源泉徴収をしない場合、税務署から指摘されると、
    その源泉所得税は全額事業主が負担することとなります。
    ただ、支給金額によっては源泉徴収が不要の場合もございます。

    源泉所得税の計算方法は以下の通り、アルバイトの雇用形態で異なります。
    以下ご参照ください。

    【単発・日雇い等短期バイト】
    雇用期間2か月以内の日雇い賃金には、「源泉徴収税額表(日額表)」の「丙欄」という特別な区分を適用します。※国税庁のサイトで最新のものを確認できます。
    扶養控除等申告書の提出は不要で、1日あたりの給与が9,300円未満であれば税額は0円です。
    それを超える場合は丙欄の税額表に基づき源泉徴収します。

    【継続的なアルバイト(月給制など)】
    まず「扶養控除等申告書」を提出してもらいます。
    提出があれば「源泉徴収税額表(月額表)」の「甲欄」計算が適用となり、
    月給88,000円まで(社会保険料等控除後)は源泉徴収税額が0円になります。

    「扶養控除等申告書」の提出=「甲欄」適用、は主たる勤務先1か所のみのため、
    継続的なアルバイトの方であっても、扶養控除等申告書を未提出の方には「乙欄」計算が適用され、給与支払額の3.063%を徴収する義務が生じます。

    【全雇用形態共通の義務】
    上記いずれのケースでも、源泉徴収税額が0円であっても「源泉徴収票」の発行と「給与台帳の作成・保管」は必須となります。
    源泉徴収票の交付期限は従業員の「退職後1か月以内」と、年末調整後の「翌年1月31日まで」と定められています。
    従業員の確定申告に不可欠な公的書類のため、遺漏なくご交付ください。

    • 回答日:2025/09/05
    • この回答が役にたった:1
    • とても詳細なご指導をいただき、心より感謝申し上げます。今回は単発のバイトですので、源泉徴収票を漏れなく発行したいと思います。大変ありがとうございました。

      投稿日:2025/09/05

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    回答した税理士

    「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」(以下、扶養控除等申告書)を提出しており、かつ1か月の給与等の額(社会保険料控除後の金額)が88,000円未満の従業員の方であれば、源泉徴収は必要ありません。

    今回のご質問であれば28,800円とこの金額の範囲内なので、扶養控除等申告書の提出を忘れずに提出してもらうようにしてください。

    なお、扶養控除等申告書を提出していない従業員の場合は、1か月の給与額にかかわらず源泉徴収が必要となり、源泉徴収税額表の「乙」欄「1か月の給与から社会保険料を控除した額×3.063%」が源泉徴収されることになります。

    なお、扶養控除等申告書につきましては、以下の国税庁のURLも参考にしていただければ幸いです。

    https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_01.htm

    • 回答日:2025/09/04
    • この回答が役にたった:1
    • 迅速かつご丁寧に大変ありがとうございました。とても勉強になりました。

      投稿日:2025/09/04

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    回答した税理士

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