不動産売却時の取引登録について
不動産売却時の収支登録を調べていた際に不明点がありご質問させて頂きました。
不動産賃貸業により不動産所得ありの状態です。
確認したい内容としては、収益不動産売却時の収入と支払の取引登録と勘定科目についてご教授ください。
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土地建物を250万円で売却
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4/14 手付金50万円の収入
4/23 残代金200万円の収入
4/23 仲介手数料33万円の支出
4/23 登記費用4万円の支出
4/23 固都税日割り計算2万円の支出
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【収入】
不動産売却(土地、建物)の手付金及び残金の取引登録の勘定科目は、それぞれ入金日に事業主借として登録しました。
【支出】
仲介手数料、登記費用、固都税の日割り計算の勘定科目を以下の通りに登録しました。
・仲介手数料→支払手数料
・登記費用→支払手数料、租税公課
・固都税の日割り計算→租税公課
収入の場合は事業主借のため、損益計算書に反映されませんが、支出の方は損益計算書へ反映されるため、この取引登録が不適切ではないのかと、疑っています。
この取引登録は適切かどうか、また不適切であれば、何にするべきかご教授頂けないでしょうか。
freeeの質問集では、固定資産の売却で入金された金額は、事業主借で処理すると記載があったのですが、その内容を元にしています。
固定資産台帳には登録済で、土地建物の売却処理を行なっています。
建物簿価は110万円となります。
すみませんがご教授頂きたく宜しくお願いします。
1. 収入の取引登録について
手付金と残代金: ご認識の通り、不動産の売却代金は事業主借で処理するのが原則です。これは、個人の不動産賃貸業における固定資産の売却は、事業所得を構成するものではなく、事業主への払い出しという性質を持つためです。
4/14 手付金50万円:事業主借
4/23 残代金200万円:事業主借
2. 支出の取引登録について
ここが重要なポイントです。ご質問者様が懸念されている通り、仲介手数料、登記費用、固定資産税の日割り計算分をそのまま損益計算書に反映させるのは適切ではありません。これらの費用は、不動産の売却に関連して発生した費用であり、売却価額から控除されるべきものです。
仲介手数料: 支払手数料ではなく、固定資産売却損または譲渡費用として処理します。
登記費用: 支払手数料や租税公課ではなく、固定資産売却損または譲渡費用として処理します。
固定資産税の日割り計算: 租税公課として処理するのは誤りです。これは、買主が負担すべき固定資産税を一時的に支払ったものであり、売却代金の一部として受け取るべきものです。
3. 推奨される取引登録と勘定科目
具体的な仕訳例は以下のようになります。
収入
4/14 手付金50万円:事業主借
4/23 残代金200万円:事業主借
支出
4/23 仲介手数料33万円:固定資産売却損(または譲渡費用)
4/23 登記費用4万円:固定資産売却損(または譲渡費用)
4/23 固定資産税日割計算2万円:事業主借(売却代金に含めて受領するため)
4. 固定資産台帳との連携
固定資産台帳で売却処理を行ったとのことですので、以下の点も確認してください。
建物の簿価: 110万円とのことですので、売却価額との差額が固定資産売却損益として計上されることになります。
売却損益の計算:
売却収入:250万円
譲渡費用:仲介手数料33万円 + 登記費用4万円 = 37万円
建物の簿価:110万円
固定資産売却益/損 = 250万円 - 37万円 - 110万円 = 103万円
5. freeeでの具体的な登録方法
freeeのヘルプページや質問集も参考にしながら、以下の手順で登録することをお勧めします。
収入: 通常通り、事業主借として登録します。
支出: 仲介手数料と登記費用は、固定資産売却損(または譲渡費用)として登録します。freeeで「固定資産売却損」の勘定科目が利用できない場合は、「雑損失」などの科目で代用し、摘要欄に詳細を記載してください。
固定資産台帳: 固定資産台帳で売却処理を行い、売却損益を確定させます。
- 回答日:2025/04/28
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