個人事業主の複数事業展開
2025年4月より個人事業主として活動。市から、移住定住支援、地域おこし協力隊支援の事業委託を請け負ってます。屋号は「Kdoクリエイティブラボ」として開業届も提出済みです。7月から飲食事業(屋号「NIKKU-29」)も展開していく予定です。どちらも所在地(自宅)は一緒で、最初は「Kdoクリエイティブラボ」の資金で飲食事業を展開していきますが、経費精算、会計ソフトの処理など分ける必要ありますか?会計ソフト(freee)は「Kdoクリエイティブラボ」で登録しています。※すでに試作品を作るための食材等納品済み(納品書有り)
経費精算や会計ソフトの処理は、原則として分ける必要はありません。 なぜなら、個人事業主の場合、税法上は事業主単位で所得を計算するため、複数の事業を行っていても会計は一本で問題ないからです。
しかし、円滑な事業運営と将来的なメリットを考えると、いくつか考慮しておくと良い点があります。
会計処理について
現在お使いの会計ソフトfreeeに「Kdoクリエイティブラボ」として登録されているとのことですので、そのfreeeのデータ内で飲食事業の取引もまとめて記帳していく形で問題ありません。
ただし、以下の点を意識して記帳することをおすすめします。
* 勘定科目の工夫: 飲食事業で発生する経費(食材費、消耗品費、水道光熱費など)は、「Kdoクリエイティブラボ」の事業とは異なる勘定科目を使用するか、既存の勘定科目をより細分化する(例:消耗品費を「事務用品費」と「飲食消耗品費」に分ける)などの工夫をすると、後から各事業の収支状況を把握しやすくなります。
* 摘要欄の活用: 各取引の摘要欄に、どちらの事業に関するものかを明確に記載する習慣をつけると良いでしょう。例えば、「NIKKU-29 食材費」といった形で記載することで、後から見返した際に非常に分かりやすくなります。
* 内部管理のための区分: 税務上は不要ですが、ご自身が各事業の採算性を把握するためには、内部的に事業ごとの収支を把握できるような仕組みを作っておくと便利です。freeeの機能で「部門」や「タグ」といった設定があれば、それらを活用して事業ごとに分類することも可能です。
試作品を作るための食材費について
すでに納品書があるとのことですので、これらも「Kdoクリエイティブラボ」の会計データ内で、飲食事業の開始準備に係る経費として計上して問題ありません。
屋号と開業届について
開業届は「個人事業主」として提出されており、複数の事業を展開する場合でも、新たに開業届を提出する必要はありません。屋号も複数持つことは可能ですが、税務署への届出は任意です。
ただし、対外的な信用や事業の実態を明確にするために、飲食事業の屋号「NIKKU-29」も使用していくことになるかと思います。契約書や請求書など、状況に応じて使い分けることをおすすめします。
複数事業展開のメリットと注意点
メリット
* 損益通算が可能: どちらかの事業が赤字になった場合でも、もう一方の事業の黒字と相殺(損益通算)できるため、結果的に所得税や住民税の負担を軽減できる可能性があります。
* 資金の融通がしやすい: ご記載の通り、「Kdoクリエイティブラボ」の資金を飲食事業に充てるなど、事業間での資金の融通が柔軟に行えます。
注意点
* 会計管理の複雑化: 事業が増えることで、記帳内容が複雑になる可能性があります。上記で述べたように、勘定科目や摘要欄の工夫、またはfreeeの「部門」機能などを活用し、ご自身で管理しやすい方法を見つけることが重要です。
- 回答日:2025/06/23
- この回答が役にたった:1
回答した税理士
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- 認定アドバイザー
- 愛知県
税理士(登録番号: 100068), 社労士(登録番号: 13210457), 行政書士(登録番号: 16192456), 中小企業診断士(登録番号: 414204), その他
回答者についてくわしく知る所得税上においては、区分する必要はありませんが、
将来的に、事業毎に収益管理する場合や消費税区分の観点からは、区分して管理しておくことがよろしいかと考えます。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/01_3.htm
- 回答日:2025/06/24
- この回答が役にたった:0
回答した税理士
🌟Empower Your Dreams🌟【起業から上場まで変えられる未来に伴走します】公認会計士長南会計事務所
- 認定アドバイザー
- 東京都
税理士(登録番号: 67029), 公認会計士(登録番号: 4694), その他
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