租税条約上の優遇措置の請求について、合同会社の場合は?
合同会社を経営しております。
以下の「租税条約上の優遇措置の請求」について知識がなく、ネットで調べても全くわからず困っております。
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条約上の優遇措置を請求する所得がありますか?
はい、いいえ
優遇措置制限条項 (LOB)
以下から選択
・政府
・株式公開会社
・株式公開会社の子会社
・非課税の年金信託または年金基金
・その他の非課税機関
・所有および所得侵食基準を満たす会社
・派生的受益基準を満たす会社
・能動的取引・事業基準を満たす所得項目がある会社
・米国所轄官庁の裁量による有利な裁定を受けている
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合同会社は、「所有および所得侵食基準を満たす会社」に該当するでしょうか?
他のサイトでは、「支配・浸食テストを満たす会社とは、株式持分の 50%以上を日本又は米国の居住者が保有しており、第三国居住者に対し営業利益の 50%以上を支払うことのない法人を指します。」との説明は見かけました。
合同会社は株式ではないので、「条約上の優遇措置を請求する所得」に対しては「いいえ」になるのでしょうか?
ご教授を宜しくお願い致します。
どの国との租税条約かが不明ですがおそらく日米租税条約だと思われますのでその前提で回答させていただきます。
まず、LOB条項とは、租税条約が与える恩典は締結国の居住者のみが受けるものであるところ、締結国以外の第三国の居住者が不当に特典を受けることを防止するために設けられています。
上記の「所有および所得侵食基準を満たす会社」までの項目は適格者基準と呼ばれる基準の該当性検討項目ですが「所有および所得侵食基準を満たす会社」とは、日本人に支配されていて(日本人が50%以上の持ち分を有していること)、かつ、日米以外の居住者に対して一定以上の所得移転が行われていない者(日米以外の居住者に対する経費が多額にあれば検討が必要)です。
従って、ご質問の合同会社の出資者が日本人だけで、かつ、日本と米国以外の者と取引がない場合には「所有および所得侵食基準を満たす会社」に該当します。
※租税条約の適用がある法人なのであれば国際税務の知識のある顧問税理士と契約されることをお勧めします。
- 回答日:2023/08/03
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回答を誠にありがとうございます。
ご察しの通り、取引先はアメリカで、日米租税条約となります。合同会社の出資者が日本人だけで、かつ、日本と米国以外の者と取引がないので、「所有および所得侵食基準を満たす会社」に該当することがわかり、Form W-8BEN-Eが無事に完成し提出することができました。
投稿日:2023/08/09
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