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専従者と副業の両立について

    夫の整骨院で「専従者給与(月25万円)」として登録されていますが、実際には振込や現金の受け取りは一切ありません。帳簿には給与や所得税(6,667円)の記載がありますが、証拠がない状態です。

    また、2024年12月から副業(整体師・業務委託)をしていましたが、「副業するなら年金や保険も自分で払え」「専従者給与は落とせなくなる」と義母(経理担当)に言われ、2025年5月で副業をやめることになりました。

    主人の通帳や事業のお金も義母が管理していて、私たち夫婦の金銭的な自由がありません。

    【質問したいこと】
    1. 振込も現金の受け取りもない場合、専従者給与は「支払った」と認められないのでしょうか?
    2. 専従者と副業の両立は可能だったのか?
    3. 今後、独立するための準備や申告していく場合の注意点

    お聞きしたいのでよろしくお願いします。

    スタートアップ支援 Gemstone税理士法人

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    • 認定アドバイザー評価ランク5
    • 東京都

    税理士(登録番号: 3600), 公認会計士(登録番号: 16735)

    1. 専従者給与の支払いについて

    税法上、専従者給与が「支払われた」と認められるためには、以下の要件を満たす必要があります。

    労務の対価性: 実際に専従者として業務に従事していること。
    相当性: 支給額が、その従事の程度や能力から見て相当であること。
    支払いの事実: 給与の支払いがあったこと。これは原則として、銀行振込などの客観的な証拠が求められます。
    ご質問のケースでは、実際には振込や現金の受け取りがなく、客観的な証拠がないとのことですので、税務調査で「支払った」と認められない可能性が高いです。

    ただし、例外として、以下の条件をすべて満たす場合には、現金での支払いが認められる余地があります。

    給与の金額が少額であること
    現金で支払わざるを得ない事情があること
    領収書など、支払いを証明する書類がきちんと整備されていること
    今回のケースでは、月25万円という金額や、義母が通帳を管理している状況から考えると、現金での支払いが認められる可能性は低いと考えられます。

    2. 専従者と副業の両立について

    原則として、専従者給与を受け取るためには、その事業に「専ら従事」する必要があります。 ただし、例外的に、以下の条件を満たす場合には、副業との両立が認められる余地があります。

    副業が、家事や育児などの私的な活動の範囲内であること
    副業が、事業の運営に支障をきたさない程度であること
    副業によって得られる収入が、専従者給与に比べて著しく少ないこと
    今回のケースでは、副業が整体師としての業務委託であり、事業所得に該当する可能性があるため、「専ら従事」しているとは言えず、税務署から専従者としての要件を満たさないと判断される可能性が高いです。 また、副業を理由に専従者給与を打ち切ると言われたとのことですので、税務上のリスクを考慮すると、副業を控えるという判断は妥当であったと考えられます。

    3. 今後の独立準備と申告について

    今後、独立して整体院を開業する場合、以下の点に注意して準備を進める必要があります。

    開業資金の準備: 自己資金だけでなく、融資制度なども活用して、十分な資金を確保しましょう。
    事業計画の策定: 顧客ターゲット、サービス内容、価格設定、マーケティング戦略などを具体的に検討しましょう。
    税務・会計の知識: 独立後は、自分で確定申告を行う必要があります。税務の知識を身につけるか、税理士に依頼することを検討しましょう。
    各種手続き: 開業届、青色申告承認申請書、消費税に関する手続きなど、必要な手続きを忘れずに行いましょう。
     
    税務申告の際には、以下の点に注意が必要です。

    収入の計上: 売上だけでなく、施術料、物販収入、その他事業に関連する収入はすべて計上する必要があります。
    経費の計上: 事業に必要な経費は、領収書などを保管し、適切に計上しましょう。家賃、光熱費、通信費などは、事業で使用した割合で按分する必要があります。
    税額控除: 青色申告特別控除、社会保険料控除、生命保険料控除など、適用できる税額控除を忘れずに適用しましょう。
    消費税: 課税事業者となる場合は、消費税の申告も必要になります。インボイス制度についても理解しておきましょう。

    • 回答日:2025/05/13
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